第41話 進化の条件
まだ昨日ほどの人数はいないけども、それなりに視聴者さんは来てくれた! 誰もいなければ流石に進化は進められなかったけど、見ている人がいるなら問題ないのです!
「それでは、私のライオンの初進化開始です!」
いなり寿司 : アドバイザー・ミツルギ、出番だぞ!
ミツルギ : なんでその呼び名がいきなり出てくんの!?
イガイガ : そりゃアーカイブに残ってるからなぁ!
ミツルギ : そういやそうだった!
ミナト : とりあえず、始めていこっか、サクラちゃん。ヘルプからチュートリアルを見ながらやる? それとも私達から、アドバイスしながら進める?
イガイガ : あー、あえて視聴者参加型にするってのもありか。
「ほほう? そういうやり方もありですか!」
ふむふむ、あえてチュートリアルを見ずに視聴者さんに参加してもらうというのもありではあるよね。
配信をしてる中でチュートリアルが出てきたならともかく今回は配信外で進化のチュートリアルが出たから飛ばすしかなかったし、その状況を利用するというのもあり! 折角、私公認のアドバイザーであるミツルギさんもいるもんね!
「よーし、それじゃミナトさんの案を採用です! 皆さん、私を進化の先へと導いてください!」
イガイガ : おっしゃ、任せとけ! 行け、アドバイザー・ミツルギ!
ミツルギ : 頼まれたからにはやるしかねぇな! まずはサクラちゃん、進化の項目を開いてくれるか?
「はい、分かりましたー!」
ふふーん、折角皆さんがいるんだから、みんなで楽しくやっていこー! 私がネタバレして欲しくないところはこれまで通りネタバレ厳禁でいくけど、そうでないところはこんな感じで良いよね!
さてと、まずは進化の項目を開けばいいんだね。ほうほう、これが進化の項目なんですか!
「ここ、何も表示されてませんね!」
全く何もない訳じゃないけど、表示されているのは所持進化ポイントが21あるとだけ表示されてて、それ以外はただの空白だー! どうやって進化するのさ、これ!
いなり寿司 : あー、なるほど。Lv最大にはなってるけど、まだ他が未開放状態か。
イガイガ : サクラちゃん、ダイジェスト動画の方ではスキルツリーは弄ってる様子はなかったけど、その辺は何かした?
ミツルギ : この状況なら、そっちの確認が先だな。
「えっと、スキルツリーは実況外では全然触ってないです!」
その辺は自分で自由に決めてはいくけど、皆さんがその場で見ている実況中の方が面白いかなーって思ったんだよね! だから、進化ポイントは足りていてもあえて触れていないのです!
でもまぁ、実況外での戦闘で苦戦していた場合はその限りではないけども! 進められない状況であれば、流石に何か手段は取るのですよ!
ミナト : えーと、進化ポイントは21あるんだね。うん、それなら余計なものを取らなければ、進化には充分足りるね。
いなり寿司 : アーカイブではネタバレ禁止っぽかったけど、今は進化絡みでは言ってもいいやつ?
ミツルギ : この段階の進化の情報までなら問題ないぞ。ここでのチュートリアルの範囲までな。
いなり寿司 : なるほど、了解。なら、ミツルギの出番を奪っておくか。
ミツルギ : ちょ!?
いなり寿司 : まず、進化に必要な条件は3つ。幼生体ならLv10に到達する事、何でもいいからスキルツリーのどれかを第3段階目まで解放する事、幼生体からの進化に使う進化ポイント15を用意する事。
ミナト : サクラちゃんの場合は、スキルツリーの解放がまだだから進化先が出てない感じだね。
ミツルギ : ほぼ全部言われたんだけど!? サクラちゃん公認のアドバイザーである俺の立場は!?
「ほうほう! 進化ってそういう条件なんですね!」
なるほど、なるほど、やはり進化に進化ポイントを使うのは正解だったみたい! ナイスなのさ、進化のチュートリアルを飛ばして進化ポイントを集めた昨日の私!
えーと、今の段階でスキルツリーの第3段階が解放が出来るのは『屈強』と『器用』のスキルツリーだね! 第3段階の解放は進化ポイント5だったはずだから、進化に進化ポイント15が必要でもなんとか足りる!
「むぅ、結構進化ポイントを貯めたつもりですけど、結構ギリギリでした!」
ミツルギ : スルーされたけど、ここで挽回だ! 最初の種族の場合だと幼生体の頃は進化ポイントは不足しがちだから、ギリギリでも足りてるのは良い状態だぞ!
ミナト : うん、そうなるねー。慣れてきて数種族目とかになれば、それこそ昨日サクラちゃんがやってた方法で進化ポイントを稼ぐのもありなんだけどねー。
いなり寿司 : ……ん? あー、そういえばそういう展開もあったっけか。
イガイガ : それがサクラちゃんだからな!
「なるほど、あれってそういう時に使うやり方なんですね!」
そっか、パワーレベリングに似ていると言われてあれ以上実行するのは拒否したけど、使い道自体はあるんだね! これは覚えておいて損はなさそうだし、ライオン以外を育てる時の参考にしよう!
「それじゃ一度スキルツリーの方に画面を切り替えますねー! 『屈強』と『器用』のどっちのスキルツリーを解放しようかなー?」
ふふーん、選択肢があるというのも嬉しいねー! とりあえずスキルツリーを開いてっと。
あれ? そういやスキルツリーの解放が進化の条件になっていて、スキルツリー自体は6つあるの?
「これって、もしかして解放するスキルツリーの種類によって違う進化先になったりします?」
ミツルギ : あ、サクラちゃんが自分で気付いたか。おう、進化先はそれで決まるぞー!
イガイガ : 『屈強』なら近接攻撃に秀でたライオン、『器用』なら遠距離での活動に秀でたライオンって感じだな。
いなり寿司 : ……遠距離のライオンって、育成ミスれば詰むよな?
ミナト : いなり寿司さん、それは先のネタバレ案件! それ以上はストップ!
ミツルギ : そうだぞ、いなり寿司!
いなり寿司 : あー、この範囲でのネタバレもアウトか。そりゃすまんかった。……なるほど、ミスも含めて見守っていく感じなんだな。
金金金 : そういう事だぞ! 少し遅れたが、サクラちゃん、こんばんは!
「あ、金金金さん、こんばんはです!」
おー! 今度は金金金さんもやってきた! ふっふっふ、今日の配信直後は凹んで泣きそうになってたけど、ちゃんと見に来てくれるリピーターがついてるじゃないですか!
こうやって2回目にも来てくれた人は大事にしていかないとね! もちろん、荒らすような人でない限りは初見の人も大事にしていくのです!
金金金 : ちなみに今ってどういう状況?
イガイガ : サクラちゃんの初進化のチュートリアルをみんなでやってる。
金金金 : あー、それは俺はよく知らんやつだし、見守っとこ。
ミナト : 金金金さんはオフライン版はやってないって話だもんね。
「さて、それじゃ進化の方に戻していきますねー! んー、進化先が分かれるとなると、『屈強』と『器用』のどっちを上げるか悩みますね!」
多分ライオンを普通に育てるなら『屈強』の第3段階を解放して、近接攻撃に強いライオンに進化させる方が良さそうだよね。
でも、『器用』からの進化先も存在するということは、それはそれで戦う方法はあるという事! うーん、これは悩むね!
「あ、そういえばそもそも『屈強』も『器用』もスキルツリー自体が分岐してるんですよねー。どれを選択してもステータス強化ですけど、その先のスキルの取得に影響がありそうです……」
うーん、第3段階より先のスキルツリーの内容が今の段階では見えないのが悩ましいね。多分後からでも他のスキルツリーの取れないという事はないと思うけど……ここは皆さんに確認しておこう!
「少しだけネタバレ質問です! これ、進化しても前の方のスキルツリーの中身って解放出来ますよね?」
ミツルギ : おう、それは問題ないぞ。進化ポイントさえあれば、全部解放は可能だ。……スキルツリーが進めば進むほど、必要な進化ポイントが増えていくから相当大変だがな。
ミナト : ただ、進化先に影響する部分は取り返しはつかないからねー。『屈強』の方に進化したライオンで後から取る器用のスキルと、『器用』の方に進化したライオンで後から取る屈強のスキルは同じとは言えないよー。
金金金 : あー、そうなるのか。
いなり寿司 : 進化先によって得意な部分のステータスが変動するからな。
イガイガ : さて、それを踏まえた上で、サクラちゃんはどう選択するか。
「とりあえずスキルやステータスは全部取れるのが分かれば充分です! うーん、でも進化先によって得意な部分が伸びていくんですね。……これは悩みます!」
近距離が得意なライオンか、遠距離が得意なライオンか……あ、場合によってはこれから進化ポイントを更に貯めて、他のスキルツリーからの進化先を狙うというのもありかな?
うーん、悩む! どうしよっかなー? 遠距離にしても近距離攻撃が使えないわけではないみたいだし、遠近両用で行っちゃう!? 『投擲』も持ってるし、それもありだよね!
「うーん、これはどうするか悩みますねー!」
「……サクラが悩むと嫌な予感しかしないんだけど」
「嫌な予感ってなんですか、嫌な予感って! まるで私が変な事をするみたいじゃないですか!?」
「そこで自信満々でそれを言い切れるのが凄いと思うよ……」
「えっへん! 私は凄いのですよ!」
「……うん、まぁいいや。それじゃ今日は任せた」
「あ、今回はカンペなしなんですね! それでは参りましょう! 私、サクラの選ぶ進化先が素晴らしいと思う方はブックマークや評価をお願いします!」
「まだ悩んでるのに、どうしてそうなった!?」
「はっ!? そういえばそうでした!?」
「……まぁ良いや。次回は『第42話 進化の方向性』です。お楽しみに!」
「いよいよ、初進化ですよ!」
「……え?」
「え、まだ進化じゃないんです!?」