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37.クレブスクルム解放戦線その6

1話のキャラメイクに痛覚について文章を追加しました。


前話と比べて影の薄いユウさん......

 

  助けた姉妹たちがなにやら手作りのペンダントを作ってくれました。不思議な生き物を象った物なんですが、普通に司教から奪った物よりも高性能だったので素直に戴いて三田さんを移しておきます。


  そうこうしているうちにロン老師に呼ばれたので、会議室に移動している最中です。会議と言っても最終確認のようなものらしいですが……………………。


「…………めっちゃ見られてますね」


「カッカッカッ、どうやら好かれたらしいな? 」


  まぁ、確かにこの二日間せがまれましたので子どもたちと遊びましたけど……ニアさんと恐縮するメアさんと遊んでたら遠巻きにしてた子どもたちがそれを見てワラワラ寄ってきたんですよねぇ。なので積み木や肉の解体の仕方なんかも教えてただけなんですけど、妙に懐かれてしまいました。


「良いことじゃて、警戒心の強くなってしまった子どもたちと仲良くなれる者はそう多くない」


「そうですか? 」


  私小さな子にあまり良い思い出ありませんけどね? まぁ、そうですね…………悪い気は、しないです。


「そうじゃて。……さて、ここじゃ」


  どうやら着いたみたいですね、船の船長室を会議室として使っているみたいです。促されるままユウさんと一緒に入っていきます。


 ▼▼▼▼▼▼▼


「皆の者、集まっておるな? 」


  レーナという娘とユウという小僧を伴って会議室に入っていく。見ればここに集まった皆が覚悟の決まった顔をしておる…………ここに居る何人が生き残れるやら。


「……大丈夫なようじゃな、これより作戦会議を始める」


  そうして会議の開始を宣言し、詳細を煮詰めていく。


「まずロノウェとそこのレーナという娘が今回の主力兼本命じゃ。この二人が本丸を落とす前に街を混乱させ衛兵共を我らで足止めする、これは確定じゃ」


「……ロノウェ殿はわかりますが、そこの女の子が、ですか? 」


  ふむ、見れば他の者も大小あれ不安や困惑の表情を隠し切れておらん。


「案ずるでない、この娘は少なくともあの四人より確実に強く、下手したらロノウェと同等以上の実力者じゃ」


「っ?! まさか?!! 」


  皆一様に驚いておるな、驚愕の眼差しで娘を見ておる。まぁ、真に驚くべきはその様な眼差しを大人数から向けられてなお首元のペンダントを弄っておる娘の胆力か……。


「じゃから安心せい、それよりも他に意見がある者はおるか? 」


「では、私から。四人のうち二人は、決行予定日に広場にて反抗した奴隷を見せしめにするためのショーをするために出張るようです」


「ふむ、であるならば……レーナとやらそちらは任せてよいかね? 当初は二人で行動してもらうつもりだったが…………」


「私は別に構いませんよ? むしろ一人の方が気楽です」


  さすがと言うべきか頼りになる娘じゃな。これで混沌に属しておらねば……子どもたちからも好かれておるし、本当に残念じゃ………。


「では、概ね当初予定していた計画に変更はないでよいな? 」


「『はい! 』」


  ふむ、良さそうじゃな? ならば後はそうじゃな…………。


「一応聞くが、この中に統率や鼓舞といったスキルを持っておる者はおらんか? 先遣隊が混乱を起こしている間に、本陣にて戦闘員に対して演説を行ってもらいたいのじゃが…………」


  ワシの言葉にみんな黙ってしまう、さすがに望み過ぎたか――――


「――――それなら両方進化スキルを持っていますよ? 」


 ――――この娘は本当に底が知れんのぉ……斥候や暗殺者の類かと思っておったがな?


「……そうか、ではそれも頼んでよいか? 幸い広場は領主館よりも近い、多少遅れても問題無かろう」


「えぇ、構いません」


「すまぬな……それでは他に何か意見のある者は………おらぬな。ではこれで会議を終了する、決行は明日じゃ!! 」


「『おう! 』」


「これより我らクレブスクルム解放戦線は自由の身となるため戦うぞ!! 」


「『おう!! 』」


  長かった隷属の時代はようやく終わるかも知れん……いや、終わらせる。少なくとも我らの代で……これからこの左頬の印は隷属ではなく自由、早さではなく速さの象徴に戻る!!


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積み木(人骨)で遊んだり、肉の解体(人肉)を教えてあげたり......


皆さん海神の心配すごくしてますけど奴はまだ出てしませんし、今のレーナさんのレベルだとどっちみち勝てないので大丈夫です(笑)

彼はまだ大丈夫です…………。

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