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78.もしかしてこれは・・・





 店主さんの後について行くと店の奥にある部屋の一つに入った。


「おぉ」

 その部屋に置いてあった武器は、店頭に置いてある武器よりもいい武器であることが一目で分かる。それにしても切れ味がいい武器と言っただけで私なんかをここに連れてきてくれたのにも少し驚いた。普通、私みたいな子供が言ってもそうそう連れてこないと思うけど?と思って店主さんの方を見ると目が合った。


「…なんだ」

「ここに連れてきてくれたことに少し驚いただけです」

「…そうか(自覚は、あるのか)」

「?」


 今、「そうか」と言った後に何か呟いていた気がしたけど気のせいかな?でも、わざわざそれを聞くのも…と思って気にしないことにして剣を手に取り鞘から抜いて見ていた。当たり前かもしれないけどゴブリンが持っていた武器よりも何ランクも上の装備だ。まぁ、あのオノマでさえゴブリンが持っていた剣よりもいい武器を持っていたからゴブリンが持っていた剣よりもいいのは、当たり前かもしれない。


「それにしても振る分には、別に問題ないけど重いなぁ…」


 と言いながら空いている場所に移動してから剣を片手で持ちながら軽く振り下ろしてみる。「ブゥン!ブゥン!」そんなことを何回か繰り返してどうしようか悩んでいた。とりあえず気になった数本の値段を聞く事にした。


「…すいませんこれらの剣っていくらぐらいしますか?」

「持った順番に、金貨8枚、金貨12枚、金貨10枚だ」


 値段的には買えるけどできればしっくりくるような武器が欲しいなぁと思っている。でも、ここに置いてあった剣は、全部見ちゃったしなぁ…そう思って他の場所を見ていたときに暗くて気付かなかったけど壁にも武器が置いてあることに気が付いた。壁に置いてある武器を見ていると一つだけ違う形をした剣があった。


「(もしかして)」


 そう思ってその武器を取ろうとしたけど高いところに置いてあるから届かない。


「店主さんあの武器を取ってもらえませんか?」


 そう言うと店主さんが私の言った武器を取って渡してきた。それを受け取ると私の思っていた通りの武器だった。


「(刀。この大きさは確か太刀?いや大太刀かな?)」


 刃渡り、1メートルくらいかな?少し大きいかもしれないけど自分好みの武器だ。反っている方を下にして柄を握って刀を抜く。その刃を見るとさっきまで見ていた刃と違っていた。


「違う金属を使っている?」


 でも、この感じどこかで見たことあるような…。そんなことを思いながら両手で握り軽く素振りをする。

(うん。軽いし使いやすい。ただ、ちょっと大きいかもしれないけど大きくなるはずだし大丈夫だよね?)

 とそんなことを思いながらこの刀を買おう!と思ったけど気になるのは、値段。高すぎると買えないかなぁ…。



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