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おや?気配が増えてる

PV2万越えました!!


ありがとうございます!!

ありがとうございます!!


これからも読んで下さる皆様が楽しめるよう、ワズ達をどんどん動かしていきます!!

ラグニールを投げた後、俺は急いで山を下りメラル達が居る山へと向かった。正直、もう終わった問題だと放置したかったが、依頼の事もあるし、あの夫婦の事も気になるので向かう事にした。結構本気で走ったので昼前には湖に着いた。湖の近くには森の木々が吹っ飛び、地面がえぐれ、その中心には大きな穴が空いていた。まるで何かが刺さっていたかのように。……ここに刺さったんだな。俺は1つ頷くと夫婦が居るであろう洞窟へと向かった。


洞窟の入り口に立つと違和感に気付いた。中から感じる気配が4つ。1つ多い。ラグニール、メラル、メアル……あともう1つは誰だ?一緒に居るようだから知り合いなのだろうか?まぁ、いっか。俺はそこまで深く考えずに中へと入った。



俺は目の前の光景に泣きそうになった。メラルと、その隣にはメラルによく似ているホワイトドラゴンが居た。だが、体表の鱗はメラルに比べると少しくすんで見えるが、その内から溢れる威厳のようなものは、この場の誰よりもあった。そう言えばメラルが母親を待っていると言ってたな、多分アレがその母親なんだろう。メアルはそのホワイトドラゴンにあやされて眠っているようだ。一方、ラグニールは

メラルとその母親の前でーーー





四つん這いになって器用に頭の額を地面にくっ付けていた。何故だろう……同じ男として、この光景に涙が出てきそうになる。俺は遠い所を見るように視線を逸らし我慢した。というか、生きてたんだなラグニール……よかった……きっとこの涙は生きてた事による嬉し涙だ……きっとそうだ……そうに違いない……よし、無事も確認したし、解決したという事で帰ろう。俺が居る事には気付いてないみたいだし。


そ~っと。


「キュイ!キュイ!」

ビクッ!!


パタタッーーー


いつの間にか起きていたメアルが俺目掛けて飛んでくるので、そのまま受け止めた。何故俺に気付いた!!恐る恐る視線を上に上げるとーーー


「おや?アンタがワズかい。アンタの事は娘のメラルから聞いとるよ……よくぞこの娘のバカ夫を連れてきてくれたね」

「ど、どうも……」


ペコリと頭を下げると、メアルがもそもそと俺の頭の上に移動する。おい、そのために頭を下げたんじゃないぞ。そんな俺の気持ちは知らないとばかりにメアルは頭の上で手足をだらけて、くつろぎだした。そこを定位置にするつもりか?


「ハッハッハッ……随分とメアルのお気に入りみたいだねぇ。娘とそこのバカからアンタの事は聞いとるよ」

「は、はぁ……」


なんだ?俺を値踏みするように見てくる。


「ふむ……私ですら、その強さの限界がわからんな……これなら娘の言う通り任せられそうだねぇ」

「なっ!何を仰るのです義母様!!我はその事を承諾した覚えはございませんぞっ!!」

「黙れ!!バカに発言を許した覚えはない。それに誰か頭を上げていいと言ったかい?」


ラグニールが顔をバッと上げ、何やら反論したが一蹴されて再び、頭を地面にくっ付けた。頑張れラグニール!!きっと君の明日は輝いている!!


「さて、私の事を教えてなかったねぇ。私の名は「メギル」、先代の龍の女王でメラルの母、メアルの頼りになるお祖母ちゃんさね」

「ワ、ワズです」


先代女王ですか。そりゃ威厳があって当然だな。


「それでワズよ。実は頼みがあるんだが引き受けてはくれんかね?」

「な……内容にもよりますが……」

「アンタなら簡単な事さ。メアルに外の世界を見せてやってくれんかね?そろそろメアルにも山以外の世界を知って欲しくてね。ただ、幼いドラゴンにとっては、どんな危険があるかわからない。だが、アンタならーーー」

「つまり、メアルの護衛ですか?」

「そこまでは言わんさ。要はアンタと一緒に行動させて欲しいって事さね。ただ、何かがあった時、メアルを守ってくれればいいさね」

「……」


う~ん……別に俺としては構わないんだが、両親と離れるってのはいいんだろうか……


「この夫婦の事を気にしとるなら、大丈夫さね。この件に関しては娘も了承しとる。問題はないさ」


ラグニールの了承はいらないって事ですか?


「それにメアルは稀少な時空間魔法を習得しとるから、アンタの助けになると思うがね?」


おっと、それは俗にいうアイテムボックスってやつですね。アイテムの出し入れが自由に出来るっていう……その魔法が掛かってる袋もあるにはあるが、値段が高い上に効果も微量で入れられる量もそんなに増えない。だがこれが魔法そのものになると無限収納になり、入れた物は時間が止まっているらしい。人族でこの魔法を使える者は現れた事がないらしい。たしかにすごく助かるな……


「本当に自分でいいんですか?」

「アンタが悪い人族じゃないのは、この夫婦への行動でわかるし、なによりメアルがアンタの事を気に入っとるからねぇ」

「……わかりました。じゃあ、メアルと一緒に行動します」

「そう言ってくれて助かるよ。あぁ、この夫婦の問題は私に任せときな。すぐに元の住処に戻ってちゃんと、このバカは私が監視しとくからね」


ラグニールが絶望の表情を浮かべている。残念、ラグニール…… 君の明日も輝かなかったね……


「それじゃあ、自分はもう行きますね。メアル、しばらく会えないんだ。挨拶はいいのかい?」

「キュイ!!キュイ!!」

「婆ちゃんに出来んのはここまでだ。頑張んなメアル」

「頑張ってね!!」

「キュイ~!!!」


メギルとメラルがグッと拳を握ってエールを送る。それと同じようにグッと小さな手を握りしめるメアル。俺は何も発せずえぐえぐと泣き続けるラグニールを見ていられなかったので、俺はメアルを頭に乗せたまますぐに洞窟を出ていった。頑張って生きろよラグニール。





そのまま何事もなく、道中で見つけた果実等をメアルに与えながら街の入口が見える位置へと戻ってきたのだが、何やら騒いでいるのが見えた。

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