秘話 ギルドカード内超会議1
これはこの物語の主人公であるワズのギルドカード内で繰り広げられている会話の一部を抜粋した話である。基本その場に居るイメージでお送りします。
丸型テーブルに4柱の神が鎮座している。
「さて、今居る皆は集まってますね」
口火を切ったのは最初にワズを助けた神、女神である。ピンク色の髪に可愛らしい顔立ちに均整のとれた体つきを修道女のような服装で隠しているのだが、布地が薄く透明度が高いため肌が透けて見える。だが大事な部分は見えそうで見えない感じである。※文字だけ登場なのでイメージです。
「どうしたの急に呼び出して?」
次に口を開いたのは大地母神である。緑の混じった茶色髪に、女神に優しげな眼を向け、まるで全てを包み込むような微笑みを浮かべている。服装は質素なのだが、胸とお尻が服が破れそうな程大きく、その胸の大きさを強調するように下から片腕で支えていた。※イメージ映像です。
「まったく、なんだってんだ?」
戦女神である。灼熱のような真っ赤な髪に、相手を射殺すような鋭い目付きをしている。服装は動きやすそうなタンクトップを着ているのだが胸が残念な程、平であった。ちらちらと大地母神の胸に視線を送っては自分の胸を見てため息を吐いていた。※こんなイメージで送ります。
「何かあったのかしら?」
海の女神である。海ような深い蒼色の長い髪に、大地母神よりも少し大人びた顔立ちなのだが、目を薄くしか開いていないためか糸目に見える。大地母神よりは劣るが出るとこは出ておりモデルのような体つきで、所々がキラキラと光る黒に近い深い青色のドレスを着ており、なんとなくエロい雰囲気を纏っていた。※イメージ。
女神が大地母神、戦女神、海の女神と順番に見ていき、両手を口の前で組み1つ頷き言葉を告げた。
「勇者ハオスイがワズさんの唇を例の玉から解放された途端、奪いました」
ガタッ!!ガタッ!!ガタッ!!
女神以外の神達が席を立つ。
「そんな羨ましい事が!!」
「なんだと!!」
「出てきたばっかのくせに!!」
「「「勇者のくせに!!!!!!」」」
声を合せ、その怒りを露わにする神達。大地母神は羨ましそうに爪を噛み、戦女神は怒りでバシバシと机を殴り、海の女神は悔しそうに何か邪悪な事でも考えているような素振りを見せた。そんな様子を女神はゆっくりと見回すと更に言葉を続けた。
「まぁまぁ皆さん落ち着いて下さい。現状私達が干渉する事は出来ないんですから、こういう事も起こりますよ。むしろ、このワズさんのギルドカード内で私達が集える事も奇跡に近いのですから」
「何悟ったような事を言ってやがる!!お前は悔しくないのかよ!!」
戦女神が女神を糾弾する。大地母神も海の女神もそれに追随するようにずいっと女神へと迫るが、女神の表情は崩れない。
「悔しくないと言えば嘘になりますが……皆さん程ではありません」
「なに?」
「だって……どう考えてもこの中でワズさんが一番心を許してるのは私ですから」
女神の言葉に大地母神、戦女神、海の女神の纏う雰囲気が一気に邪悪なモノへと変わる。
「「「あぁん!!」」」
女神と残りの3柱の間にバチバチと火花が散る。
「いえいえ、ワズ様が最も心を許してるのは私ですよ。だって私(大地)への愛が無ければ毒の沼地を飲み干すなんて普通出来ませんから!!」
「いや、それ最初に私の超加護が無ければ普通やってないから」
「それを言われると……」
大地母神が崩れ落ちた。
「い~や、私だな!!だってアレだけのステータスだぞ!!どう見ても強い相手を求めるだろ?なら私を求めるだろ?」
「戦女神さん……アナタ、特に何もしてませんよね?」
「だって見た時既に強いんだもん!!私の加護意味ないもん!!」
戦女神が崩れ落ちた。
「フフ……それなら私でしょう。何故なら海の皆を守るために神格化までしたのですから」
「いや、それ逆にピンチになったからだから。むしろ海嫌いになる要素だから」
「フフ……フフフ……」
海の女神は崩れ落ちた。
女神はその様子にふっふ~んとドヤ顔を浮かべる。勝ったと思った。これは女神の思惑である。ここで牽制し心を折ってやれば今後、女神の愛しのワズへとちょっかいを掛ける事がなくなるだろうと考えたのである。しかし、大地母神、戦女神、海の女神は諦めなかった。ゆらりゆらりと立ちあがってくる。
「なら私のこの胸で魅了します」
「ワズさんから見えないから」
「この筋肉で」
「マニアック!!」
「このプロポーションで」
「だから見えないから」
「ワズ様の罵倒は全て私が受け止めます」
「それはアナタの願望でしょ」
「夕陽をバックに戦うぜ!!」
「それで育まれるのは友情じゃないかな」
「私はどうするのがいいのかしら?」
「そうね……いやいや聞いてどうするの!!」
はぁはぁと大きく呼吸を乱す4柱の神様達。彼女達は一旦休戦とばかりにそれぞれ椅子に座り、大きく深呼吸をし休憩を取った。
「とりあえずお茶入れるけど?」
大地母神がそう提案すると残りの3柱は即座に手を挙げる。
「「「お願いします」」」
そうして彼女達は優雅なティータイムを過ごすと再び女神から言葉を発した。
「そろそろ本題に入りましょうか」
次回に続きます!!