東の魔女のあとしまつ

作者:中村 颯希
「14年後、勇者レイノルドに殺される」。
そんな予知夢の実現を避けるため、少年時代にレイノルドを攫い、7年にわたり末弟子として育てていた魔女・アデル。彼を無能にしようとする努力がことごとく裏目に出た結果、レイノルドは最強の勇者に育ってしまい、アデルは勇者を誘拐した魔女として教会に火刑に処される。
ところが死の直前、未来から一番弟子が魔法を操り、アデルをさらに7年後の世界へ吹き飛ばした!
なんでも、アデルを教会に殺されたことで、末弟子レイノルドが激怒し、世界を滅ぼそうとしているから、師匠として始末をつけてほしいという。
ところが7年後の世界で再会するなり、レイノルドは激怒してアデルを攻撃してくる。「さては誘拐犯の自分を、自らの手で殺したかったということ!?」と誤解したアデルは、慌てて逃げ出す羽目に。

しかし彼女は知らなかった。
善人ぶり、甘やかして育てていたことが原因で、レイノルドがアデルを高潔な師匠と思い込み、「偽物」の登場が許せないほど心酔していたことを――。
プロローグ
01. プロローグ(1)
2024/12/02 20:00
02. プロローグ(2)
2024/12/02 20:00
第一章 過去
10. 勇者、覚醒する(2)
2024/12/05 20:00
転章
第二章 現在