四を挟んで五より走る
ゼノブレイド2 ストーリークリアしました、とても良い空気吸えました。代わりにフェスはほぼ不参加でした
ガチアサリ……うっ頭が
今日はワクワク海鮮ツアー! 昼の間は動いてる時は新鮮じゃないけど倒すと新鮮な素材を落とすいちご狩りならぬゾンビ狩りだ!
「レアエネミーはカイセンオーか! ははは、すげぇや今度はチョウチンアンコウに大量の魚がくっ付いてら!」
アンコウのメスはオスを吸収云々と聞くけど他種族を吸収するアンコウとか怖すぎだろ。キメラって突然変異らしいけどそんなポンポン出てきていいのだろうか……いや所詮はレアエネミー、時々出てくる程度のエンカ率は普通か。
ユナイトラウンズとか凄いぞ、レアエネミーがマジでツチノコレベルの低出現率だからたった一匹のレアエネミーのために百人規模の共喰いが発生する。
気分的には無双ゲーだな、実質破壊不可オブジェクトと言っても過言ではない傑剣への憧刃が尋常ならざるキルスコアを叩き出している。
最早いちいちアイテム名を確かめる暇すらない、無尽蔵に現れる半魚人を千切っては投げ千切っては投げ……人魚は顔面に一発入れてから十割入るので対面自体は楽だがやはり空というアドバンテージを取られているのが痛いな。
「邪魔だツインテオラァ!」
「上半分は人の形してるのに容赦なく蹴り飛ばすサンラクサン相変わらずカッ飛んでるですわ!」
「今の俺の目には奴らは空飛ぶサンドバッグにしか見えないからなぁ! ポニテオラァ!」
人が本気になれるのはいつだって自分の望みを叶える時さ、実質的なゴールのないMMOに於いて今俺の望みは懐を温めること!
「ふはは、ふはははははははは!!」
黒髪ロングのお前も! 金髪ツインテのお前も! 銀髪エアリーボブのお前もォ! すべて換金用素材と果てるがいい!!
「時々思うのだが、俺はその……何か正気ならざるものに同行しているのではないかと思うぞ」
「ダイジョウブ、あれはホショクシャとオナじ。エモノをクうことにゼンアクはナい、ホンノウテキなコウドウ」
ははは、笑えるじゃないかNPCがプレイヤーの思考ルーチンを説いてら。
海鮮ツアーは終わらない! 昼間は腐った魚相手に無双ゲーするだけの作業だったが夜は違う! 今度はどこも腐ってない新鮮ピチピチな魚を相手に大暴れ! むしろ向こうも大暴れするからスリル満点だぜ!
「あ、あれは昼間の射撃型カイセンオーの、ご母堂!?」
「スレーギヴン・キャリアングラーだ! 本当に挑むつもりなのか!?」
半ベソをかくエムルを頭に乗せて、俺達は上空に力強く在るそれを見上げる。
ギガリュウグウノツカイことアルクトゥス・レガレクスはさながら電車であった。
シャチ野郎ことアトランティクス・レプノルカは言うなれば戦車に戦闘機と戦艦の主砲を混ぜたような怪物であった。
であればスレーギヴン・キャリアングラーはなんと例えれば良いのだろう? ははは、見りゃわかる。
「射撃型カイセンオーのお母さーん! お子さんは美味しくいただきましたよーっ!!」
「やっぱ、このヒトアタマおかしいかも……」
「なぁエムル、アンコウって捨てるところがないと言うらしいが、それってつまり大量に素材落としてくれるってことかな」
「やっぱり頭おかしくなってるですわーっ!?」
巨大な一と、それに仕える大量の群。アルクトゥス・レガレクス程ではないがそれでも巨大な縦幅に横幅すらも追加された母体から
ああそうとも、こんな作りをしたモノを「空母」と呼ばずしてなんと呼べばいいんだ?
「アラバ、あの逆ハーアンコウってどれくらい強いんだ?」
「……深海の王、程ではないが逆に言えばアレに勝てるのは深海の王か「海の森」くらいとは言われている」
成る程、今日中にその海の森とやらも見ておきたいが……まぁ高望みはしない、ボス戦も控えているしご母堂の素材で勘弁してやるとしよう。
「見ろよ、素材が向こうからやってきたぞ。向こうが空母ならこっちは
照準合わせ……撃てぇーっ!
「おーう……おはよーさん……」
「もしかして、サンラクって朝弱い人? フィフティシアで会った時もそんな感じだったけど……」
「いやなに、空母の撃沈に時間がかかってな……」
「別のゲームの話?」
なんとシャンフロ内での話なんすよ、エムルとアラバは疲労でぶっ倒れたが俺は今からボス戦だ。
カフェインは薄めのものをキメたから全力とは言えないが、七日目を前に今から本気を出しているようじゃ流石に保たない。
「んで、それが正気に戻した結果?」
「手を尽くしましたが、残念ながら……」
「あはは、うふふ」
満面の笑顔である。
どちらかと言えば寡黙な類であったルストが、だらしなく頬を緩めて満面の笑みを浮かべている。この世の厳しさを知らない赤子だってもう少し渋みのある笑顔を浮かべてるぜ。
「いやほんと昨日は大変で大変で……続編が発売されるまでに死なないよう筋トレの旅に出るとか言い出したりするし」
その気持ちは分かる、が俺にはあまり縁のない感情だなぁ。クソゲーってのは大抵誰かが評価を下して初めて見つかるものだから発売を心待ちにするという事自体が稀だ。まぁ、強いて言うなら通販に委託したクソゲーが届くのを待つ時か。
「これ、使い物になるか?」
「大丈夫、来たる運命の日に備えてVR修行をする。のでシャンフロも、
めっちゃスマイリーなルストはそう言うものの、本当に大丈夫かと言う疑問はルスト本人ではなくモルドの方へと視線で送られる。
返事はどうにも曖昧な苦笑いではあったが……まぁどうとでもなるだろう、今回の攻略班は全員プレイヤーだから遠慮なく死ねるからな。
「今から向かうのはルルイアス南の塔……遠距離攻撃の一切を無効化する「巻貝」だ」
と言っても俺はそれを実際に見たわけではない、それを確認したのはルスト達だ。そもそも無効化条件に確証があるわけではない。それを確かめに行くという面もあるが、マストオーダーは封将の攻略だ。
「残る「藤壺」と「
やろうと思えば受けタンクが出来ないわけでもないのだが、リソースの消費が激し過ぎるので中ボス程度では使うわけにもいかない。
最終手段として頭に
「エムルの付属パーツとして突貫するくらいならできるが、多分「藤壺」も「夫婦半魚人」も任せる事になると思う」
「了解、じゃあ巻貝の攻略に行こう。ほらルストも、正気に戻って」
「はー空気がおいしーい!」
「………」
本当に大丈夫なんだろうかこいつ。
作戦内容を確認する。
仮称「巻貝」は遠距離攻撃の一切を魔法、スキルを問わず無効化する能力を持っている。
その為巻貝の打倒には至近距離まで肉薄してのインファイトが必要不可欠であり、当作戦では不肖サンラクがメインアタッカー及びヘイト稼ぎを担当する。
ルストは遠距離で待機しつつ、隙を伺って至近距離から弓矢で攻撃を行ってもらう。
モルドはルストの援護だ、下手に巻貝に近づきすぎてヘイトを向けられても困るので基本的にモルドはルストへバフを供給することのみに集中して直接戦闘には関わらない。
「オペレーション名は……「潮干狩り」で」
「それ巻貝ではないんじゃ……」
「モルド、細かいことはどうでもいいの。些細な問題だからいちいち気にしなくて良い」
チームネフィリムホロウ、出撃だ。俺たち三人は武器を構えて残り三つの塔の一つへ侵入する。
「…………」
「成る程、「巻貝」ね」
いやはや、確かにクリオネもバッカルコーンをオープンするまでは人の形をしていたが、どうやら封将ってのは全員人型っぽいな。
かつて和風の武士の格好をしたロボアーマーと戦ったりもしたが、こいつはその逆で西洋の騎士の特徴を強く備えている。全体的に貝殻を多く使っているとは言え、やはり目立つのは頭をすっぽりと覆っている大きな巻貝だ。
俺はてっきりサザエとかそう言う感じの貝を想像していたんだが、アレはどう見ても……
「アンモ
「ルストが「もしかしたらオウムガイかもしれない」とアンモナイト断定を渋ったから、巻貝と……」
「妙なとこにこだわるなおい……まぁいいや、人型なら対人スキルが役に立つ」
アンモ
二刀流対決か、面白いじゃないかアンモ騎士。異なる武器種の二刀流はロマン度が高いがそりゃあ土壇場で使うから輝くのだ、戦闘開始時点からボスキャラが使っても特に補正がかからない事を教えてやる。
「作戦通り、俺が奴を受け持つ」
「大丈夫? 回避タンクだとしてもその防御力じゃ……」
その心配はご尤もだ、だから笑顔で俺はこう返す。
「もっと厄介な
さぁ、攻略を始めよう。
・スレーギヴン・キャリアングラー
しはいバケモン
みず/あく
とくしゅな フェロモンを さんぷして たしゅぞくの オスを とりこむ
とりこまれた オスは ぼたいから おくりこまれる ぶんぴつえきで けんぞくに されてしまうぞ
ちなみにエムルが半ベソなのは口八丁手八丁でサンラクがランダムエンカウントを使わせたからです。
あまいかおり要員かな?