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45話:魔王、資金源に苦慮する



 部下を持つ身になると定期収入の大切さをしみじみと実感する。


 だってそうだろう?

 自分一人なら多少の貧乏は良い思い出で済むが、部下やその家族達が餓えたり寒い思いをするのは忍びないものだ。


 魔王ならその位気にしないで良いだろうとか、不遜ふそんに考えるヤツもいるかもしれない。

 だが、優秀な部下というものは得てして貴重だし、ファンタジー世界ならともかくSF世界で給料が出ないのに仕事をしてくれる部下は、リビングアーマーやドローンゴーストのような一部を除いてほぼ居ない。


 部下の忠誠を保つ要素の中で雇用者の性格や資質は2番目や3番目だろう。

 1番大切なものは部下に十分な報酬を渡せるかどうかだ。

 給料の多寡たかに限らず部下を養う事が出来なかったり、報酬をケチるようでは雇用主として失格も良い所だろう。


 魔王軍内でも横領やスパイ行為、そしてサービス残業の類は徹底的して予防と阻止をしている。


 そこで大切になるのは収入だ。

 『民間軍事企業・魔王軍』の主な収入は海賊の討伐賞金と拿捕した海賊船の売却だが、これが実に安定しない。

 海賊に遭遇しない日もあれば、拿捕した海賊船が新型だったり旧型だったりで収入が随分と違ってくる。

 給料を出来高制にするなら簡単なんだが、社員達も家族がいたりローンを組んでいたりしているので給料は安定している方が喜ばれる。

 SF世界で傭兵や賞金稼ぎに近い民間軍事会社に入っておいて安定を求めるのかと、ツッコミを入れたくもなるが、定期・定額給料制度+αで危険手当や残業代が付く方が圧倒的に人気があるから仕方ない。

 そして船員達に定期・定額の報酬を渡すなら、定収入が大事になってくる。



 ……世知辛いよな。


 一攫千金と危険と浪漫を求めるのがSF的な宇宙乗りのイメージだし、多くの軍事企業や個人で仕事してる所は大体そんな所なんだが、魔王軍の売りが安定した生活の提供になる日が来るとは思わなかった。



―――



「イグサ、そろそろ民間軍事企業『魔王軍』の方にも定収入が欲しい。

 予算状況はまだ危険レベルじゃないけど、黄色ちゅうい信号が出てる」

 ライムも経理関係の仕事が板についてきた。

 外見年齢が18位を越えていればフレームレスの眼鏡を着用させてクールビューティなお姉さまを演出したい所だ。

 だがライムの場合実年齢はともかく見た目が幼すぎるので、残念ながらその手は使えない。


 しかしだ。

 見た目幼い美少女に経理さいふを任せた上に定収入がない事について注意されるとか、自分が女運しかないどうしようもない駄目男になった気がして背徳感が半端無い。

 これはこれでご褒美じゃないだろうか…!


「イグサ、何かヘンな事考えてない?」


「すまないな、他愛無い考え事だ。

 財布には余裕があったと思ったんだが、何か大きな支出があったか?」

 おっと、相変わらずライムは勘がやたら良いな。


「ん。この前第二艦隊の3番艦が戦闘中に民間ステーションと接触事故起こして小破。

 民間ステーションは無人だったけど、施設の修理費を請求されて船の修理とあわせて痛い支出があった」


「ああ、3つの海賊団と乱戦になった時のヤツか。

 海賊討伐の報奨金と海賊船売却で黒字になったんじゃなかったか?」


「報奨金は戦闘が乱戦すぎた上に数が多かったせいで審査と報酬額査定が長引いている。

 報奨金の支払いまで後3ヶ月位かかるし、海賊船は海賊ギルドの本拠地へ運べばすぐ売れるけど今は輸送待ち。

 海賊船の補修改装費もかかっているから、最終的には大きく黒字だけど現状では結構な赤字になってる」


「輸送母艦の次の輸送スケジュールはどうなっている?」


「最近仕上がった28隻の販売用海賊船は積み込み完了。

 今は『芳醇な醸造所』星系へ輸送・販売する物資の集積と積み込み中。

 次の跳躍輸送は最短でも二週間後」


 『民間軍事企業・魔王軍』は非公式にだが海賊ギルドを組織に取り込んで、収入も大きくなったが、収入に付随する支出も大きくなっている。

 企業名義の口座に入っている資金は日によって桁が前後に移動するのが日常と、自転車操業に近いものがある。

 海賊達の懸賞金とかを貯金しておけば良いと思うかもしれないが、危険を仕事にする民間軍事企業なんだ。

 戦闘艦しごとどうぐの補修費用、怪我したり死亡した船員や船員の家族へ見舞金を支払ったりと、まとまった金額が吹き飛ぶイベントには事欠かない。


 ちなみに『魔王軍』では極力部下を死なせない為に船員保護を優先して大型艦戦闘艦ばかり運用しているせいか船員の死因のトップが「業務時間中の病死」になっている。

 どんなに船が強力でも病死は防げないよな。

 だが病死だろうと業務中に死亡したなら見舞金を出すのが雇用主としての度量だろう。

 魔王的にも部下の扱いを手厚くする点は譲れない。


「次の給料の支払いは?」


「4日後。通常予算だとギリギリ足りない。

 『魔王軍・兵站課』に臨時予算組んで貰う?」


「いや、予備予算を使おう。

 この所兵站課に頼りすぎているしな。

 予備予算をレベルBまで崩してくれ。

 見舞い金と給料の未払いだけはまずいからな」


「ん、分かった」


 予備予算は三段階ある。

 レベルA:あ(a)あ、良くあるレベルだね。

 レベルB:び(b)みょうに辛いレベルかな。

 レベルC:こ(co)れはまずいレベルだよ。



 この命名は俺もどうかと思うが、分かりやすさは大事だよな。

 ……一応言っておくが、命名したのはライムを含めた経理系の事務船員だ。



―――



 収入を安定させる為に『総合商社・魔王軍兵站課』を作ったのだし、経営状態も収入増加も非常に順調なのだが、民間軍事企業『魔王軍』としても定収入が欲しかった。

 頼りきりというのも面白くないよな。


 このSF世界で民間軍事企業がまとまった額の定収入を得る手段はそう多くない。


 一番簡単なのはどこかの国と契約して、戦争や地方紛争が起きた際に軍の一員として働く、国専属の傭兵契約だ。

 だが戦争や紛争がおきるたびに最前線に引っ張り出されるし、配置されるのも消耗が激しい最前線や突撃部隊など傭兵というのは総じて扱いが良くない。

 戦果を上げただけ追加報酬も貰えるものの、非常時以外に貰える報酬はぎりぎり食い繋いでいける程度。

 定期収入としては金額が少なくて美味しくないしリスクも大きすぎる。

 国としても普段から普通に給料払う気なら、傭兵雇わずに軍の規模を大きくするだろうしな。


 やはり定収入として報酬も金額も安定しているのが警備や治安維持の仕事だ。

 催しものの警備、建築物の警備と個人や企業から依頼を受ける小さな仕事から、ステーションや星間航路の警備と言った国や地方自治体が依頼主になる大きな仕事まである。


 SF国家間の戦争や紛争に関わりたくない―――正直な所、そんな事の為に部下達を危険に晒したくないし、どうせ関わるなら魔王的に覇権でも唱えたいから中途半端な関わりは持ちたくない。


 必然、魔王軍としては後者、警備や治安維持の仕事を取ろうと営業を頑張っていた。

 頑張っているんだが、戦闘行為がなくても定額報酬を貰える美味しい仕事だけに既得権益をどこの企業も必死に守っている。


 営業を頑張ってくれているミーゼがこの前ぼやいていた。

 政治家やステーションの権力者とステーションや星間航路の警備・治安維持任務を受ける民間軍事企業は、戦艦の竜骨より硬いカネ(賄賂)の絆でがっちり結ばれているという。


 一応『芳情なる醸造所』星系の防衛も『民間軍事企業・魔王軍』の警備を主体とした定収入と言えるんだが、防衛につけているアルビオン本体と艦載艦、艦載機の維持費とそれらを運用する人件費で相殺してくれているので悩ましい。



「ミーゼ、警備や治安維持の仕事は請けられそうか?

 惑星かステーション防衛が楽で良いんだが」

 惑星やステーションの防衛なら、そこそこの戦力を持った戦闘艦を1隻、多くても2隻つけておけば良いので楽で良い。


「工作はしているけど成果はなかなか出ないのです。

 賄賂を渡しても、長年癒着してきた老舗の民間軍事企業は粘り強すぎて、早い成果を期待しないで欲しいのです」


「分かった。成果を急いで無理さえしなければ良い。

 ミーゼは可愛いのだから、権力者の爺さん共が体の要求とかしてくるかもしれないしな」

 膝の上に乗っていたミーゼを抱き寄せて頭を撫でながら言うものの。


 喋らなければ美少女なリゼルやお姉さん的な魅力たっぷりのユニアならともかく、幾ら可愛いと言っても幼い美少女なライムやミーゼに迫る連中は特殊な趣味のヤツだろう……という言葉は口に出さないでおく。

 突き詰めると自分に帰ってくるからな!


「か、かわっ……おにーさん、不意打ちでそういう事を言うのはずるいのです、反則なのです!」

 ぼふっと音が出る位に分かりやすく顔を真っ赤に染めたミーゼが膝の上で暴れる。


「天然ですか、天然なのですか!?リゼルねーさんの天然が伝染うつったのですか!」


「安心しろミーゼ。天然じゃない、故意だ」


「わざとだったなのです!?」


「こういう言い方をすれば恥じ入るミーゼが見れると思って、つい出来心でやった。

 恥ずかしがっているミーゼも可愛いものだな」

 可愛いの一言で膝の上で恥ずかしさのあまりに、うろたえているミーゼは実に可愛らしい生き物になっている。


「ふ、ふわー!!!!」

 恥ずかしさが許容量を越えたのか、俺の胸に顔を隠すように埋めてぽこぽこと俺の背中を手で叩いてくるミーゼ。

 いや普段の腹黒さをどこかに忘れたような、実に可愛らしい生き物だよな?


 その後スネてしまったミーゼの機嫌を取るのに「無茶な内容でなければ、何か一ついう事を聞いてやる」と約束したんだが、その日の夜に後悔する事になった。



 仕事が終わって部屋に戻るとライムとミーゼが待っていて、ミーゼの手の中には「幼女でもわかる男の啼かせ方・魔王軍兵站部出版」という険呑けんのんなタイトルの本が握られていた。

 命の危険を感じて即座に逃げ出そうとしたんだが、隠れていたアルテに捕まってしまった。



 あ、俺死んだかも。






―――翌日、強襲揚陸艦ワイバーンブリッジ


「ワイバーン、今朝はイグサ様来てないけどお休みだったのです?

 今作ってる戦闘機の設計で相談したい所があったんですよぅ」


『へぇ。何でも過労だそうで、急な有給を取られてます』


「最近忙しかったから、私達もイグサ様に甘えすぎかもしれないから反省ですよぅ。

 仕事が一段落したらお見舞いに行ってみます」


『へ、へぇ。トドメささないようにご注意を』


「ほへ?」




―――翌々日の魔王軍内部ニュースサイト・トピック

『イグサ社長、過労にてダウン。一週間に渡る休暇の模様』

『古参ドローンゴーストに聞く戦闘機空間戦術』

『イグサ社長の休暇によりワイバーン乗員に臨時の交代休暇が発生、休暇の過ごし方案内』




―――



『ねぇミーゼちゃん、お願いこの通り!

 パパも古い友達にお願いされて辛いんだ、話を聞くだけ聞いて貰えない?』


「話を聞くだけなら良いのです。

 けど、こっそり契約の締結書を送ろうとするのは止めて欲しいのです」


『わ、分かったよ…あ、リゼルちゃんからもイグサ君にお願いしてくれないかな!?』


「はふーぁ。まだ眠いのですよぅ。

 朝のお茶飲んでから聞いてあげるからちょっと待って下さいね」


『リゼルちゃん、パパの用事よりお茶の優先度が高いのはどうかと思うな!』


「…………なかなか混沌としているな」

 夜勤明けでブリッジに顔を出したら、修羅場―――という程ではないが、リゼル父からの通信が入っていてなかなかカオスな状況だった。

 厄介ごとの気配がしたので、そっとブリッジの外へ出ようとしたのだが。


『イグサ君、イグサ君。娘達の対応が辛辣すぎて辛いんだ、黙って出て行こうなんてしないで私の話を聞いてくれないか!

 君ももう私の気持ちが分かるよね!?』


「逃げられなかったか。

 気持ちが分かるとか言わないでくれ、否定し辛くて困る!」



 リゼル父が持ってきたのは『民間軍事企業・魔王軍』への仕事の依頼だった。

 しかも待望の定収入、その最上級とも言える星間航路の治安維持の仕事―――とは言え、娘可愛さに仕事を持ってきた訳でもなさそうだ。



「うちとしても定収入が増えるのは嬉しいが、どんな裏があるんだ?」


『や、やー。別に大した裏はないよ。

 前にその場所を担当していた企業の社長と知り合いでね?

 縄張り(シマ)を託せることが出来る人を探して欲しいって頼まれただけだよ?』


「仕事内容は『船の墓場星系』南部の星間航路の治安維持?

 ミーゼ、前にここを担当していた企業は分かるか?」


「表に出ている情報だと普通の民間軍事企業に見えるのです」

 ミーゼが携帯汎用端末片手に調べるが特に何もないようだ。

 それが突然縄張りを渡す?怪しいにも程があるな。


『ほ、ほらね。

 長年付き合いのある社長さんでね、後継者探してくれって頼まれちゃってさぁ―――』


「シーナ、情報検索。

 ローカルネット対象、ヒットしなかったら2星系内へのグローバルネット接続も許可する」


「承知しました、マスター」

 ワイバーン専属になった情報処理特化型の機鋼少女・シーナに頼む。

 ミーゼやリゼルも情報処理は上手いが、廃棄品とはいえ戦闘艦用のメインフレームを3桁単位で吸収したシーナの情報処理能力は圧倒的だ。


「2日前に破産手続きに向けた処理を開始しています。

 外部には漏れていませんが、5日後に戦闘艦修理の支払いで不渡りをおこすようです」


『ぎ、ぎくぅ!?』


「……パパ、ゆっくり話を聞かせて欲しいのです」

 にこやかに投影画像に話しかけるミーゼだったが、リゼル父は恐怖の表情を浮かべていた。




 ミーゼが正座させられた上に半泣きのリゼル父から聞き出した内容は簡単な話だった。


 『船の墓場星系』南部の星間航路は「タートル&クレイン警備保障」という老舗の民間軍事企業が長年警備と治安維持を請け負っていた。

 小型戦闘艦主体で、軽巡洋艦1隻、駆逐艦8隻、フリゲート艦16隻を所有する堅実な運営方針の企業だったらしい。

 だが、契約方式が年間を通して一定金額を受け取る方式だったのが不幸だったという。


 海賊の異常増大の影響で戦闘を繰り返し、稼動できる船がフリゲート艦3隻とまともな戦力が残っていないらしい。

 船を修理するにも予算がない、死亡したり病院送りになった船員の見舞金で残り少なくなった予算も風前の灯。

 来年度の予算で返す予定の借金まで重なり、建て直しが出来ないと倒産する事になった。


 だが星間航路の維持という仕事は帝国市民の生活や経済に直接関わるため、倒産したからと気軽に投げ出せるものじゃない。

 何とか仕事を引き継いでくれるところを探していたのだが、老舗の民間軍事企業が経営破綻をするような場所を誰も欲しがらず。

 「タートル&クレイン警備保障」の社長は子供の頃からの友人であり、最近好景気に沸く『ヴァルナ』ステーションの運営にも携わるリゼル父に、事業引継ぎをしてくれる企業を探して欲しいと泣き付いたそうだ。


 泣き付かれたリゼル父が俺達に泣きついている辺り、どれだけ難儀な仕事か良くわかる。



「南部星間航路は東部や北部に比べれば多少ましだけど、それでも海賊被害が増え続けているのですよぅ」


「前の企業も頑張っていたけど、普通にやっていたら手が足りないのです」

 ミーゼの言う通り『民間軍事企業・魔王軍』は数より質に重点を置いている。

 広域にわたる星間航路をカバーするには何より数が大事になる。


 それに―――海賊が多少跳梁跋扈ちょうりょうばっこしている位が『魔王軍・兵站部』が交易を独占出来るから美味しいんだよな。


「イグサ、どうするの?」

 俺に確認してくるライムの顔はいつも通りだが、声も瞳も「無理じゃなければ助けたい」と訴えている。

 無理だと投げ出さずに、最後は利益を捨ててまで星間航路の安全を守ろうとした企業に対して何かしら思う所があるんだろう。


 企業人として、あるいは経営者ならここは仕事を請けずに、その後発生するだろう利益あまいしるの確保に走るのが正解だ。



 だが俺は経営者の前に魔王であるし、何より―――このような事でICカネを稼ぐというのは、悪として美しくないよな?



 悪役を小物の海賊に任せて自分は美味しい所だけ頂くなんて、悪党としても小物にも程がある。

 どうせ悪に走るなら、自分の手で住民達を追い詰めた挙句、そしらぬ顔で救いの手を差し伸べる程度はやりたいものだ。

 偶然を装って正義感が強い一部の少年少女に真実を教えてみたりと色々楽しめるしな!



「その仕事請けよう。

 民間軍事企業『魔王軍』代表イグサが「任された」と言っていたと先方に伝えてくれ」


『ほ、本当かい、受けてくれるのだなイグサ君!

 ありがとう、先方にはしっかりと連絡しておくとも!


 ……ねぇミーゼちゃん?そろそろ正座解いていいかな。

 パパ足の感覚が無くなってきちゃったんだけど』



「イグサ、良かったの?」

 リゼル父の対応をミーゼに任せると、ライムが膝の上に乗って聞いてきた。


「ああ、断った方が利益は出るだろうが、それは面白くないだろう?

 それにライムは受けたかったんじゃないか」


「……ん。会社を無くしてまで人を守ろうとした人、助けてあげたかった。

 けど、もう終わってしまっているなら、せめて守ろうとしたものを守ってあげたい」


「任せろ。

 次からは言葉にしてくれよ。

 会社の利益なんてものの為にライムの笑顔を曇らせたくないからな」

 心配そうな瞳を向けるライムの頭を撫でて不敵に笑う。


「うん」

 飛び切りの笑顔を向けてくれるライム。


 ああ、普段表情に乏しいだけに、たまに見せる笑顔の破壊力が凄いな。

 不覚にもこの笑顔の為ならこのSF世界で得た利益や資産なんてささいなものだと思ってしまった。

 どうにも魔王は勇者に勝てない存在らしい。




 こうして民間軍事企業『魔王軍』は星間航路の治安維持という仕事に手を付け、待望の定収入源を確保するのだった。





次話はS×F的なメカ分多めでお送りする予定です。


2/20 19:45加筆修正

最後のイグサとライムの会話部分を微妙に修正しました。

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