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#17 果たすべき時

どうも、ご無沙汰だと思います。ららと申します。


桂高は寝所から飛び出した。

(あの音は!)

虎を討ち取った安息を粉々にしたあの音と同じであった。


あの時と同じだ。町には火がかけられ、家々は燃えている。

桂高は走った。後ろを振り返る事無く。目の下を布で隠したあの親玉を殺さねばならない。姉の、呂淵の、そして呂麗の敵を討たねば。

親玉は前と同じように馬に乗り、指揮を取っていた。


「はぁァァァァ!!!」

桂高は突貫した。

親玉はこちらを見て、桂高の棒を剣で受けた。


「良い太刀筋だ。やり手だな。」

「うるさいっ!!!」

桂高は何度も打ちかかるが全ていなされ、逆に傷を負う有り様だった。

「特に毒は塗っていない剣だ。その点は安心していいぞ。」


「劉韓様!普の軍が到着しました!」

「何?!全員撤退しろ!!!」

「逃がすものかっ!!」

桂高は劉韓と呼ばれた親玉に打ちかかる。

劉韓に焦りが見えた。


「はっ!!」

桂高の棒は劉韓の乗る馬を捉えた。

劉韓の馬の足の骨が粉砕され、劉韓は落馬した。「これで終わりだ!!!」

「劉韓様!!!」

賊の弓矢が桂高を襲った。

劉韓は部下の馬に乗り逃げ去った。

桂高は弓矢部隊の一部を殺しただけだった。




そんな桂高を出迎えたのは失望の色を浮かべる趙玄だった。


いかがでしたでしょうか。

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