用語説明・魔法
●Rank
世界魔法協議会が管理する『呪文大全集』に記載されている呪文には、全て難易度が設定されている。その難易度をRank〇と表現する。Rankは下から順に『F』『E』『D』『C』『B』『A』『S』『M』となる。特にRankMの魔法は属性奥義と称され、発現できた者は生ける伝説となる。
●始動キー
魔力を始動させるために用いるキー。
個々人によってキーは異なる。
●放出キー
魔法を発現させるために用いるキー。
世界魔法協議会が管理する『呪文大全集』に掲載されている。
●繋ぎ
始動キーと放出キーの間に差し込むもの。
うまく作用すれば、自分の実力以上の魔法が扱える。
個々人、各魔法によってキーは異なる。
●完全詠唱
詠唱を省略することなく、唱えきる技術。メリットは、『始動キー』や『放出キー』に慣れていない初心者であっても扱いやすいこと。最低限、その呪文に足る実力を有していれば、誰でも発現できる技術である。また、『完全詠唱』をすれば魔法の威力が上がる。デメリットは、最後まで唱えきる分、時間が掛かること。
●詠唱破棄
部分的に詠唱を破棄し、短くする技術。メリットは、『完全詠唱』に比べて発現スピードが速いこ
と。デメリットは、同じ魔法であっても『完全詠唱』と比べると発現する魔法の威力が劣ること。『省略詠唱』とも言う。
●直接詠唱
『始動キー』を破棄し、『放出キー』のみを唱えることで魔法を発現する技術。『詠唱破棄』と違って『始動キー』も省略しているから、より早く、より弱くなる。
●無詠唱
全ての詠唱を破棄した上で魔法を発現させる高等技術。『完全省略詠唱』とも言う。
〇魔力容量
自らの身体に宿す魔力の絶対容量のこと。自分が持ちうる魔力の量、その器の大きさ。
〇発現量
一度の魔法発現の際に、開放できる魔力の放出量のこと。基本的に魔法を発動する為には、自らの体内に眠る魔力を詠唱という「音」の刺激によって活性化させ、練り、体外へと放出させる必要があるが、この放出量の事を発現量と表現する。
〇発現濃度
発現された魔法に宿る魔力の密度のこと。発現濃度が高い魔法を使える魔法使いほどレベルが高いと言える。尚、発現量と発現濃度は比例しない。
〇攻撃魔法
対象を攻撃する魔法のこと。
〇防御魔法
対象からの攻撃等から身を守る為の魔法のこと。
〇補佐魔法
攻撃にも防御にも当てはまらない魔法、主に術者のアシストの役割を果たす魔法のこと。
〇属性付加
属性を魔法に付加する事。魔法の属性は『火』『水』『雷』『土』『風』『光』『闇』、その他数種が確認されている。
●無属性と非属性
無属性とは属性を付加しない純粋な魔力により発現された魔法のことだが、正しくは下記に述べる『基本五大属性』と『特殊二大属性』に該当しない魔法を指す。対して非属性とは、どの属性にも分類されないものの、無属性として発現する事ができない魔法を指す。非属性はその立ち位置故『無系統魔法』と称される事もあり、発現できる魔法使いは少ない。
両者の最たる違いは、無属性が魔法を習得するうえでの登竜門であるのに対して、非属性は生まれつきの能力であり鍛錬によって新しく身に付けられるものでもないことが挙げられるだろう。その為、同じ種類の『無系統魔法』を操る魔法使い同士が相対する可能性は更に少ないと言える。
●基本五大属性
魔法に属性を付加する際、得手不得手はあるものの、一般的に魔法使いなら誰もが扱うことができるとされている属性のこと。具体的には『火』『水』『雷』『土』『風』の5つを指す。これら5つはそれぞれ強弱関係にあり、基本的に自分が得意とする属性の弱点に当たる属性は不得意になる。得手不得手は遺伝しやすく、代々一族間で得意属性が固定されることはそう珍しくない。
●特殊二大属性
基本五大属性と違い、努力や練習で使えるようになるものではなく、いわゆる先天的な才能に左右される属性のこと。具体的には『光』『闇』の2つを指す。先に述べた基本五大属性まではいかないものの、それなりに解析が進んでいるため『呪文大全集』でのRank分けもしっかりされている。ただし、親が使えるからといって子も使えるとは限らない属性であり、未だに発現者の規則性が見出せていない。
●幻血属性
基本五大属性、及び特殊二大属性に該当しない属性魔法を指す。希少性が非常に高く、『呪文大全集』への記載も一切されていない。非属性無系統魔法との区別方法は、それが何であれ『属性』として表現できるかどうか。できるのならば『幻血属性』、できぬのならば『非属性』となる。