性行為時分泌ホルモン 性感帯
「それじゃあ、次はこちらの話、性行為中の体の変化、【ホルモン】について、話をさせてもらうね。」
「はい。 お願いします。」
「まずはね。 このホルモンは、【複数種類分泌される】。」
「はあ。」
「まあ、いきなり言われたら、そんな反応するよね。」
「すいません。」
「いいのいいの。 これの厄介な点は、後々理解できるから。」
「はい。」
「んで、複数種類分泌されるんだけど、解明しているのは2つと、最近発表された1つの、計3つ。
そして、」
旦那様が、不気味な笑顔になられて、
「それぞれが、厄介な性質をしているんよ。」
「まず1つ目。有名なところから説明させてもらうね。」
「はい。」
「これは、ランナーズハイの原因だと言われているホルモン。」
「………関連性が無いですよね?」
「俺個人としては、【代償行動】が関係していると思っているんだよね。」
「【代償行動】?」
「Aという行動が出来なくて、変わりに、よく似たA'の行動をすることにより、Aという行動をしたと誤認することを、【代償行動】と言うんだよ。」
「………似ている行動が有りますか?」
「【頭から股間までの、一定のリズムが有る、上下運動】。 又は、【酸欠〜酸欠手前】かな。」
「………納得しにくいですね。」
「俺もそう思う。
けど、それ以外に思いつかないんだよね。」
「はあ。」
「なので、この話はこれで終わり。」
「はい。」
「2つ目、解明されている、もう1つのホルモンなんだけど。 こいつが、厄介さを加速させている、一番の原因なんだよね。」
「そんなにですか?」
「そんなにです。
解りやすく言うと、4〜5種類位のホルモンを、1つのホルモンと誤認していると言われても、納得できるぐらい、厄介です。」
「そんなに!!」
「はは[苦笑]。」
「このホルモンの効能は、授精の補助に母乳の分泌、」
「………つまり、出産後は、体を休めずに、子作りをしろというわけですか。」
「というより、子作り〜子育てまでの一連の流れに関わってくる感じかな。」
「ということは、妊娠中も関わってくると?」
「うん。 そもそも、このホルモンが有名なのは、妊娠中やしね。」
「!」
「あのね、このホルモンを分泌させるために必要な条件が、【ストレス】なんよ。」
「精神的ダメージ?」
「ストレスの定義は最近変わって、【肉体又は精神へのダメージ】になったんよ。」
「肉体へのダメージ………!!
そんなにSMが流行っているのですか!!」
「違ーよ。 はぁ。」
「膣ってのは結構傷付きやすい場所で、その為に、コンドームやローションが存在しているんだよ。」
「成程。 あれらはその為に、存在していたのですね。」
「そうだよ。
まぁ、肉体へのダメージは、他にも有るんだけどね。」
「………やっぱりSM。」
「だから違ーよ。」
お互いに一息入れて、
「ああ! 分泌するための条件がストレスって言ったけど、【ストレスを抑制する為】に分泌されるのか、【かい放する為】に必要なのかは、解らんよ。」
「それは、情報が無いからですか?」
「情報は有った。 有ったけど、曖昧なのが多かった。 抑制の方が殆だったけど。」
「例えばの話だけど、災害や空港トラブルで、立ち往生している経産婦さんが、母乳出っぱなしになる話、聴いたことない?」
「有ります。 不思議に思っていましたが、そういうことでしたか。」
「明確に、そう言っているのは無かったけどね。
可能性は有ると思うよ。」
「話を戻して、性行為時の肉体のダメージだけど………、後で話そうと思った内容なんだけど、【性感帯】って有るやん。」
「はい。」
「あれって、生物学的に説明できる?」
「えっ? あれって性的に興奮する場所じゃないんですか?」
「全然違うよ。 調教?開発?慣らし?をしていけば、そうなると思うけど。」
「??」
「あれは、【神経が集まっている場所】なんよ。」
「………それがどうやって、性的に興奮するようになるんですか?」
「さあ?」
「あっ!! 絶頂は、どうなるんですか?」
「私見だと、【体の危険信号】だと思うよ。」
「また私見ですか。」
「曖昧な情報ばかりで、学術的な情報が無かったんよ。 だから、類似する情報や、創作物でよく使われる表現に、AVからも情報を集めて、補ってるんよ。」
「そうなんですね。」
「うん。 ホンマに、纏めサイトぐらい作れよって思ったよ。
それか、専門家達の横の繋がりを強くしろよって思ったよ。」
「話を戻すけど、効能の1つに【多幸感】が有るから、それも関係していると思う。」
「………つまり、
《性的な絶頂=【体の危険信号】を体験すると、ホルモンが分泌され、多幸感を得る。》
ということですか?」
「調べた感じじゃ、そうかな。
オマケに、もう1つ問題があってね。」
「これ以上に厄介なことがあるのですか?」
「このホルモン、いや、ホルモン達は、」
「【依存性物質】でもあるんや。」
「………は?」