81.魔王軍の幹部になったけど事務仕事しかできません
[作者]
悪一 様
[あらすじ]
人類軍との飽くなき戦争を続ける魔王軍は危機に瀕していた。
空を駆ける鉄の竜、大地を支配する鉄の馬、地平線の彼方から放たれる鋼鉄の雨。これらの機械兵器を操る人類軍を前にして、魔王軍は一発逆転を狙って異世界から救世主を召喚しようと試みる。
これで魔王軍は救われ――
「あの、事務しかできないんですけど」
「待って」
――ると思ったけどそんなことはなかったぜ。
現代日本にてごく普通に暮らしていた俺こと秋津アキラは突如としてトラックに撥ねられフライハイ、そのまま異世界に飛ばされ「魔王軍を救ってくれ」といきなり無理難題を突き付けられる。事務しかできない俺がそんなことできるわけないだろ! という叫びは「勿体ないから」という理不尽な理由で魔王軍の事務屋におさまる。
なんか帰れなさそうだから軍隊らしく兵站業務でもするかな! と思ったのだが……。
「……兵站ってなんだ?」
「はい?」
これは、前近代的な軍隊でしかなかった魔王軍が、紙とペンとインクを駆使していかにして変わっていたかを追う物語――
「とりあえずこれにサインを――」
「文字書けないです」
「えー……」
――だったらいいなぁ。
[感想]
「大陸英雄戦記」に引き続き2作目の紹介となる悪一様の作品です。
この作品の面白かった点は魔王軍と戦っている人類軍の文明が既に第二次世界大戦レベルのものというところです。普通に戦闘機使った降下作戦とかあります。対して魔王軍は
兵量?なにそれ食えんの?食えます。
状態なのですが、よく生き残ってますね。
まあ魔王様がチートなのですが。しかし、いくら魔王様でも流石にきつくなってきたということで、異世界から召喚された主人公ですがチートは皆無です。しょぼいとかではなく皆無です。ここ重要。
そして、魔王軍なので人間である主人公は信頼感0からスタートします。そんな状況ですし、他にもいろいろな問題があり、最初はハードモードですね。召喚主人公なのに。
この作者さん基本チートなし、発想の転換とかで無理なく頑張る作風なので私は好きです。
最近恋愛問題も進展しましたし、ヒロインも私好みなのでこれからも期待して読み続けられまする。
魔王に召喚させられた主人公の先進的(笑)軍備改革物語、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:7.5
恋愛:5.5
ハーレム:3
無双:1
[その他]
更新停止中
文字数:70万文字
読了時間:20時間程度
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n5015dq/