68話 強制転移の罠っぽい
フラグの立て方を勉強中です
あ、アルノは――――いえ、何でもないです
(こいつら……人間の域を超えてやがる)
ベルクは目の前で起こっている戦闘を見て、真っ先にそう思った。
(ユウシに関しては以前戦ったはずだが……手を抜いていたのか? 動きが全然違う)
現在コトリアソビ29下層。
次の階でボス部屋だ。
なのにベルクは全く負ける気がしなかった。
それもその通りである。
勇者一行は以前と比べて、レベルが大幅に上がっているのだから。
#
ユウシ・スズキ
LV105
HP 17400/17400
MP 14200/14200
STR 1442
DEX 1509
VIT 1514
INT 1467
AGI 1621
MND 1634
LUK 100
スキル
言葉理解
超解析
聖騎士Ⅱ
作法LV13
剣術LV27
威圧LV22
状態異常耐性LV18
火属性LV22
水属性LV24
土属性LV23
風属性LV23
光属性LV26
闇属性LV21
HP自動回復速度上昇LV21
MP自動回復速度上昇LV21
限界突破
属性
火・水・土・風・光・闇
#
#
ダイチ・タカミ
LV103
HP 17660/17660
MP 10010/10010
STR 1823
DEX 1021
VIT 1533
INT 1001
AGI 1004
MND 1016
LUK 100
スキル
言葉理解
超解析
作法LV10
盾LV25
大盾LV27
大槌LV28
剣術LV20
刀LV14
威圧LV21
状態異常耐性LV22
気配察知LV20
火属性LV19
土属性LV23
光属性LV19
HP自動回復速度上昇LV25
属性
火・土・光
#
#
リン・ハネダ
配下数1
LV101
HP 9540/9540
MP 15670/15670
STR 822
DEX 1631
VIT 1002
INT 1709
AGI 1004
MND 1843
LUK 100
スキル
言葉理解
超解析
作法LV15
体術LV23
威圧LV22
状態異常耐性LV19
火属性LV36
水属性LV30
光属性LV30
闇属性LV29
MP自動回復速度上昇LV24
魔術攻撃力上昇LV24
属性
火・水・光・闇
#
#
ミオ・トウヤ
LV100
HP 14000/14000
MP 10630/10630
STR 992
DEX 1102
VIT 1005
INT 2006
AGI 1132
MND 1644
LUK 100
スキル
言葉理解
超解析
体術LV15
回復特化
付属魔術
威圧LV20
料理LV39
作法LV22
僧侶Lv30
状態異常耐性LV22
HP自動回復速度上昇LV20
MP自動回復速度上昇LV25
属性
#
#
ヒナギ・マツマエ
LV87
HP 6127/6127
MP 7240/7240
STR 529
DEX 590
VIT 577
INT 723
AGI 625
MND 652
LUK 80
スキル
言葉理解
剣術LV20
体術LV18
状態異常耐性LV15
火属性LV14
風属性LV14
光属性LV16
MP自動回復速度上昇LV15
属性
火・風・光
#
#
コトネ・ホウライ
LV83
HP 5026/5026
MP 7924/7924
STR 512
DEX 554
VIT 573
INT 621
AGI 472
MND 621
LUK 80
スキル
言葉理解
料理LV17
状態異常耐性L12
水属性LV15
光属性LV15
HP自動回復速度上昇LV12
MP自動回復速度上昇LV12
属性
水・光
#
#
シキ・ホカリ
LV85
HP 6526/6526
MP 3995/3995
STR 632
DEX 478
VIT 643
INT 456
AGI 479
MND 609
LUK 80
スキル
言葉理解
体術LV14
剣術LV18
大槌LV20
盾LV14
状態異常耐性LV14
土属性LV14
風属性LV16
HP自動回復速度上昇LV13
属性
土・風
#
#
ジン・ササキ
LV88
HP 5296/5296
MP 6173/6173
STR 533
DEX 531
VIT 500
INT 409
AGI 654
MND 743
LUK 100
スキル
言葉理解
剣術LV20
刀LV18
状態異常耐性LV13
風属性LV13
闇属性LV15
隠蔽LV20
HP自動回復速度上昇LV12
MP自動回復速度上昇LV12
限界突破
属性
風・闇
#
#
ヴェレス・ドレット
LV82
HP 4021/4021
MP 5425/5425
STR 301
DEX 473
VIT 383
INT 592
AGI 421
MND 573
LUK 50
スキル
超解析
作法LV25
解読LV18
剣術LV15
体術LV12
料理LV16
威圧LV13
状態異常耐性LV10
時空術LV25
アイテムボックス
属性
#
勇志、大地、鈴、澪の四人に関してはレベルが100に到達した瞬間、ステータスが大幅に上昇している。
ヴェレス曰く、『勇者の特権』らしい。
「これが30下層のボス扉だね」
勇志が全く息を切らした様子もなく、そう呟いた。
「ああ、そのようだな……。少しだけ驚いてる」
「ベルクさんが驚くなんて珍しいですね」
「もうここレベルになると、竜でも倒したことがある冒険者じゃなければ踏破は不可能なんだ。お前ら勇者やめて冒険者にならないか?」
「それは無理ですね。さぁ、行きましょう」
勇志はそう言って、ゆっくりとボス部屋の扉を開ける。
その時、鈴が澪の異変に気付いた。
「どうしたの?」
「んー……ちょっとわからない事があってね」
「澪がわからない事は、私にもわからないわね」
「……ちょっとぐらい聞いてよ」
「……で? 何の?」
「いやさこの迷宮のボスって、戦い終わったら補充されてるわけじゃん?」
「そうだね」
「今までの迷宮ではそんな事なかったよね? 何で皆疑問に思わないのかなって」
「それは私が説明しましょう」
鈴と澪の間にヴェレスが入り込んできた。
「ですが、とりあえずは30下層のボスを倒してからですね」
「「ごめんなさい」」
入り込んできたのではなく呼びに来たのであった。
………
……
…
「さて、ではこの迷宮に関して簡単な説明をしましょう」
30下層のボスを難なく倒し、休憩をしている時にヴェレスの演説が始まった。
「先ほど澪さんが疑問に思ったとおり、このタイプの迷宮は非常に珍しいです。ボスが倒されたら数分後には補充されている、なんてことはヘタをしたら独占されてしまいますからね」
「確かに、ボスを周回できるようならレベリングも簡単にできるしね」
「なので、大抵はボスの上位種が一定確率で出現するようになっています」
「それって……」
「はい、一回目から上位種に当たる場合もあります」
「わお」
「私の説明は以上になります。澪さん、他にはありますか?」
「ううん、特にないよ」
澪はそう言っているが、一つだけ疑問に思っていた。
(何か、この迷宮って強斎が作りそうな迷宮なんだよね……。名前もコトリアソビ――小鳥遊びで漢字に直したらタカナシだしなぁ)
こんなことを言ってもわからないだろうと思って、一人胸の内に止めていたのだ。
「さて、とりあえず目標の30下層まで行ったが……どうする? 引き返すか?」
「いえ、まだ行きましょう。余裕ありますし」
勇志の意見に誰も反対の声はあがらなかったが、鈴がファイの様子を不思議に思った。
「いつもより静かじゃない。どうしたの?」
「……何でもないわ」
ファイは今まで補助としてしか戦っていないが、それは戦略である。
ファイが普通に戦うと、大抵一発で終わってしまうので戦っていないだけなのだが。
「何でもないならいいのだけど……隠し事をしてるわね?」
「うぐっ……!」
「わお。こんなにもわかり易いとは」
「う、うるさいわね!」
「で、何隠してるの?」
「……嫌な予感がするの」
「嫌な予感?」
「ええ。この30下層まで精霊が一匹も見当たらない……ただそれだけなんだけど――――」
ファイがそこまで言った瞬間……。
……琴音が消えた。
文字通り、消えたのだ。
唐突に、なんの前触れもなく。
音もなく消えたのだ。
「……っ! 皆! この階層から早く逃げろ!」
「琴音ちゃんは!? 琴音ちゃんはどうするの!?」
逃げろと指示するベルクに向かって、緋凪が琴音の現状を訊く。
「あいつはまた後で探し出す! それより今はこの階から脱出だ! このフロア……強制転移の罠が仕掛けられている!」
こうして、勇者一行は琴音を強制転移させてしまったのであった。
琴音が転移せれてしまいました。
決して出番が少ないからではありません。
次回、琴音視点!