第62話 川の下流へ向かって
さーて、フナを倒して川へと戻ってきました! 途中で敵の様子もなく、普通に辿り着いたよ!
「ようやく本格的に川下り開始です!」
まぁ川岸を歩くか走っていくだけなんだけどねー。別のエリアに行くのなら、威嚇で草原のマップに敵を表示させても意味ないみたいだし。
あ、そういえばすっかり忘れてたけど、この要素があったんだった。とりあえず川沿いに歩きつつ、これはやっていこう!
「地味にHPが減ったままなので、どこかで回復用の果物でも調達したいとこですねー」
ミナト : あ、確かにそれはそうだね。
ミツルギ : そういう事なら、その辺は俺らでも探してみるか。
咲夜 : サクラちゃんがそれでよければ、そうするかー。
いなり寿司 : 実況外の時に採集とかしてねぇの?
「いやー、それがすっかり採集を忘れてまして……。あ、皆さんも探してくれるならありがたいですし、そこはよろしくお願いします!」
えへへ、今の今まで回復アイテムが採集出来る事そのものを忘れていたとか、そこは言わない! 言わなくても良い事もあるからねー。
それに回復アイテムの採集ならネタバレって事でもないし、皆さんの手を借りるのもありですね! ここは頼らせてもらおうっと。
富岳 : ふむ、回復アイテムか。ライオンなら一般生物の魚や動物も回復には使えるが、その辺はどうなんだ?
チャガ : 魚は地味に難易度が高いだろうが、一般生物の動物なら可能か。
「え? 一般生物の動物って、回復アイテムになるんですか!?」
わぁ、全然その辺りは知らなかったー!? あ、でもそういや一般生物は全然襲ってないや。そっか、一般生物はよく見るとは思ってたけど、回復に使えるんだ!
ミツルギ : あ、ちょい誤解が発生してるっぽい。サクラちゃん、一般生物は回復には使えるが、回復アイテムにはならないから要注意だぞ。
富岳 : ……少し言い方が紛らわしかったか。
「回復アイテムにはならないけど、回復には使えるんですか?」
んー? 回復にはなるけど、回復アイテムとしては持っていけない? あぁ! 何となく意味が分かった気がする!
「要するに他のゲームで言う宿屋みたいなもんですか! 時間は経たないけど、回復の為の場所的な感じ!」
あれ? 宿屋だと時間は経つからそうでもない? まぁ意味合いさえ伝わればいいから別にいいや!
ミツルギ : 似てるようで違う気もするけど、まぁそういう認識で問題ないか?
咲夜 : どちらかというと宿屋的なのは、採集せずに食べる果物の方じゃね? あれは全快するし。
ミナト : 普通の動物は全快はしないし、一度に食べれられる量には制限があるからね。
イガイガ : 魚ならアイテム化して持ち歩けるんだけどな。
「ほうほう、肉が食べれる限界がある回復手段で、魚は獲れれば回復アイテムになって、果物は採集が出来たり、その場で全快も出来る訳ですね!」
ふむふむ、こうやって考えてみるとそれなりに回復手段って用意されているんだねー! お手軽な手段としては、普通に一般生物を食べる事かな?
いなり寿司 : 今の時点では回復量は大したことないから、自然回復に任せしつつ、果物を探すので良いんじゃね?
ミナト : まぁそれが無難なとこだねー。
神奈月 : 回復量と手間が釣り合ってないもんな。
「あ、そうなんですか? でも、丁度いいとこにヘビがいたんで、これを食べてみます! 『噛みつき』!」
どうもどこかのタイミングの威嚇で追っ払ってた一般生物っぽいからマップに表示されてた! うん、丁度いいタイミングで登場ですね! それではいただきます!
おぉ、噛みつきの1撃であっさり死んだ! 流石は一般生物のヘビだ! 脆すぎる! ふっふっふ、私のライオンの血肉となってHPへと変わるがいい!
あ、咀嚼するとかの食べる動作とかはなくて、捕食した事になったぽいね! というか、走りながらでも噛みつけるし、その後もそのまま走れるんだー! 無駄に脚を止める必要がないのは良いいのですよ!
って、あれー? HPは回復したものの10くらいしか回復してないし、HPゲージの横に1/4とかいう表示も出たし、これって全然回復しない!? 1/4って4回までこの手段で回復出来るって事だよねー?
「むぅ、この手段では良くて40前後の回復までですかー。所詮、一般生物なんてそんなもんですね」
今のライオンの最大HPは320あるし、1体で10しか回復しないなら微妙ー。200くらいまで減ってたから、少しは回復出来て良かったけどね。
これはたまたま見つけた時やどうしてもHPの残りがヤバい時以外には地味に面倒なだけで、あんまり積極的に狙っていく感じじゃないよねー! 今みたいにたまたま攻撃出来る位置で出くわした時に食べるくらいでいいや。
ほらほら、百獣の王のライオン様がお通りだー! 後3匹くらい、食べられにやってきなさい、一般生物!
ミツルギ : サクラちゃん、そもそも一般生物は割合での回復じゃなくて、固定値での回復だぞ。
金金金 : ほう、固定値での回復なのか。さっきの蛇はどうなんだ?
ミナト : 大きさにもよるんだけど、まぁ今のは小さかったし特に少ない感じかな。
富岳 : 逆に大型なシマウマ辺りを狙えば、もう少し回復は出来るぞ。まぁ良くて20程度だが。
金金金 : 4回まで制限があって、それだとキツイな……。
「あ、そういえばこの回数って0の状態だと非表示なんですね?」
もしかしたらこれも私が気付いていなかっただけの可能性もなくはないけど、HPゲージはそれなりに見てるし、今回は違うと思う! そこはそう思いたい!
チャガ : 安心しろ。今回は見落としではなく、普通にカウントがない時は非表示だ。
咲夜 : 常時表示にも設定で切り替えられるけど、あんまり色々と表示し過ぎると視界の邪魔だからなー。
イガイガ : あ、ちなみにその回数は時間経過か、同格以上の相手との戦闘で減るからなー。
「イガイガさん、了解です! そういえば一度その辺の表示が酷いのをやった事がありますねー。一時期凄い荒れてた有名シリーズのあれ!」
何でもかんでも常時表示しまくってるRPGで、視界の4分の1が味方NPCの情報で埋め尽くされてるのをやった事があるよ! もう4分の1は自分の情報で、邪魔にならない視点は半分くらいしかなかったやつ! しかも非表示も、最小化も出来なかったからかなりやりにくかった!
その上、途中からは異常に敵が強くなって、全然勝てなくなって、話としても変な展開ばっかで全然面白くなかったからやめちゃったんだよね……。うぅ、有名シリーズの最新作だったから買ったのに、お金を返せー!
神奈月 : あー、UIを舐めてるのかって一時期荒れてたあれかー。
イガイガ : 超有名シリーズの最新作だったのに、新人だけで作らせたのかって荒れてたあれか。UIだけでなく、バランスも滅茶苦茶だったやつ。
ミツルギ : あったなー、それ。
ミナト : あれ、予算をケチって外注にして無茶な納期や度重なる仕様変更で色々と発売までに間に合わなかったって暴露があったよねー。
いなり寿司 : あー、プロデューサーが外注先に責任転嫁して、外注先の社員がブチ切れて暴露したやつか。
真実とは何か : 隠された真実は暴かれるものである。
「そう、そのゲームです! あれ、全然面白くなかったし、途中から全然勝てなかったんですけど、皆さん的にはどうでした?」
どうも皆さんもそのゲームの事を知ってるみたいだし、川下りの移動中の雑談には丁度いいや。ここにいる皆さんの中にはゲームが得意そうな人もいるし、そういう人から見ての評価も聞いてみたいところ。
イガイガ : 俺は一応クリアしたけど、評価としては時間と金を返せだな。途中で無茶苦茶強い敵が続くけど、その部分を抜けたら逆に弱すぎる。
ミナト : ん? そんなに強い敵っていたっけ? まぁ後半が雑魚過ぎたのは同意だけどさー。
あ、今度前方にカエルがいるのを発見! えーと、多分これも一般生物かな? うん、マップと見比べてみても、多分威嚇で追っ払った事があるやつ! 今度はスキルを使わずに食べてみようっと!
「えいや!」
一気にジャンプをして、ガブリとね! ふむ、このカエルも10回復かー。でもまぁ、回復しないより回復する方が良いから、良しとしよう!
いなり寿司 : 雑談をしてると思ったら、カエル食ってるよ。
ミツルギ : 相変わらずの躊躇のなさだけど、まぁモンエボの方が本題だしな。あのゲーム、上手い人からしたら後半が雑魚過ぎて不評っぽいな。
富岳 : 邪魔な表示の部分からくる敵の攻撃予測をするっていう、一種の縛りプレイが出来てたからな。……終盤は邪魔な表示の部分には敵が出てこないという妙な調整だ。
チャガ : 矛盾だらけのご都合主義しかないストーリーの方は諦めて、バトルの方に無理に楽しみを見出していたのに、終盤の敵より中盤の敵の方が強いとか不評にもなる。
「あー、上手い人でもそういう不満があるんですねー!」
そっか、あのゲームは私が詰んでやめちゃった後には雑魚になるけど、そこが突破できる人にとっては物足りなさ過ぎたんだ。ゲームは楽しくやりたいけど、時々全然楽しめないゲームもあるもんね。
おっと、そうして話してる間にマップの端の方まで来たみたい。うん、川幅も結構広くなってきてるし、そろそろエリアの切り替わりかな?
まぁパッと見た限りでは先の様子は川がずっと続いてるけど、よく分からない不思議技術で先のエリアは何となくにしか見えなくて、詳細はエリアが変わらないと分からないゲームもあるからね! モンエボはその手のやつの気がする!
ミナト : そろそろ草原エリアの端まで来たねー。
咲夜 : いい具合に移動の時間が潰せたか。
ミツルギ : さて、ようやく草原エリア以外だな。
イガイガ : だなー。
いなり寿司 : さて、この後がどうなるかな?
神奈月 : どうだろな?
ん? この後って、ただエリアを移動するだけだよね? あ、もしかしてエリアが切り替わったら凄い景色がはっきりと見えるようになってるとか!? うん、その可能性は否定できない!
「それでは、いざ草原エリアの外へと足を踏み出しますよー!」
ここから先は今のマップには表示されていない未知のエリア! さーて、どんな敵や光景が広がっているかが楽しみだね!
「作者さん、作者さん!」
「ん? どうしたの、サクラ?」
「作者さんにはお金を返せって思ったゲームってありますか!?」
「……あー、あるにはあるよ。それ以降、そのシリーズは買わなくなった。そもそも続編自体がまともに出なくなったけど」
「そういう事、ありますよね!」
「まぁあるよねー。それ以降、新しいゲーム機は買ってないし」
「え、でもそんなゲームばっかりじゃないですよ?」
「まぁシンプルに金欠で買えないだけともいう。今は本格的にゲームをやってる時間もないしね」
「あー、作者さんも色々あるんですねー。それではこうしましょう! 作者さんの金欠が解消出来るようにと応援してくれる方はブックマークや評価をお願いします!」
「評価やブックマークじゃお金にはならないけどねー。まぁお金絡みの話は置いといて、次回は『第63話 新しいエリアへ』です。お楽しみに!」
「遂に草原を離れて、新エリアに進出ですよー!」