4.メスガキ魔王の口づけ
行為中に突如襲った右手の激痛に驚いて確認すると、右手の甲に赤紫色の紋様が浮かび上がっていた。
なんだろ・・・ま、いっか。
改めて魔王の右の角をいじると、先程よりももっと色っぽく喘ぎだした。
「ふゃああっ!なんじゃこりは?つ、角から何かが入ってくるのじゃあああん!」
俺はショゴスにも手伝ってもらうことにした。
「ショゴス、コイツの着ている物や体液はさぞかし美味いと思うぞ?」
「テケリ・リ」
ショゴスは十数個の目だけをこちらに向けた。
「ぴいっ!」
魔王は完全におびえ切っていて今にも泣きそうだった。
ショゴスは触手を伸ばしておびえる魔王の体に絡みつけた。
「いや、いやっ!やめるのじゃあああ!!!」
魔王の抵抗もむなしく、ショゴスの触手はどんどん魔王の体を覆いつくしていった。
ジュウジュウという音ともに彼女の装備が溶ける音がした。
「肉体までは溶かすなよ。あくまでこいつにわからせるのが目的だからな。」
「テケリ・リ」
やがて、触手が届いたのか魔王の体が脈打ち始めた。
「はにゃあ!に、にゃにこれ?!奥で何かがうごめいて・・・も、もう限界なのじゃあああ!!!」
上と下から攻められた魔王は色っぽい声を上げながら果てた。
「堪能させてもらったぜ。お前ら、邪魔したな。」
俺はショゴスを元の世界へ帰すと謁見の間を後にしようとした。
「おいまて・・・ただでは返さんぞ・・・。」
その言葉で振り返ると、ボンと言う音とともに煙が舞って装備がはがれた魔王が視界から消えた。
「何!?」
そして、俺の目の前に現れた。
死を覚悟して目をつぶったが意識が飛ぶことはなく、代わりに柔らかくて温かいものが俺の唇に触れた。
恐る恐る目を開けると視界を覆うように魔王の可愛らしい赤面顔がそこにあった。
「おお!魔王様の無属性魔法、死神之接吻。これをされた者はすべてを吸われて苦しみで顔をひきつらせたまま死ぬ!これであのオークもおしまいだな。」
まさか、オークもどきと言われて迫害されてきた俺がこんな可愛い幼女の口づけで死ぬとは・・・こんな死に方、最高だ!
だが、いくら待っても死は訪れなかった。それどころか・・・。
この感覚は吸われるというよりむしろ魔王から何かをあたえられている気がする。
体の中を駆け巡っていくどす黒くも心地いい魔力が俺を支配していく。
魔王は口づけを辞めると自分の唇をペロっとなめた。
「ふふふ。」
「な、なにを・・・うっ!!」
全員が困惑する中、俺の体は徐々に熱くなっていき、次第に意識がもうろうとし始めた。
「があっ!か、体が熱い・・・何をした・・・。」
魔王はただニヤニヤするだけで答えない。
しばらくすると、焼けただれるような暑さの中で走馬灯が現れた。
『ああ、思い起こせばろくでもない人生だった。父親似の不細工に生まれてしまったせいで、人間たちから迫害されて、仕舞いには唯一付き合ってくれた彼女にも裏切られて・・・。』
気が付くと、俺は魔王の謁見の間にうつぶせで倒れていた。
「お!気が付いたかの?」
俺はゆっくりと起き上がった。そこで妙な違和感を覚えた。
「体が、軽い?」
「今、お主の姿を見せてやる。誰か、鏡を持ってまいれ!」
しばらくすると、銀髪ボインのダークエルフのメイドが台車付きの大きな姿見を持ってきた。
「先ほど、ワシは無属性魔法、魔力注入で淫魔の魔力を注入した。これが今のお前の姿じゃ。」
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