2:キャラメイクー1
ーLHF ???ー
「ここは一体どこだろう?」
僕は気がつくと、真っ白な空間に居た。
「ヨウコソ、LHFノセカイヘ。ワタシハ正神ノ使徒ノヒトリ“ドクトリナ”ト、モウシマス」
「正神?使徒?まあいいや。サポートAIの類いだろうし」
突然話しかけられて驚いたが、もっと酷いところもあったしこれぐらいなら許容範囲だな。
「コレカラ、アナタノ“アバター”ヲサクセイシテイキマス。マズハ、名前ヲキメテクダサイ」
名前ならゲームでずっと使っている名前がある。
「名前は“ツクモ”でお願いします」
「ツクモサマデスネ。……カクニンデキマシタ。チョウフクガ、アリマセンノデ、ナマエヲ“ツクモ”デ、トウロクイタシマシタ」
初日だし他の人には、まだ取られて無かったみたいだね。
「デハ、ツギニアバターノ外見ヲサクセイシテイキマス」
「外見?種族で使えない身体を作らないように種族から決めないの?」
少なくとも僕が今までやってきたVRゲームはそうやって決めていた。
「イイエ、プレイヤーノ、ミナサマハ、“種族”トイウモノガ、ソンザイイタシマセン。ミナサマハ、ゼンイン、“プレイヤー”トナリマス」
「種族がプレイヤー?変な設定だね。まあそれなら分かったよ。アバターを作っていこうじゃないか」
〜少年、アバター製作中〜
「まあ、こんなものかな」
僕が作ったアバターは、リアルの僕の見た目を少し変えて、少し女顔の僕を完全に女の子にした感じだ。ちょっと恥ずかしいけど、僕がやろうとしていることを考えると、少しでも相手に油断して欲しいからね。
「アバターノ外見ハ、コレデヨロシイデショウカ。ヨロシケレバ、アナタニ適応シマス」
「うん、良いよ。お願い」
そう僕が言うと、一瞬で僕の見た目が変わった。そして、元々小柄だった僕は完全に女の子になっていた。
「ナニカ、イワカンハゴザイマセンカ?」
「いや、大丈夫だよ」
「ソレデシタラ、サイゴニ、サイショニツカウ魂ヲキメテクダサイ」
最初に使う魂?どういうシステムなんだ?
「魂を使うってどういう事なんだい?」
「プレイヤーノ、ミナサマハ、Lvニオウジテ、“スロット”トイウモノガ、カイホウサレマス。サイショカラ、三コアリマスノデ、サイショニ神々ノジヒニヨリ、三コノ魂ガワタサレマス」
魂ってそうやって使うのか、珍しいね。普通は強化素材とか死霊術に使うものだと思うんだけど。
「分かった。決めるってどうやるんだい?」
「ソチラデ、エランデイタダクカ、ランダムデモエラベマス」
「ランダムだと何か違いがあるの?」
「ランダムデハ、エラバレル種類ガフエルホカニ、魂ノ等級ニ劣悪級ト希少級ガツイカサレマス」
なるほど、つまりは強力な物が出るようになる代わりに、外れも追加されるのか。
「じゃあランダムでお願い」
「ヨロシイノデスカ?サイチュウセンハ、オコナエマセンヨ」
「そうだと思ってたよ。それで良いよ」
「リョウカイシマシタ。ソレデハ、チュウセンヲカイシイタシマス」
折角だし少しでも良いのが当たるように祈ろうかな。
〜少女 祈祷中〜
目の前に三つの輝く玉がある。一つは宝箱が描かれた紫色の玉、一つは兎が描かれた水色の玉、最後は縄を投げている人が描かれた黄色の玉だった。
「これが魂なの?」
「ハイ、ムラサキハ魔物ノ、ミズイロハ動物ノ、キイロハ人類ノ魂デアルコトヲ、シメシマス」
「そうなんだ、それでこれらは何の魂なのさ」
「オテニトラレレバ、ワカルヨウニ、ナッテイマス」
なんだそれならそうと言えばいいのに。
さて、何が出たかな?
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