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567.骨骸の剣聖が死を遂げる~呪われ聖者の学院無双~

[作者]

御鷹穂積 様


[あらすじ]


 「ゾンビが人を噛む理由を知ってるか? あれは――祝福なんだ。ゾンビになった俺が言うんだから、間違いない」

 ゾンビパニックに見舞われた剣と魔法の世界の話。

 ただし、誰もが想像するような、生き残りを掛けた激闘の日々を描く物語ではない。

 主人公アルは、最強を目指す聖騎士の青年。

 だがある日、彼はあっけなくゾンビに噛まれ、当然のように『動く死者』になった。

妙なのはここから。

 アルはゾンビになっても人の心を失わなかった。

 聖騎士として、人に危害を及ぼすゾンビを狩って狩って狩りまくり――気づけば数百年。

 肉は腐り落ちて、残ったのは骨だけ。

 スケルトン剣士となった青年は、結界により隔離された街に、ただ一人佇んでいた。

 ある日、そんなアルのもとに一人の――生きた少女が現れる。

「貴方には、わたしの聖騎士になって頂きたいのです」

 被害地域十二箇所を結界で封印することによって、ゾンビパニックを乗り越えた異世界。

 いまだ魂を囚われた死者たちを救うべく設立された、祓魔機関。

 死者を還す『聖者と聖騎士』を育成する学園に、少女と共に通うよう提案される。

 そして――「全ての封印都市には特別な死者がいます」

 「いいぜ。十二体の特別な死者を、俺が殺そう」

 「……それは出来ません」

 「なんでだよ」

 「その内の一体は、貴方だからです」

 「……あぁ」

 特殊な魔法で、再び人の身を得るアル。

 ゾンビ化の呪いを振りまいた悪しき魔女の血を引く少女、アストランティア。

 最強の剣士と魔女の末裔は契約を結び、殺せぬ死者を殺しつくす。


[感想]

最初書籍の表紙のヒロインが可愛くて調べたらなろうに連載していることを知ったんですけど、タイトルに無双ってあって正直読むのを迷いました。が、作者名に気づいて信じて読んだらめっちゃ面白かったです。

物語は突如ゾンビの感染が始まった異世界で、ゾンビになってしまったが意識を保てた主人公が、300年後の世界で自分の子孫の関係者である聖女と復讐のため今なお生き残っている不死者を滅していくお話。

この作品は主人公が不死者になるまでの話をしっかりと描いているところが良かったです。生前から主人公には剣の才能があることがわかっていましたし、その上で同じ不死者を倒しまくって300年間鍛えていたので主人公が圧倒的に強くても気にならずに読みやすかった。

また、学院無双とありますが、メインは主人公と同格とされる不死者たちとの戦いでもあるので熱い展開もありますし、不死者たちの背景とかも心にくるものがあったりしてめっちゃ面白かったです。

主人公が女好きなので好き嫌いはありそうですけど、個人的にはそこがとても良かった。なろうに限らずラノベってヒロイン含めて魅力的な子が多いのに、そういう欲求を主人公が持たなかったり考えないのはちょっと違和感あるよなあと時々思っているのでここまでオープンなのは好感度が上がる。

自らの幸せを奪っていった元凶に復讐するため聖女と共に不死者を狩る、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。


[評価]

総合評価:8

恋愛:2

ハーレム:3

無双:4


[その他]

書籍化作品

更新頻度:週1

文字数:30万文字

読了時間:10時間程度

作品URL: https://ncode.syosetu.com/n3572ic/










































【次回予告】

転移者に対して厳しい異世界で押しの強い奴隷と出会うお話。


【追記】

次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。

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