24話 呆れるっぽい
今回、奴隷が手に入りましたが、性的な描写は入りません!
「う……んんー……」
「お?起きたか?」
ルナを奴隷にした後、半壊した山の人目につかないところで、強斎たちはかまくらを作り、そこで野宿していた。
ルナが目を覚ましたのはその日の深夜……強斎の見張り番の時である。
「私……は……?」
むくりと起き上がるルナ。
今現在、起きているのは強斎とルナだけである。
「よっ」
「っ!!!??」
強斎の顔を見るや、縮こまるルナ。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
ガタガタと体を震わすルナ。
(これは……重症だな……)
「おい、とりあえずこっち向け。まずは自己紹介だ」
「ごめんなさい……え?自己……紹……介……?」
ゆっくりとこちらを向くルナ。
すると、震わせていた体を止めた。
「あなた……は?」
「俺は強斎。そして、お前の主だ」
「新しい……主様ですか?」
ルナは左肩を見た。
そこには肌の色とほぼ同色した刻印があった。
すると、ルナは目元に涙を浮かべた。
しかし、強斎の目はじっと見続けた。
そして――――。
「ありがとう……ございます……」
礼を言った………………絶望した顔で。
(何故そんな顔をするんだ?命は助かったっていうのに……まるで死にたかった様な………………そうか、そういう事か……)
強斎は思い出した。
この世界にとって、奴隷は道具だということを。
ルナは呪い持ちという事で、散々酷い目に合わされてきたのであろう。
死にたくなるぐらいに。
そして、強斎はルナの容姿をじっくりと見た。
身長は鈴と変わらない程度の身長で、胸はどちらかというと貧乳。だが、絶壁と言う程ではなく、わかる程度の膨らみはある。
目は大きく、少し赤みがある瞳をしている。
髪の色は紫色で、肩に微妙にかかる程度のショートカットだ。
声もどこか幼声で、どこか愛らしい。
声、容姿が幼い上に、兎耳に露出度が高いボロボロの服を着ているのである。
とある趣味を持つ人は一瞬でノックアウトである。
強斎はやせ細ったルナを見て、一つため息をついた。
「お前、名前は?」
わかっているのだが、一応訊く。
「……ルナ、です……」
「そうか。じゃあ、ルナ。お前に初めての命令を与える」
「……はい」
「とりあえず飯を食え」
「え?」
ルナの疑問を無視し、強斎はアイテムボックスから様々な料理を取り出す。
これは強斎が作った料理だ。
「ほれ、どれでもいいから腹いっぱいになるまで食え。ついでに毒なんて入っていないからな」
そう言って適当な料理を食べる。
「どうして……ですか?」
「あ?」
「どうして、奴隷にこんなにも豪勢なご馳走を与えてくれるのですか……?」
「そりゃぁ――」
「それに、私、紫髪の兎族ですよ……?こんな生きているだけでも無駄な生物に……どうしてですか?」
強斎は呆れてしまった。
「はぁ……そんなもの、関係ないだろ?」
「……え?」
「俺の奴隷は俺の仲間だ。本来の奴隷の使い道じゃないかもしれんが、俺は奴隷を一人の存在として扱う。そして、仲間に呪いもクソも関係ない。そんなくだらない事を訊く前にさっさと食え、命令したはずだぞ?」
本来、主が奴隷に命令し、それを実行しなかった場合信じられない程の激痛が奴隷に襲いかかるのだが、ルナにはその痛みは来なかった。
強斎が本当の『命令』を使っていない証拠である。
ルナはかなり驚いた顔をして強斎を見たが、強斎はそれ以上何も言わなかったので、有り余る料理の中の一つを食べ始める。
「おいしい……」
その一口がきっかけでルナの手は止まらなくなった。
そして、数口食べたところで泣き始めた。
しかし、食べる手は止めなかった。
「ひぐっ……おいしい……おいしいです……」
ルナのその泣き笑いは絶望の顔ではなかった。
何とも幸せそうな顔をしていた。
「はぁ……おかわりは沢山ある。しっかりと食っとけ」
「ありがとうございます……ありがとうございます……」
強斎はその様子を黙って見届けた。
………
……
…
「えっと……ミーシャさん、レイアさん。これから、よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくね」
「ああ、よろしく」
昨日ルナは、食べられなくなるまで料理を食べ、その後泥のように眠ってしまった。
そして、朝方に起きたらミーシャとレイアが寄ってきて、自己紹介が始まったのである。
「えっと……ミーシャさんとレイアさんは私が怖くないのですか?」
ミーシャとレイアは頭に「?」を浮かべていたが、すぐさま呪いのことだと気が付いた。
「別に怖くないよ?確かにルナちゃんは紫髪の兎族で、呪い持ちかもしれないけど……キョウサイ様の奴隷だったら、そんなもの関係ありませんから」
「そうだな、ご主人様だったら呪いのことが何かわかるであろう」
うんうんと頷く二人。
その光景を見てルナは少し驚いていた。
「主様は凄い人なのですね?」
「そうです」「ああ」
「でしたら、私の症状を教えれば何かわかるかもです……」
「ルナちゃんの症状?」
「はい……。私、属性を持っていないんですよ……。これだけだったら珍しくありませんが、どれだけ練習してもスキルは覚えられなくて……レベルアップしてもステータスは全然上がらないのです……それに、よく病気にかかってしまって……」
ションボリとするルナ。
うさ耳もシュンとしている。
「まぁ、こういうのはご主人に任せるだな。ところで、ルナは何歳なんだ?」
レイアは自分ではどうしようもないと結論付けたので、話を変える。
「え?17歳ですが?」
「「え?」」
「……え?」
ルナの意外な年齢に驚くミーシャとレイア。
その反応に「どうしたの?」と思うルナ。
「い、意外と近いのね……」
「ああ、意外だ」
ついでにミーシャは18歳、レイアは19歳である。
と、そこで強斎がむくりと起き上がった。
「キョウサイ様、おはようございます」
「ご主人様、おはようございます」
「主様、おはようございます」
順にミーシャ、レイア、ルナである。
「ん?ああー……おはよう三人とも。早速だが、朝食にしようか」
「「「はい」」」
………
……
…
テーブルと椅子を取り出し、その上で食事をしていると、ミーシャが強斎に話しかけた。
「キョウサイ様」
「ん?」
「ルナちゃ……ルナの事なのですが」
「別に気を使わなくていい」
「では……、ルナちゃんの事で相談なのですが……」
「ほう」
すると、ミーシャはルナを見て、合図を送る。
「え、えっと……主様。私、多分呪われています」
「知ってる」
「どれだけ練習しても、スキルが手に入らないんです」
「知ってる」
「レベルアップしても、全然ステータスが上がらないんです」
「知ってる」
「それと病気にかかりやすくて……」
「知ってる」
「…………」
「それに、属性もないよな?」
「そうです……」
「ルナ、お前まさか自分の呪いについてわからないのか?」
「え?あ、はい……」
「ステータスに何も書いてないのか?」
「書いていません……」
その言葉に少々驚く強斎。
(超解析の方が詳しくわかるってことか……)
実際、この世界の人はLUKが数値化されていないことから、色々と違いがあるのだが。
「じゃあ、教えてやろう。お前の呪いは。全ステータス1/4、魔術使用不可、スキル使用不可、状態異常耐性低下。これだ」
強斎の言葉にしばし固まる3人。
そして、ルナが恐る恐る口を開いた。
「……主様は一体……」
「人間だ」
何故か即答した強斎。
そして、言葉を続けた。
「後、お前は属性もしっかりとある。しかもユニーク属性」
にやりと笑う強斎。
「ほ、ほんとですかっ!?」
「ああ、本当だ。後、ルナが知りたいだろうと言う事も解決出来る」
「私が……?」
「ああ、俺は恐らく呪いを解呪できる」
「「「!!??」」」
ルナだけではなく、ミーシャとレイアまでもが驚く。
「きょ、キョウサイ様!ど、どうやって!?」
「ご主人様は光属性を持っていないはずじゃ……」
「あー……お前らにまだ見せていないものがあったな。ついでだ、ルナも俺のステータスを見ろ」
#
キョウサイ・タカナシ
配下数14
LV145
HP 1.56105E+46/1.56105E+46(-14000000)
MP 6.46721E+46/6.46721E+46(-12000000)
STR 1.78406E+45(-1500000)
DEX 2.00707E+45(-1300000)
VIT 1.56105E+45(-1200000)
INT 2.00707E+45(-1200000)
AGI 1.78406E+45(-1500000)
MND 1.31574E+46(-1200000)
LUK 500
スキル
言葉理解
超解析
剣術LV94
刀術LV97
二刀流LV78
細剣術LV65
投擲LV67
大槌術LV87
棒術LV78
体術LV90
槍術LV77
弓術LV81
盾LV69
大盾LV52
調教LV99
料理LV76
潜水LV62
吸血LV48
生活魔術
灼熱の息
極寒の息
落雷操作
天変地異の発動
無双
魔物召喚
死霊指揮
火属性LV87
水属性LV90
土属性LV92
風属性LV88
闇属性LV89
光属性LV78
MP回復速度上昇LV91
HP回復速度上昇LV87
アイテムボックスⅢ
超隠蔽Ⅱ
状態異常無効化
呪系統無効化
帝王の威圧Ⅴ
限界突破
超越者
覇者
聖騎士
竜殺し
スキル強奪
レベルアップ時ステータス倍
眷属ステータス分配
眷属スキル分配Ⅱ
必要経験値1/100
属性
火・水・土・風・闇・光
想像魔術(SPユニーク)
竜の王(ユニーク)
召喚魔術(ユニーク)
死霊魔術(ユニーク)
竜の上に立つ存在(???)
世界を破壊する者(???)
神を超えた者(???)
#
「「……」」
やはり無言になるミーシャとレイア。
ルナに至ってはガタガタ震えている。
「キョウサイ様……どうしてこうなったんですか?」
「えっと、寝付けない時があったから、その時に抜け出して、ドレット王国目指して走ってたら、何かの秘境に着いた。そこで色んな魔物をテイムしてた」
「もう……滅茶苦茶ですね……」
ミーシャが目元を方手で覆う。
「って事で、ルナ。もう、呪いはなくなったから安心しろ。
しかし、ルナはガタガタ震えるだけだった。
「そりゃあ、ご主人様のステータス見たらこうなりますよ……」
「ふむ、やはりまだ子供か……」
「子供じゃなくてもこうなりますね。普通失禁ものです。後、キョウサイ様。ルナは17歳ですよ」
「はぁぁあ!!?」
(俺と同い年かよ!!)
こうして、紫髪の兎族、ルナが仲間になった。
色々な名前を募集しています
普通の人、勇者が使うような魔術、武器防具とか…
何故今回、性的な描写が出てこなかったって?
雪山で性行為って鬼畜じゃないですか!
感想待ってます。
緋色月下、狂咲ノ絶を大音量聴いていて、テンションめっちゃ上がってました。
それ以外も聴いていましたよ?
いや、オーエン最高っす!
その後、紅魔郷EXやったらスコアが1億5000万しかいかなかった…orz
あ、自分はキーボードです