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20話 ヘビの魔物

指の怪我のため更新が止まっておりました、申し訳ありません。

落ち着きましたので、再開いたします。これからもよろしくお願いいたします。

朝、少しドキドキしながら目を覚ますと、目の前にはソラが居た。

……消えなかった!

朝の挨拶が、こんなにうれしいなんて。


ソラをマジックバッグに入れて、村へと行く。

今日はヘビの魔物について調べるつもりだ。

村は昨日と特に変わった様子は見られない。


ただ、昨日と同じで解体をしていない状態で、ヘビを運んでいる冒険者を見かけた。

気になったので、あとを追ってみる。

しばらくすると、1軒の薬屋のマークがある建物に入っていった。

ちょっと中の様子を窺うと、ヘビの買い取りをしているのが見えた。

どうやらヘビの魔物は、薬になるタイプのようだ。

これはお金になるので、何とか1匹でも捕まえたい。

薬になるヘビは生け捕りが条件となる。

生きたまま、薬水と言う物に漬け込むと聞いた事がある。

ヘビの特徴を覚えて、本で調べてみよう。

罠の本にヘビの捕獲方法が載っているかもしれない。


薬屋を離れて冒険者の使える広場を探す。

すぐに見つけることが出来たが、ちょっと冒険者が多い。

やはり森に行こう。


……


昨日と同じ木の根元で、本を広げる。

まずはヘビの種類を調べる事にした。

だが、残念ながら調べたいヘビの情報は載っていない。

毒があるかどうかだけでも知りたかったのだが。

ただ、薬になるヘビを本で確かめると、どれも毒持ちと書かれている。

今回のヘビも毒がある可能性が高い、気を付けよう。

次に罠の本を確かめる。


「よかった、あった」


ヘビ専用の罠は、決して複雑なモノではなかった。

ちょっと必要なモノを探す必要があるが、捨て場が近いので問題はないだろう。

ただ、ヘビが逃げ出さないようにする入口部分の加工が問題かもしれない。

材料を探すために、捨て場を見て回る。

昨日はなかった新しい青のポーションを見つけた。

自分の分とソラの分が必要なので、色に関係なく全てをバッグへと入れていく。


次に必要な素材を拾う。

壊れたカゴに破れた袋、縄も見つける事が出来たのは運が良かった。

他にも必要なモノと役立ちそうな物を見繕って拾って行く。

木の根元に材料を置くと、壊れたカゴと破れた袋を紐で繋ぎ合せていく。

隙間からヘビが逃げ出さないように、隙間が出来ないように紐を結ぶことが大切だと書かれていた。

どれほどの隙間があれば、出てきてしまうのかが分からない。

毒があったら怖いので何重にも紐で結んで隙間を埋めていく。

入口部分は壊れた鉄製のコップを紐で括り付けて、袋に入りやすいようにしておく。

よし、ヘビ捕獲のための罠が完成だ。

カゴの中にヘビをおびき寄せるエサを仕掛け、ヘビが入ると袋の部分を縛ってヘビを中に閉じ込める、とてもシンプルな罠だ。

ずっと見ている必要があるため大変だが……頑張ろう。

本に載っていた入ったら出られなくなる口の加工が、私には難しかった。

少しずつ勉強していこう。

あとは野ネズミを狩る罠の準備もする。

野ネズミをエサにヘビをおびき寄せるつもりだ。

出来るかどうか不安だが、やってみるしかない!

お金のためだ、頑張ろう!


とりあえず、マジックバッグを見つめているソラに食事をさせよう。

どうしてポーションがあることが、ばれているのだろう?

見つからないように拾ったはずなのに……。


更新が止まっていた間も登録や評価、ありがとうございます。

頑張ります。

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