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ナケスの病気

(第22章の登場人物)


主人公 岩村 誠 マコト

地球では60歳、転生後は20歳前後の容姿

妻 妙子(死亡)


長女 咲子 / 次女 景子


カミン


モイナ 

容姿は10歳程度の女の子(ただし本人は20歳)

生まれてすぐに捨てられて、アイナに拾われて育てられた。


光国(アロ・イトナ国王)

アイナ モイナの父(森の守護者)→????

カイナ モイナの母


(光国住民)ラコスタン (容姿)ワニ

コンドリア (容姿)タカとニワトリ

(スパイ) コロン

ベアコン  (容姿)クマ


闇国

エミン(闇王 女王)

アミン(闇国 王子) 男性 10歳



血族(吸血家系)


サワ・カロ国(空)

国王  ラカロ (妻) ヒカロ


「チワ・リカ家(地)」 (当)ザリカ(妻)ヨリカ(子)クリカ

「スワ・タリ家(海)」

「テワ・コア家(太陽)」



「トワ・タン国」(時) 

国王 ガタン 妻    (子)ルタン

ガタン母 タタン(異世界人)死亡=妙子


「ヒワ・サイ家」(月) 

(当主)キサイ(妻)ミサイ(子)コサイ


「ムワ・シム家」(死) 

(当主)カシム(亭主)イシム(子)ニシム


「ウワ・オキ家」(空気)

(当主)マオキ (妻)死亡 (子)リオキ


「キワ・ハル家」(木) 

(当主) 死亡 (妻)ノハル→ラカロの母


放浪(マワ町)

「マワ・ケス家」(知恵)デケス(領主) フケス(妻) メケス(長男)20歳

        (次女)ナケス(10歳)


本編へどうぞ!


朝食を食べ終えた僕達は、マワ家が目撃された海岸へと足を運ぶ。


「また、イカ焼きが食べたいのじゃ」

アミンは上機嫌で、フワフワと飛びながら、僕達を誘導する。


潮の香りが段々と強くなってくる。


もうすぐ海岸だ。


しかし、海岸には人の姿は無く、露店も出ていない。

朝食を食べ終えたばかりのこの時間では、さすがに、まだ浜辺には人はおらず、海水浴場から外れた岩場で釣りをしている人影が何人か見えるぐらいであった。


アミンが釣り人のいる岩場を指差して

「あれが、デケスじゃ!」


岩場に座り、じっと竿先を見つめる男性の姿が目に入った。


あの人がデケスさん


僕達は岩場に向かって浜辺を歩きだした。


デケスの元に近づいて行くにつれ、複雑な心境に陥る。

モイナの事を聞きたいような聞きたくないような?

何で森に捨てたのか?今でもモイナの事を自分の子供だと思ってくれているのか?


質問する内容を頭で整理しながら、デケスがいる岩場に到着して、デケスがいる岩場の上に登り始めた。


とうとう声が届く距離まで近づいて、僕が語り掛けた。

「デケス様ですか?」


デケスの表情から一瞬、殺気を感じたが、仲間が目に入るとデケスの表情が柔らかくなる。

「あれ?どうしたんだい血族がこんなに集まって、それもスワ町で会うなんて、みんなは旅行でもしているのか?」


僕が話を続ける。

「初めまして、僕は異世界人のマコトです。」


デケスが驚く前にアミンが驚いた

「お前は異世界人だったのか?何でワシに知らせないのじゃ!」


「いや、特に聞かれなかったので・・・・」


「そう言う問題では無いのじゃ!」


怒るアミンを無視して、デケスが僕に質問する。


「それで異世界人のマコト君が、私に何か用ですか?」


「いえ、モイナの父親が貴方なのか教えて欲しいのです」


デケスはマコトの質問に何の事だか分からないようで

「モイナ?」


「はい。モイナです。今は光国に居るのですが、デケス様は知らないでしょうか?」


そこへ妻のフケス、子供のメケスとナケスが近づいてくる。


「パパ、朝ごはん釣れた?」

とナケスが父親の元に飛び込んできた。


フケスがデケスに質問する。

「あなた、どうかしましたか?」


デケスがフケスに

「どうやら、モイナと言う子供の親を探しているみたいなんだ。」


フケスも一緒に考える

「モイナちゃん?私達には分かりません。」


子供達の前で、モイナの事をこれ以上聞きだすのは難しい。

デケスもフケスも嘘をついている様にも思えない。


どうしたものか・・・


するとクリカがメケスに話し掛ける。

「メケス達は何で旅をしているの?町には戻らないの?」


するとメケスが何か言いたそうな顔をして、目を背ける。

「何よ!教えなさいよ」

クリカがメケスに切れた。


クリカと面識があるメケスは、クリカを集団から外れた場所に連れ出した。

「妹のナケスがストレスで口が曲がってしまったんだよ。だから僕達は旅に出て妹のストレスを無くしているんだよ」


「それでマスクをしているの?」


「そうなんだ。」


「ではアミンに直してもらえば?アミンは治癒魔法の持ち主よ。きっと直してくれるわ」


そういって、クリカがアミンに命令した。

「アミン!その女の子の口を直してあげて」


「口を?」


「そうよ。ストレスで口が曲がってしまったみたいなのよ」


「そんな話は聞いたことがないのじゃ。まあ良い」


フワフワと浮きながらナケスの所まで移動する。


「この子、面白いよ」

ナケスはアミンを見てケラケラ笑う。


「まったく、だから子供は嫌いなのじゃ。とにかくマスクを外すのじゃ」


すると元気よくマスクを外した。

「外したよ」


えっ?

ナケスの口は曲がっていない


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