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第6話 学園を抜け出して

 舞の提案は実に単純明快なものだった。

 練習場所として、自分の屋敷を提供する。代わりに学園を抜け出す為の足を寄越せ。


 つまり転移魔法を使えという事だ。

 この場にいる舞・可憐・咲夜は、既に俺の転移魔法については知っており(可憐の誘拐騒動の後、咲夜にも事情は説明していた)、別に拒む事では無い。

 一応、学園から何度も抜け出した事があるという舞に今までの方法じゃ駄目なのかと聞いてみたところ。


『なーんかセキュリティが厳しくなっちゃったみたいでねぇ。守衛を撒けば良いって話じゃ無くなっちゃったのよ』


 との事。

 学園には以前より、その敷地に沿うようにして人払いの結界が張られていた。しかし、業者等の出入りが多い正門は対象外だったそうだ。出入りが多い正門だからこそセキュリティに関してはしっかりやるべきだと思うのだが……。

 まあ今更苦言を呈しても仕方が無い。現に学園は一度失敗し、可憐の誘拐未遂にまで発展してしまったのだから。


「それじゃ、これから毎日放課後は私の屋敷で特訓よ」


「分かった」


「分かりました」


「はいっ」


 舞の言葉に皆が頷く。試験には参加しないが、どうやら咲夜もついてくるらしい。

 放課後、毎日。幽霊関係の見回りは夜からだから、それまでに戻れば一応問題は無い。他の生徒会の仕事は副会長に言って何とかしてもらうしかないな。


 ……つまり教会はその後になるということ。

 寝る時間あるか? かなりハードなスケジュールになる気が……。いや、今はそんなことを考えてる余裕も無いよな。


「屋敷まで飛ぶか?」


 そうだとすると、アレを使わないといけなくなるんだが。それに、4人となるとかなりキツイかもしれない。


「いいえ。学園さえ出てしまえばこっちのものよ。車を用意させるから平気」


「そうか、悪いな」


 そう言うと舞はひらひらと手を振った。


「屋敷で特訓しようって言ってんのに、移動で消耗させるわけにもいかないでしょ。“あっちの方”でここにいる4人を学園と屋敷、往復で運んでたら結構キツいんでしょ?」


 よく分かってらっしゃる。


「……あっちの方?」


「あっちの方ってなんですか?」


 その微妙な表現から違和感に気付いたのだろう。会話についていけない可憐と咲夜が首を傾げた。

 転移魔法が実現できるという事実を知られている以上、今更隠す必要は無い。が、面倒だ。ここが食堂という事もある。説明はまた今度にさせてもらおう。


「ま、機会があれば説明するよ」


 はてなマークを頭に浮かべる2人にそれだけ告げる。それで、なんとなくこの場で話せるような内容で無い事は分かったようだ。少し微妙な顔をしつつ可憐と咲夜は頷いた。


「学園の正門には跳べるでしょ?」


「ああ、見える位置から跳べるなら楽勝だ。前回の時と一緒で、正門前の茂みに跳んでいいんだろ?」


 前回とは、可憐の誘拐騒動を引き起こした組織を壊滅する為にこっそり学園を抜け出した時の事だ。


「そこがベストでしょうね。ある意味、一番人目に付きにくいから」


 舞も躊躇いなく同意した。

 学園から街に出るまでは、しばらく山道が続く。この青藍魔法学園は、山を丸ごと私有地とし開拓して作られている。広大な敷地と豊かな自然。その代償として交通手段はすこぶる悪い。だからこその全寮制とも言えるわけだ。


「……確かに学園までの山道は一本道ですし」


「学園に用事がある方じゃないとここには来ないですもんね」


 可憐と咲夜がお互い顔を見合わせて頷く。

 転移場所は決まりのようだ。


「舞」


「何?」


「車を寄越して貰えるのは有り難いが、時間は気を付けろよ」


「分かってるわ。どのくらい欲しい?」


「最低で30分」


「随分と多く見積もるのね?」


「『お嬢様をお待たせするわけには』とかも止めさせろ。この件に限って言えば、その忠誠心はいい迷惑だ」


「はいはい、分かってますよ」


 俺の言葉に舞がおざなりに答える。会話に付いていけない咲夜が怪訝な顔をした。


「どういうことですか?」


「早めに来られてしまって、中条さんの移動手段が見られたら元も子もないというお話ですよ」


「あぁ、なるほど」


 可憐の返答に咲夜がポンと手を叩く。


「ま、直接現場を目撃されなくても転移先が茂みの中だからな。『そこで何してるんです?』のような展開も避けたい」


 言い逃れしようがないからな。4人で茂みの中に潜んでいた言い訳が思い付かない。そのまま補導まっしぐらになる未来しか浮かんでこない。


「どこから跳ぶ予定?」


「それはあまり難しく考えなくていいな」


 お茶をすすりながら舞の質問に答える。


「守衛室からは死角になる位置で、外の茂みが見える場所なら問題ない。4人一緒に校門に向かったら怪しまれるだろうから、順番にそこへ向かえばいい。茂みから茂みに跳ぶだけだ。さして問題にはならない」


「ん、じゃあひとまずはそんなところかしらね」


 舞は手元のアイスコーヒーを一気に飲み干し、勢いよく立ち上がった。


「とにかく特訓よ!! 絶対に負けられないんだからね!!」


「おう」


「はいっ」


「応援しますっ!!」


 舞の喝に皆が応えた。







 そんな俺たちのグループに漂う良いムードは、俺の携帯電話の着信音によって粉々に粉砕された。

 舞の凍てつく視線を何とかやり過ごし、寮棟の外に出る。

 既に片桐はそこにいた。


「早かったですね」


「あまり長引かせたくないんでな」


「同感です」


 俺の言葉に賛同した片桐は、くるりと踵を返した。

 そのまま歩き出した片桐を追う。


「さっきの今で直ぐ許可が下りるとはな。流石は生徒会。教員共からの信頼が厚いな」


「それだけの実績は挙げているつもりです。それと『教員共』と表現するのは止めて下さい。貴方は仮にも生徒会の人間なんですから」


「……分かった」


 固い女だ、とは思わなかった。確かに学園生の模範であるべき組織に所属するのなら、ある程度の体裁は必要だと思ったからだ。大和さんとのいざこざでこの学園の教員には良いイメージを持っていなかったが、元はと言えば俺のせいで始まったいざこざだ。後に引き摺るのも筋違いかもしれない。


 時刻は夜の7時。既に日は落ち、辺りは真っ暗。

 人っ気がまるでない校舎までの通り道を、片桐と2人で歩く。

 まさか会長から命じられたその当日から巡回をする事になるとは……。おかげで試験に向けてテンションを上げてる最中だった舞や可憐に水を差す感じになり、めちゃめちゃ不機嫌な状態でのお別れとなってしまった。


 ……明日からの特訓でリンチされるかも(主に舞から)。

 ……あ。

 そうだ。ついでに片桐にも言っておくか。


「なあ」


「なんでしょう」


 振り向きもせずに先を促してきた。


「いや、その……。生徒会が凄い大変な時期ってのは俺も分かってるんだけどさ」


「……第三者の発言にしか聞こえないのは気のせいですか?」


「いいから聞けって。無茶なお願いってのは分かってるんだが……。試験までの間、俺の――」


「ああ、雑務はしなくていいですよ。不審者の警戒だけ付き合って頂ければ」


「だから聞けって!! それで放課後の雑務が……って、いいのかよ!!」


 思わず吠えた。


「相変わらず読めない人ですね」


 片桐はため息を吐きながらこちらへ振り返った。


「私のグループは副会長と花宮さん。これまで共に生徒会で仕事をしてきたのです。練習などしなくとも連携はとれます。対して、そちらは貴方、花園さん、姫百合さん。たまたまクラスが一緒になっただけのお三方です。これを本番に練習なしで臨ませるというのはフェアじゃないでしょう」


「……いや、まあそうなんだが」


 ……本当にいいのだろうか。

 俺が微妙な顔をしている事で、納得しかねていると勘付いたのだろう。片桐はもう一度露骨にため息を吐いてから、再び歩き出した。


「副会長に感謝する事ですね」


「副会長に?」


「貴方の仕事を無理矢理削ってくれたのはあの方です」


 ……。


「会長は、従来通りの仕事をさせた上で試験に臨ませるつもりだったようですから」


 やはり生徒会館に残った会長たちの間で、一悶着はあったようだ。


「……そうだな」


 片桐の言葉に深く頷いた。

 生徒会への勧誘から始まり、今回の試験の便宜まで。本当に副会長には頭が上がらなくなってしまった。


「さて、無駄話はここまでです」


「ん」


 寮棟・校舎・体育館・正門へとそれぞれ道が伸びる交差点へ辿り着く。


「ここから、不審人物が目撃されたというポイントを1つずつ回って行きます。集中して下さい」


「分かってる」


 とは言え、幽霊なんているわけないけどな。片桐もちゃっかり不審人物って言ってるし。

 さあ、とっとと片付けてしまう事にしようか。

 周囲にそっと警戒心を向けながら、片桐に続いた。







 翌朝。

 少し寝坊をした俺だったが、始業のチャイムには問題ない時間だった。だが、いつも待ち合わせをしていたメンバーは待ち合わせ場所にはおらず、そのまま1人で登校。いきなり生徒会の仕事が入る可能性もある為、来なければ勝手に行ってしまって構わないと生徒会へ入った時に言っていたのだ。


「うーす」


 扉を開けて教室の中へと入る。


「あ、中条君おはよー」


「おぅ、中条」


「よー中条、珍しいな1人で登校なんてよ」


「フラれちゃったのー? 中条君」


「……ほっとけ」


 クラスメイトからのご挨拶に気怠い声で返し、席に向かう。

 いつも待ち合わせて来てるのは将人たちだ。舞じゃねぇ。フラれるって表現は間違ってる。


「おはようございます。中条さん」


 鞄を乱雑に机へ放ったところで、隣の席から声が掛かった。


「おはよう、可憐」


 可憐は当然のように席へと着いており、いつも通りの完璧な姿勢でこちらを窺っていた。


「……それで、昨晩はどうだったのですか?」


「どうもなにも」


 首を振って答える。


「青い影は愚か、気配すら感じ取れなかったよ」


 片桐と2人きりで夜の学園を散歩しただけだ。

 むしろ不審者と遭遇するより、そっちの方が苦痛だった。


 何せ会話が無い。皆無。「集中して下さい」と言って以降、あいつは本当に一言も喋らなかった。

 見回りで使った時間は1時間程度だったが、その間ずっと。見回りが終わり、寮棟に引き返してから扉の前で「お疲れ様でした、また明日」って言っただけ。

 職務に忠実なのはいいのだが……。いつもなら呆れるところだが、今回は逆に尊敬してしまった。


「そうですか……」


「まあ、心配するな。ちゃんと練習の時間は取るからさ」


「いえ、私はそういう意味で言ったわけでは――」


「なあなあ、中条。今の話ってもしかして青い幽霊の話か?」


「ん?」


 可憐と話していたところで、前に座っていたクラスメイトが振り返って聞いてきた。

 林だっけか、確か。


「生徒会が動き出してるとはな。やっぱり幽霊なのか?」


「さあ? 見回り始めたのは昨日からだし、俺はまだそういったモノは目撃してないしな。お前は見たのか?」


「いや、ただ俺の後輩が……って、俺らはバスケ部でちゃんと居残りの申請はしてるからな?」


「分かってる分かってる。それに同じクラスメイトをしょっ引くほど職務に意欲燃やしてないよ」


 取り繕う林に苦笑しながらそう告げてやる。


「流石は中条、話が分かる。んでだ、帰り道で……」


「見たのか」


「いや、見えはしなかったらしいんだが、聞いたらしい」


「聞いた?」


 ああ、と思わせぶりに頷いた林は絶妙な間を置いてから先を口にした。


「乾いたような……甲高い音を、な」


「甲高い、音……ですか」


 溜めた割にはパッとしない内容だったのか、可憐が首を傾げつつ俺へと目線を向けた。


「どう思います? 中条さん」


「分からん」


 今のところは、何とも。


「わりーな、大した情報持ってなくてよ」


「いや、こっちは遭遇したことも無いからな。どんな情報であれ、あると助かる」


「そう言ってくれるとこっちも――」


「おーい武田ー。顧問の先生が呼んでるぞー」


「おうっ! 直ぐ行くわ!! んじゃ、中条、頑張れよ」


「お、おう」


 ……。

 林じゃなく、武田だった。







 終業のチャイムが鳴る。担当していた教師が本を閉じ、号令を促す。

 放課後の始まりだ。

 一気に学園が喧騒に包まれる。


「ん、んん~」


 伸びをして固まっている身体をほぐす。それを見ていた可憐が、優雅な笑みを浮かべた。


「お疲れ様でした、中条さん」


「そっちもな。やってる内容は一緒だ」


 まだまだ余裕そうな可憐を見る限り、とてもそうとは思えないがな。


「さて……」


 椅子を鳴らして立ち上がる。同時に可憐も立ち上がった。


「頑張りましょう」


「ああ」


 そう。今日から放課後は特訓だ。

 生徒会に行く必要など無く、雑用として扱き使われる事も無く、試験に向けて特訓を――。


 ……。

 していいんだよね?

 本当に生徒会行かなくていいんだよね?

 生徒会に入ってからここまで、通い詰めだったせいで慣れない感覚に襲われる俺。


「何そわそわしてんのよ、貴方」


 それを遠目から見ていたのだろう。

 鞄を片手にこちらに歩み寄りながら、舞は奇妙なモノを見る目つきで質問してきた。


「……ほっとけ」


 それしか返せなかった。







 学園が放課後を迎えた直後は、帰宅部の連中の人目に付きやすい。

 そんなわけで舞の屋敷に行くのは少し時間を空けてからという事になった。


「……ふぅ。だからって、ここに来る必要は無かったんだがな」


 一息ついて周りを見渡す。


 約束の泉。

 草木が生い茂り静寂に包まれていた。聞こえるのは、風でなびく葉の擦れる音と波の音だけ。陽の光を受けて乱反射を繰り返す水面に目を細めた。

 約束の泉がある場所は、教会の脇にある廃れた階段の先だ。そこには泉しかなく(厳密には更に奥へと行くと、昔使用されていた旧校舎があるらしいが)、普通は目的地には成り得ない。ここの存在を知っている学園生も意外と少ないのではないだろうか。

 もともと教会や生徒会館といった限られた人間しか訪れないフロアから、更に10分もかけて辿り着ける場所だ。


「つまり、意味も無く来る奴は相当な物好きってことだな」


 ……つまり、俺がそれに該当する奴ということだ。

 そんなアホな事を考えながら、うっすらと滲む汗を拭いつつ、ふと後ろを振り返った。

 なぜか舞がやって来ていた。


「相も変わらず利便性が悪い場所よね」


 こちらへ歩いて来ながらそんな事を言う。

 ……じゃあ何しに来たんだ。


「もともと青藍魔法学園の中心はここだったらしいぞ。泉の反対側に、木で見えにくいが校舎の屋根が見えるだろ。あそこが昔の校舎の本館だったようだ」


「へぇ。転入生なのに学園の情勢にお詳しいですこと」


「茶化すなよ。生徒会でちらっと聞いただけだ」


 肩を竦めながらそう返す。

 ちなみに情報源は片桐だ。それも善意で教えてくれたわけではなく、


『あぁ、そういえば先日貴方と豪徳寺先輩が馬鹿騒ぎで滅茶苦茶にして下さった約束の泉なんですが――』


 のようなノリで話し始めたのがきっかけだ。ネタにもならない豆知識など不要だったのだが、ネチネチと責めるような形でレクチャーしてくる片桐を拒むことができなかった。


「ま、知ってたけどね」


「知ってたのかよ!!」


 思わず叫ぶ。そんな俺の反応を見て、舞が顔をしかめた。


「あのね、私を誰だと思ってるのよ。この学園の創設者は花園よ? それを姫百合家に譲渡しただけなんだから」


「……え、そうだっけ」


 初耳じゃない?


「呆れた」


 言葉通りの表情をされた。


「貴方、パパから何度も勧誘されてたじゃないの。青藍へ来ないかって。それすら忘れたの?」


「……あー」


 なんとなく、思い出してきたような気がする。師匠に連れて行かれたアメリカでの2年が濃すぎて完全に忘れていた。日本の学園知識などほぼ皆無の俺が、青藍がエリート校だとか選抜試験があるだとか知ってたのはそのおかげか。


「それなのに、いつの間にかリナリーと一緒に行方を晦ますんだもん。あの後大変だったのよ? 誰かに襲われただの誘拐されただの、花園家の総力を挙げて捜索したんだから」


「そ、そうだったのか」


 そんな大事になっていたとは。


「……おかげで――――の話も無くなっちゃうし……」


「あ?」


「な、なんでもないわよっ」


 舞は顔を赤くしながらそっぽを向いてしまった。

 ……俺、何か悪い事したか? 急に小さな声で呟き出すから聞き返しただけなんだが。


「こほん。で、こんな所に何しに来たのよ」


「それ、俺のセリフじゃない?」


「私は貴方がこっちへ向かうのが見えたから追って来ただけ」


「左様か」


 お暇な事で。


「感傷に浸りにでも来たの? まだちょっと早いんじゃないかしら」


「感傷?」


「“2番手(セカンド)”と決闘した場所でしょ、ここ」


「……そういうつもりじゃなかったんだけどな」


 目的を持ってここへ来たわけじゃない。

 それに。


「感傷に浸るには、確かにまだ早いな」


 まだ、始まっても無いのだから。


「舞」


「ん?」


「勝つぞ」


 目が合う。驚きの表情が浮かんでいた。言われなくても大方の予想は付く。


『貴方にしては珍しい』


 そんなところだろう。

 返答を待っていたら鼻で笑われた。


「当たり前でしょ」


 風が吹いた。長い髪を翻しながら、舞が踵を返す。


「私と貴方。2人揃えば最強なんだから」


 可憐が抜けてるぞ。

 そんな無粋な言葉は心の奥底へと仕舞い込んだ。







 時間をずらしてバラバラに指定した場所へと集合した俺たちは、転移魔法によって容易に学園の敷地外へと抜け出した。日は既に沈み始めており、辺りは赤く照らされている。

 守衛から見付けられぬよう、学園の正門から少し歩いたところで茂みから抜け出す。「便利よねー」とか「何度経験しても信じられません」とか「カッコ良いです!!」とか、呑気な感想を披露しあっている3人組を脇に、軽くため息を吐いた。

 今から何しに行くか分かっているんだろうな。移動手段だけで盛り上がるのはやめてくれ。


 こちらの心境を知る由も無くわいわい語り合う3人組から目線を外して、ポケットから懐中時計を取り出して開く。

 予定通り(、、、、)、迎えが来るまで後30分あった。

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