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48話 世界の秘密の一片を考えるっぽい

友達にルナを描いてもらいました!

あの少ない説明だけでよく絵にできたなと思いましたねww

普通に上手かったです


それと、自分は少し心を入れ替えました!

以前の様な感じで自分自身、楽しく書きたいと思います

なので、めちゃくちゃになるかもしれませんが、それでもいい方はどうぞ!

 強斎は持っている本を『読む』。


 今まで、この本は『読む』ではなく『見る』だった。


 しかし、ここに来て初めて『読む』者が現れた。


 それが、自称人間にして最強生物の、小鳥遊強斎という男である。


 この者はステータス、スキル、属性どれをとっても最強の名にふさわしい程圧倒的だ。


 しかし、この本を『読む』にはどれだけ圧倒的でも、読むことはまず不可能。


 だが、この者はこの文字を読めてしまった。


 いや、この者にとっては読めて当たり前だったのだ。



 そう、この者は自称人間の最強生物。



 そして――――――





 ――――――――地球という別世界から来た異世界人なのだから。






*



 強斎は本を片手に一人考え事をしていた。


(この世界はスキルの種類が豊富だと知っていたが……流石に多すぎるな……。これ、スキル名だけびっしりと書いてあるだけなのに、辞書だぜ辞書。それに、火属性とか剣術とかならわかる……が、なんだよ性欲って……性欲スキルってなんだよ!後は、スキルNEETとか……これ絶対ふざけてるだろ。思わず吹いちまったじゃねぇか)


 強斎はため息をしながら本を閉じる。


 疲れているように見えるが、強斎の頬は緩んでいた。


 理由は簡単だ。



(……だけど。久しぶりに見たな――――――日本語)



 そう、数ヶ月見ていなかった懐かしい文字……日本語を見たのである。


(それにしても、解読不可能か……そりゃそうだよな、この本、日本語で書かれてんだから)


 強斎は日本語で書かれていた『通常スキル一覧表』と言う本をまた開く。


(そう言えば、この世界に来て直ぐに転移された時、目の前にあったのはノートパソコンだったな……この日本語といい、あの時のノートパソコンといい……。確実に何かあるな……)


 と、強斎はそこでとあることに気がつく。


(そう言えば、この本は五十音順になっているが……やはり超解析がないな……通常スキルってことは、やはりレアスキルの本もあるのか?)


 強斎は本を閉じて、元の場所へ戻す。


 そして、改めてどんな本があるのかを見た。


(通常魔物、レア魔物、ユニーク魔物……魔物にそんな区別が付けられていたなんてな……。そういえば、俺もかなりこの世界に慣れたな……。最初の頃はツッコミまくっていたのによ……途中から驚くのに疲れて慣れてしまった……か。いや、テンプレ世界だからって無理やり納得したんだっけか)


 と、そこまで考え事をしたところで目的の本が見つかった。


(あったあった、『レアスキル一覧表』……意外に近くにあったな)


 先ほどの『通常スキル一覧表』とは違い厚さはそれ程厚くなく、『通常スキル一覧表』の5分の1程度で中身もギッシリ書かれていない。


(だが、これも名前だけか……説明とかな――――――誰だよこんなスキル取得する奴。『性欲狂』ってなんだよ、危険臭プンプンするんだが……まさか!?)


 強斎は咄嗟にとあるスキルを探す。


 そして、安堵した。


(流石にNEETのレア互換はなかったな。……さて、とりあえず、どんなものがあるのか一通り見るか)


 そして、強斎は一人本に没頭した。



………

……


「ふぅ……」


 そう息を吐いて、強斎は『レアスキル一覧表』を閉じた。


(レアスキルでも、かなりの量があったな……だが)


 強斎は自分のステータスを確認する。


(『天変地異の発動』『無双』『全てを超越した威圧』『神殺し』『スキル強奪』『レベルアップ時ステータス倍』『眷属ステータス分配』『眷属スキル分配』『必要経験値1/100』――――――これだけは見当たらなかったな。レアスキルに『虚無属性』があったのは驚いたが)


 強斎は本を元に戻して、一通り本棚を見る。

 そこで、強斎はとあることに気がつく。


(そう言えば、あいつら遅いな……)


 そう、キャルビスにミーシャ達を呼んでくるよう頼んだのだが、来ていないのだ。


(こういう時にサードスキルっと……あ、もう目の前だったか)


 強斎がそう確認した直後、このフロアに人が入ってきた。


 ミーシャ、レイア、ルナ、ゼロの4人である。


「キョウサイ様ー。どこですかー?」


 ミーシャが可愛らしい声で呼んでいるので、呼ばれている本人の強斎は自然と頬が緩んでしまった。


 強斎は自分の位置を知らせるために、適当に作った光玉を打ち上げる。


「あ……帝級クラスの光玉が打ち上がった……ご主人だな」


 レイアがいち早く光玉に気がついたようで、皆に知らせていた。



 暫くすると、強斎のところにやってきた。


「主人お待たせー。ちょっと遅れちゃった」


 ゼロがそう苦笑い気味に言う。


「いや、別にいい。それより、今日からしばらくの間、用意された部屋とこのフロアが俺たちの行動範囲だ。いいな?」


『わかりました』


「よし、じゃあゼロ」


「ん?」


「魔界語、龍界語、精霊界語を皆に教えてやってくれ」


「え?え?な、なんで?」


 ゼロは突然強斎に、言葉を教えてやれと言われ、戸惑っていた。


「そもそも、主人って龍界と精霊界の存在知ってたの?」


「…………まぁな」


 強斎の一瞬の溜めにゼロは疑問を感じるが、それには触れずにゼロは口を再び開く。


「まぁ、いいわ。それで、なんで急に教えろなんて言い出したの?」


 そんなゼロの問に、強斎はやや真剣に答える。


「覚えておいて損はないからな。喋る言葉は同じでも、文字がわからなかったら不便だろう。……それに」


「それに?」


「もしかしたら、近いうちにそのどちらかに行くかもしれない」


「ふーん……わかったわ。ミーシャ、レイア、ルナ。付いてきなさい、お勉強の始まりよ」


 ゼロは強斎の顔を見て納得したのか、別の場所に移動し始めた。


 ゼロ以外はよくわかっていない様子で、とりあえず言われるがままゼロについていった。


 その光景を見て、強斎は思う。


(やはりゼロは、この世界全ての文字がわかるのか……。助かったが、どう言い訳をしようか……)


 強斎は龍界と精霊界に近いうちに行くと言う、言い訳を考えていた。


(何か、嫌な予感がするんだよな……。このまま魔界に留まっていたら……)


 強斎はその嫌な予感をいろいろ考えるが、らちがあかないので考えるのをやめた。


(さて、通常スキルでもレアスキルでもないスキル……一体どんなスキルなんだろうな……)


 勿論、強斎が所持しているチートスキルのことである。



 強斎は『通常スキル一覧表』『レアスキル一覧表』以外のスキル一覧表を探すが……。



「…………ない」


 思わず声に出してしまうほど見つからないのだ。


(どういうことだ?俺の予想だと、あのノートパソコンにある内容は、ここにあると思ったが……別の場所に保管でもしてあるのか?)


 そこで、強斎はとあることに気がつく。


(そもそも、なんで日本語なんだ?なんで、こんなにも日本語で書かれている本が集まっているんだ?)


 強斎は適当な本をとり、それを開く。


(人種……か。これもおかしな話だ。何故日本で名前が存在している種族しかこの世界にはいない?ミーシャは狼。レイアは狐。ルナは兎。ゼロは精霊。……神話も含まれているが、全て名前が日本で存在している種族だ。ここに書いてある人種もそうだ。種類は多くはないが、それでも少なくはない。なのに、全てどんな人種か想像できてしまう……。人間族と亜人族では子孫は残せない……では、何故こんなに亜人が多い?戦争でも起これば絶滅するだろうに……。くそっ、全然わからねぇ……)


 強斎は本を閉じ、そっと元にあった場所に戻す。

 そして、また適当に取り出す。


(……これも日本語だ。料理本?めっちゃ便利だな。これで、作れる日本料理も増えたな)


 強斎はそっとその本をアイテムボックスにしまう。


(これは盗むわけではない。無断で借りているだけだ。しっかりと借りは返す主義だから安心して欲しい)


 そう強斎は自分に言い聞かせて、考えを元に戻す。


(この世界は日本と関わりがあると考えたほうがいいな。以前、ドレット王国で見た信喜と仁という奴ら……。あいつらも日本から転移させられたんだろう。こうも日本から転移された例が2回もあるんだから、この世界は日本に関わっている。よし、クオドエラトデモンストランドゥムで終わり……んなわけあるか!日本と関わりがあるからってなんにも意味ねぇじゃん!)


 強斎はため息をして、また本棚を眺める。


(あー……考え過ぎて、自分自身何を考えていたのかわからなくなったわー……まぁ、今は考えなくていいか)


 そして、強斎はまたまた適当に本を取る。


 その本のタイトルを見て、強斎は少し首を傾げた。


(『称号属性一覧表』?なんだ、称号属性って……?)


 強斎はその本を開いて読み始める。


 読んでいると、強斎はドンドン冷汗を流していた。


(これ、相当ヤバイな……今までと違って、説明があるから尚更ヤバイ……)


 説明等は強斎が作ったメニューでわかるのだが、強斎は何故かそれを使わない。


 今、強斎が見ているページはこれだ。


『称号属性LV2:竜の上に立つ存在


ユニーク属性『竜の王』保持者であることと、『竜の王』保持者を2体以上討伐or配下にすることが条件。


効果:MP500消費

『竜の王』専用スキルの効果超上昇:自動

STR・DEX・AGIを2時間倍、HPを1/20回復、HP回復速度を微上昇させる。2時間おきに使用可能:任意』


(この説明を見ると、相当危ない属性だな……称号属性ってのは。他のページに称号属性LV1ってのがあったが、それでも十分危ない。身体強化だけじゃなく直接攻撃用の属性もあるな)



 強斎はペラペラとめくっていると、ある確信をした。


(称号属性ってのは(???)がついている属性だな。この本には『世界を破壊する者』や『神を殺した者』が載っていた……が、何故『最強の宿命』だけがないんだ?)


 と、そこまで考えていたところで、肩に重荷がかかる。


「主人は何読んでるの?」


 ゼロだった。


 ゼロは強斎を後ろから首に抱きつくようにして、密着している。

 勿論、その豊富な胸は遠慮なく強斎の背中に押し付けていた。


 普通の男性だったら一発KOで理性を破壊され襲いかかるか、気絶するかのレベルでフェロモンを撒き散らしている。


「ん?ああ、ちょっと気になった本があってな」


 だが、強斎はもう慣れている。


 二人っきりの時は、いつもこの様に女らしさをアピールし、ベタベタしてくるのだから。


 ゼロも一向に自分を襲わない強斎に(強斎はただ、時間と場所をわきまえているだけ)むすっとしていたが、頼めばしっかりと行為してくれることがわかってから、そのような態度は見せなくなった。


 だが、本人はこのスキンシップを辞める気はないらしい。



「主人が本を読む姿なんて中々新鮮ね。どんな本?」


 ゼロは背後から抱きついたまま、器用に強斎の読んでいた本をとる。


 強斎は別に取られてもいいかと考えていたので、取り返そうとはしなかった。


(どうせ読めないしな)


 そう強斎は気楽に考えていた。




 だが、強斎はその考えを一瞬で打ち消した。





 何故なら――――――。






「しょうごうぞくせいいちらんひょう?」






 ゼロが日本語を読み上げたのだから。

な、なんと!ゼロが日本語を読んでしまった!しかも漢字!

しかし!次回は勇者視点で書きます!残念!


次回もお楽しみに!



金曜日から艦これイベントですね。

活動報告を使ってちょくちょく状況を書いてみたいですねー

そもそも、活動報告ってどうやって返信するんですかね?

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