第81話 ひとまずの目標
さーて、とりあえず進化先が出たので色々と分かった事はある! 最重要なのは上限Lvになった時に進化ポイントを45は確保しておくべきって事! 逆に言えばそれ以上あれば、その分はどう自由に使っても問題なーい!
「とりあえず目指せ、進化ポイント60です! それだけあれば自由に使えますよね!」
余分に第6段階の解放に必要な進化ポイント15もあれば、他のものを色々解放していっても大丈夫なはず! それまでに上限Lvに到達したなら、それはそれで問題ないしね。
ミツルギ : あー、なるほど、そういう方針か。
咲夜 : 倒す敵にもよるけど、まぁ可能な範囲だな。
ミナト : 経験値が多い格上ばっかりと戦えば、ちょっと危ないとこかな?
富岳 : まぁ現時点では陸地側には格上はそう多くはないだろうから、大丈夫だろ。
「おぉ、何気に絶妙なラインなんですか!」
進化ポイント60を目標っていうのは割と適当に言っただけなんだけど、経験値の多い格上ばっかりだと上限Lvに到達する方が先なんだねー。ふむふむ、そこは気を付けておこうっと。
「あ、そういえばこの河川域のフィールドボスってLv10でしたけど、私のライオンがLv10に到達したら、時間を飛ばすか、エリアを変えた方が良いやつですか?」
流石にエリアボスを初めて倒すまでは、この河川域のエリアでは一番強いと思っても良いはず。即ち、あのザリガニよりも現時点ではLvが高い敵はいないと見た!
ミツルギ : まぁそうなるなー。
いなり寿司 : どっちかと言えば、エリアを変える方がいいな。
富岳 : そこはサクラちゃんの好きに選ぶと良い。他のエリアに進出するのも、この河川域で戦い続けるのも、時間を飛ばし過ぎなければ問題はない。
「はい、それはそうしますねー!」
うん、とりあえず時間を飛ばすのもエリアを変えるのも、どっちもありだという事は分かった。まぁその前にあのザリガニを倒すのが先決だけどね!
「それじゃ当面の目標はエリアボスのザリガニへのリベンジです! もう少しLvを上げていきたいとこですねー」
少なくとも同じLvにはしていきたいよねー。時間を飛ばすにしても、ザリガニを倒さないと安全エリアの確保が出来ないから不可能だもん。
まずは色々と順番にやっていこう! Lv上げもだけど、さっき解放した『獅子咆哮』の性能も確認しないとね。
金金金 : そういやサクラちゃん、次の昼夜の変更まであとどの位だ?
「え? あ、そういえばそこは全然気にしてませんでした。ちょっと見てみます!」
昨日の夜の実況外のプレイ時間も含めたら、もう5時間くらいは経つ頃かも? えっと、どこで確認すれば良いんだろ?
あれ、総プレイ時間は設定画面から見れたけど、前に昼になってからの時間がわからない!? え、もしかしてこれって自分で覚えてないとダメなやつー!?
「……うぅ、次の昼夜の変更がいつかわからないです!?」
うがー! 自分で覚えておけって不親切じゃないですかねー!? しかもこの総プレイ時間って、木でのプレイ時間も入ってなーい? 木でのプレイ時間も覚えておいて、差し引いて考えろって事なの!?
ミツルギ : サクラちゃん、その確認はマップの詳細表示だ!
ミナト : そこに昼になってから経過時間が表示されてるから、それで分かるよー! ただし、数字じゃなくて太陽と月のマークで表されてるから、そこは要注意!
咲夜 : あー、これは結構見落とすやつだ。
いなり寿司 : 俺も地味に気付かずに、ヘルプで探したなぁ……。
イガイガ : 俺もそれはやったなー。
富岳 : まぁ堂々と表示され過ぎてて、逆に気にしてないって事もあるからな。
「マップの詳細表示の中にあるんですか!? というか、見落としやすい部分なんですね!?」
どうやら見落としやすいという情報も得たけど、とりあえずマップの詳細表示ー! えーと、太陽と月のマーク? そういえばそんなのもあったような気がするような、そうでもないような……?
「あ、これですか!?」
よく見たらエリア名の左側部分に太陽のマークがあった! 太陽のマークというより、単純に太陽な気もする。
山と空を背景にしていて、そこに太陽の表示がされているね。んー? これって前に見た時よりも太陽が右の方に位置が変わってなーい? 気のせいかな?
富岳 : 太陽が右端まで来て山に隠れたら昼間が終わりだな。
ミツルギ : そうなったら今度は左端から月が出てくる。それで夜が開始だ。
ミナト : 月が右端まで行ったら、今度は左端から太陽が出てくるからねー!
「あ、そういう仕様なんですね!」
なるほど、なるほど。今まで特に気にしてなかったけど、マップを開く度に太陽は表示されてたもんね。ただその位置が変わってるなんて意識もしてなかったから、これが昼夜の進み具合だという事が分からなかったんだ!
ここ、普通に時間表記にしてくれたら分かりやすいのに、なんでこんな感じになってるんだろ? そういうとこ、不親切ですよ、開発さん!
なんとなく半分を超えてかなり右に寄ってきてるから後1時間くらいって感じはするけども! これじゃ正確な時間が分からないよー!
ミツルギ : あ、ちなみにそこの部分を選択すれば、正確な時間も表示はされるからなー。
咲夜 : そうそう、そこも見落としがちなんだよなー。
「って、時間の表記もあるんですかー!?」
あ、ホントだ。選択してみたら、『夜まで残り1:05』って表示が出たよ。あと1時間と5分で夜になるんだね! という事は、夕焼けもまた見れそう!
そして今回は寝ずに夜にも活動になりそう……というか、エリアボスが倒せてないから飛ばせないだけ! でも、夜の川とかリアルじゃ危ないから、初体験かも!
「夕暮れの川や、夜の川っていうのも良さそうですね! タイミング的にも配信中には見れそうです!」
夜には夜の趣きがあるだろうし、夕陽や月が映り込む川とか良さそうだよねー! あ、夜行性の動物とかもいるだろうし、敵の種類も変わるかも?
うー! 前回は寝ちゃって夜を飛ばしちゃったけど、こう考えると楽しみになってきたー!
いなり寿司 : えーと、今が18時半だから、19時半くらいで夜か。
金金金 : 地味にリアルの日没と同じくらいだな。
イガイガ : サクラちゃん、狙ってた?
「いえ、これは完全に偶然です! そっか、リアルの日没と同じくらいの時間帯になるんですねー!」
ふむふむ、まぁだからといって何かが変わる訳でもないけども、なんだか微妙にこういう一致は嬉しくなるよねー! うふふ、なんかテンション上がってきたよー!
よーし、それじゃこのままの勢いでどんどん――
「……え?」
あれ? ちょっと待って。何か知らないけど、いきなりHPが減ったんだけどなんで? ライオンの背中辺りに衝撃はあったんだけど、何事ー!?
「えっ!? ええっ!? 今、なんでHPが減ったんです!? え、敵からの奇襲!?」
慌てて周囲を見渡してみるけど、それっぽい敵の姿は見えない? 草むらに隠れてる小動物の敵? それとも草むらそのものが雑草の敵? それとも川の中から魚が水を飛ばしてきた?
イガイガ : ……どこからの攻撃だ?
咲夜 : ざっと見た感じ、サクラちゃんが見落とした訳ではなさそうだな。
富岳 : 俺も見つけられん。ミナトさんはどうだ?
ミナト : うーん、サクラちゃんの見た中に敵自体はいるけど、多分それじゃないねー。となると、サクラちゃん、上!
「上ですか!?」
超上級者っぽいミナトさんがそう言うのであれば、その言葉には間違いないはず! 今は上を見上げるのみ!
「あ、いました! 攻撃してきたのはあの鳥ですか! というか、上空から奇襲とか卑怯じゃないですかねー!?」
まだどういう攻撃をしてきたかは分からないけど、飛ぶのはズルい! 地上に降りてきて同じ土俵で戦えー!
金金金 : あ、タカからの奇襲か。
ミツルギ : ……あの高さから奇襲って事は、遠距離攻撃持ちだな。
ミナト : 多分だけど、このタカは器用なタカだねー。
咲夜 : 器用なライオンと器用なタカの対戦だな。
イガイガ : 捕食者同士の戦いか。
あ、この鳥はタカなんだね。結構上空にいるから何の鳥か分からなかったんだけど……って、ちょっと待って! え、このタカ、飛ぶだけでも卑怯なのに更に遠距離攻撃までしてくるの!?
「うぅ、とりあえずこの卑怯過ぎるタカをぶっ倒します! とっとと地上に叩き落とすのですよ!」
ふっふっふ、私のライオンを地上でしか戦えないと思ったのが運の尽き。この卑怯なタカは私の新スキルの実験台になってもらうのさー!
「ふふーん、卑怯なタカを倒して、ザリガニも倒したらどこに向かいましょうかねー?」
「……サクラ、ちょっと気が早くない?」
「良いじゃないですか、少しくらい先の予定を考えても!」
「まぁ、そりゃそうだけど……悩んでまたサイコロはやめようね?」
「え、サイコロは駄目なんです?」
「……またやる気だったのか」
「悩みまくれば、運に任せるのみです!」
「自分で決めて欲しいとこなんだけどねー?」
「そこは知りません! 作者さんの意向を無視してどんどんサイコロでやってくれという方はブックマークや評価をお願いします!」
「おいこら!? 暴走主人公!? ……もうそこはなるようになれだね。さて、次回は『第82話 タカとの戦い』です。お楽しみに!」
「ふっふっふ、作者さんに勝ったのです!」