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01B-07(01-22~01-25)

01-22


 ≪金剛城(こんごうじょう)≫のトップなんだから絶対に譲れないと、どうにかエルフとの会談に参加してもらった。

 うん。一般市民だったもんね。私達もそうだったから分かるよ。でも白紙委任はダメ。


 エルフさん達に珍しいくらい協力的だと思ったら……。

 ギフトに準ずるというか同じ技術水準の巡洋戦艦も戦艦も支援船団に組み込めるわけないでしょうに。

 青年は過剰戦力という言葉を理解しているのかな?


 アステロイド一歩前くらいまで損傷した惑星を回復できる≪金剛城(こんごうじょう)≫はすごいわねー。

 これってもしかしなくても、資源さえあれば移住可能惑星を好きに作れるって事なのよねー。

 ははははは……はぁ……。


 ああ、≪金剛城(こんごうじょう)≫に常駐することになったエルフさんが超長距離ワープ程度で驚いていて癒される……。




01-23


 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛。

 現行文明の発祥やプライマリーヒューマン誕生の謎に迫る歴史的発見をしてしまったああああああ……。

 一部の同胞はもうすぱっと諦めて完全に趣味の研究を始めている。その割り切りが羨ましい。


 ねえ青年、なぜ今唐突に優しくなったのかしら?


 現実から逃避している内にエルフさん達の移住が一区切りつき、さくっとワープで隣の銀河に到着。


 まだ見てない。帝国が存在するのとは別の銀河に存在する、宇宙へ進出した文明なんて私は見てないから心の準備をする時間をください。

 青年以外の≪金剛城(こんごうじょう)≫クルーには根回しを済ませたけれど、一度肩透かしをくらった覚悟はまだ取り戻せていないのよ。




01-24


 ドゥッドゥウェーブ・ボレルド!




01-25


 さあ凱旋だ。辞表を叩きつけてやるのよ同胞達。


 と思ったら案の定ドックで出待ちされていた。

 今や懐かしいとすら感じる、私達と青年が出会う切っ掛けとなった≪海老介(えびすけ)≫から降りる理由はなくなった。

 なぜか≪海老介(えびすけ)≫にいる≪金剛城(こんごうじょう)≫メインコンピューターを管理してるAIのアバター娘ちゃんに手伝ってもらいつつ辞職や各自宅にある荷物のパッケージングに配達の手続きをネットワーク上で済ませた。


 元同僚も、港湾管理の方は人事異動の経緯や職務内容や青年の差し入れの関係でほどほどの付き合いだったし、ギフテッド対策室の方は言わずもがな。

 脂ハゲは今回確実に消される。その後ろに居た女共も、ああいうのを躾ける趣味のところへ出荷されるだろう。

 ハハッ。御飯がおいしい。


 ≪金剛城(こんごうじょう)≫へ戻ってからはそれはもうはしゃいだ。

 はしゃぎたおした。


 機械的知性に事前に淑女協定への協力を依頼していなかったら確実に酒池肉林だった。

 というか法的にそうと認められる行為はしてないだけで、傍から見たら大差はなかったかもしれない。


 何回か窒息させかけたのは青年の心に傷を残していないか心配になってきた。

 途中から何人かは完全に服を着ていなかった気もするし、青年に呆れられていないだろうか。

 青年もそこまで女に夢見てないだろうしきっと大丈夫だよね。


 私達がしょうきにもどった頃にエルフを支援する船団と合流した際、青年がそこまで肩入れするエルフさんをちょっと警戒してしまった。

 青年がエルフを特に好む嗜好でもなかったので一安心。


 それはそれとして、エルフさんてば数千年生きているのにずいぶんと初心で。

 子供に孫に曾孫までいるのに、ほぼ単為生殖とあって恋愛経験はないとのことなので、そういうものなのかもしれない。

 淑女協定の新しい加盟者を温かく迎えましょう同胞達よ。

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