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71話 不機嫌なルナVS往生際の悪いファイっぽい

皆さんお久しぶりです!

足が2回ほど爆散しそうになったり、少しだけ吐きそうになるほど走って気持ち悪くなった挙句に強制送還されたりと色々大変でしたが無事帰還しました!

本当は昨日更新予定だったのですが……すみません

「人を待っている?」

「ええ」


 勇志は一瞬誰の事か理解できなかったが、ルナが信喜を睨んだことによって解決できた。


「ルナさんの主……ですか?」

「はい、その通りです」


「……ルナさん?」

「はい」


「えっと……機嫌悪いのですか?」

「……」


 先程から全く反応らしい反応をしなかったルナが、初めてピクリと動いた。


「……どうしてそう思うのですか?」

「だってルナさん……放出する魔力が不安定なんですから」


「それだけで私が不機嫌だと?」

「後は口調と雰囲気ですね。さっき僕たちに声をかけた時と今では全然違います。……何か失礼なことでもしましたか?」


 不安気に問うと、ルナは大きなため息を吐いた。


「そうですね、確かに気に食わない事がありました。ね? ファイさん?」

「っ!!」


 ルナがファイに目線を移した瞬間、ファイはルナに対して高火力の精霊魔術を遠慮なく放った。

 勿論、近くにいた勇志達に被害が及ばないように攻撃範囲を小さくして。


「ルナさん!? ファイ! ルナさんに何をするんだ!?」


 未だに激しく燃えている場所に急いで水をかけるが、全く消える気配がない。

 勇志以外の勇者も今起きている状況を把握しはじめた。


「ファイ! あんたなにやってんのよ!」


 鈴がファイに対して怒鳴るが、全く聞く耳をもってない。

 それどころか、強く歯を食いしばって炎をじっと見守っていた。


 コトリアソビに来た冒険者たちも気になって大勢が見に来ている。

 そして……。


「……あなたは、どこまで主様に対する嫌がらせをするつもりですか?」


 勇志が水魔術で消せなかった炎が、声とともに一瞬で消えた。

 中から出てきたルナは全くの無傷……服にまで異常がなかった。


「皆! 急いでその女から離れなさい!!」

「どういうこと――――ぐっ!?」


 勇志がファイに問う前に魔力弾で弾き飛ばされた。

 他の勇者も同様に怯まされている。

 その数瞬後、その場にいた全員は顔を上げて唖然としていた……ファイとルナ以外。


「や、やめなさい! そんなことしたら……ここ一帯が消し飛ぶわ!」

「リンは黙ってて!! 今はこいつを……全力で倒さないといけないのよ!」


 ファイの上空には、濃密な魔力で作られた巨大な火の玉が出来上がっていた。

 完全に勇者の安全を無視しているほどの魔術を放とうとしているのだ。


 しかも、契約者であるリンの命令が発動していないことから、命令の内容を理解できていない事が分かる。


 どれだけ愚か者の冒険者でも、この状況は流石にやばいと思ったのだろう。

 皆、一目散に逃げてこの場には勇者一行とルナだけが残った。


「はぁ……冒険者の皆様がいなくなってしまったではないですか。なんのつもりですか?」

「あなたを殺すつもりよ」


「私を殺す? 何故ですか?」

「驚異だからよ。今は私と同じぐらいの強さかもしれないけど……いずれ、あなたはこの世界を支配するほどの力を手にするでしょう……。その前に私が殺す!」


 すると、ルナは小さく笑ってからそっと口を開いた。


『周りにいる精霊と関係があるのですか?』


 その言葉を聞き取れたのはベルク以外の全員……。

 つまりは精霊界語だったのだ。


「あなた……一体何者なの!?」

「私はただの兎族ですよ。それより、私の質問に答えてください」


「質問に答える? その必要はないわ!」


 ファイは質問に答えるのではなく、上空でパワーアップしていく火の玉を動かし始めた。


「あなたはここで死ぬのだから!」

「……はぁ」


 ルナはため息を吐いた後、何もない場所から銃を取り出した。


「私があなたみたいな精霊に殺されるわけないでしょう」


 そして、ルナが引き金を引いた瞬間、火の玉は消し去った。


「えっ……」


 これにはファイも驚きを隠せないでいる。

 そんなものお構いなしに銃口をファイに向けた。


「私を殺せなかったですね。質問に答えてくれますか?」

「……くっ!」


 ファイは素早くルナの背後に回り込み、攻撃をしようとするが……。


「っ!?」


 横腹を蹴られ、吹き飛ばされてしまった。

 それでも体勢をなんとか立て直し、何度もルナに襲いかかる。


往生際おうじょうぎわが悪いですね。既に決着はついているでしょう」

「うる……さい!」


 ファイは全身に炎を纏い、素早さと火力を上げてルナに挑むが……。


「無駄ですよ」

「ぐっ……ぁ!」


 銃で腹部を突かれて、直ぐに纏った炎が消えてしまった。


「これ以上は時間の無駄です」

「ゲホッ……まだ……まだ終わって――――」


 ファイが言い終わる前に、ルナは躊躇いなく銃の引き金を引く。


「っっっ!!!!」

「終わってるんですよ」


 右脚を打ち抜かれたファイは声にならない悲鳴で叫んでいた。


「いい加減、質問に答えてください」

「はぁ……はぁ……」


 ファイは息を切らしているものの、全く屈する様子はなかった。

 ルナも本当に困っているようだった。


「まだ屈する気はないんですか?」

「あたり……前よ……!」

「そうですか」


 そして、もう一度引き金を引いた。

 次は、先ほど打ち抜かれた場所からほんの少しズレた場所を打ち抜かれる。


「ぐっ……ああああああ!!!!」

「もうやめて!!」


 ファイの痛々しい絶叫に鈴が耐えられなくなったのか、ルナの前に飛び出した。


「もう充分でしょう!? なんで必要以上にファイを傷つけるの!? ルナさんはこんな鬼畜だったの!?」

「リンさん、あなたには関係のないことです。どいてください」


「これも……こんな酷いことも、ルナさんの主が命令したことなの!?」


 その瞬間、鈴の頬に一筋の切り傷が浮かび上がった。

 気が付いたら銃口を鈴に向けていたのである。


「これは私の独断です。主様は関係ありません」

「なら……なんでこんな酷いことを? 私に魔術を教えてくれた時のルナさんじゃないよ……」


「……そうですね、少し熱くなってしまいました」


 ルナは銃を消して・・・代わりにポーションを取り出す。

 そのポーションをファイに対して使った。


 いつの間にか気絶してしまったファイを一瞥すると、ルナは鈴に対してお願いをする。


「すみませんが、この精霊が起きたら訊いてほしいことがあります」

「訊いてほしいこと?」


「はい、まずは他の精霊になんと言われたか。次に何故ここまで口を割らなかったのか。最後に……」


 ルナは迷宮の入口を一瞥してから再度口を開く。


「なんで迷宮の入口を破壊しようとしたのか……これらを訊いておいてください」


 そして、ルナは静かにその場を去った。

あー……ファイちゃんとルナちゃんの人気下がりそう…

嫌いにならないであげてくださいね!

ファイちゃんとか超勘違いした挙句に自分勝手してたけど、理由あるから!あと美少女!

ルナちゃんも自分の主を思っての行動だから!あと美少女!!

嫌いにならないで!


以下余談


友達が強斎くんの絵を描いてくれました!

他人の強斎はこんなふうに映ってるんだーとか色々思いましたね

それと、自分の作品のキャラクターを描いてくれるって何かすっごく嬉しいですね!

以前、別の友達にも描いてもらった時もすっごく嬉しかったです!

色んな人の絵も見たいなー(チラッチラッ

友達の許可はもらってるので、自分のtwitterに載せてあります。

ホームから飛べるので是非フォローを(殴

後、自分の名前を調べても出てくると思うので!

じゃんじゃん絡んできてください!


それと、遅れてすみませんでした!


感想はしっかりと読ませてもらってます、少し多くなってしまったのでどう返そうかは検討中です、もう少しお待ちください。

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