490.ごちそうさまが聞こえない ☆
[作者]
織島かのこ 様
[あらすじ]
吸血鬼が社会に溶け込み、人間とほぼ変わりない生活を送っている世界。高校生で吸血鬼の山田薙は、ひょんなことからクラスメイトである一番ヶ瀬陽毬の血を吸ってしまう。
青ざめて平謝りする薙だったが、なんと陽毬は「これからわたしが毎日、薙くんに血をあげます」と言い出す。心優しい天使のような女の子である陽毬には、ただ善良なだけではない一面があって……?
過去のトラウマから「誰かに必要とされたい」と強く願う陽毬と、そんな彼女の危うさが次第にほっておけなくなる薙。
果たして二人の不健全な共依存関係の行方は?
純情一途な童貞吸血鬼と、献身的すぎて危なっかしい処女のラブコメです。
[感想]
こういうちょっと拗らせてる系ヒロイン大好物なのでめっちゃ良かったです。
物語は人の血を吸ったことのない吸血鬼の主人公と人に必要とされることに執着する少女がふとしたきっかけで一緒に過ごすこととなり、お互いにかけがえのない存在になっていくお話。
ヒロインの家庭事情とかちょいちょいシリアスな部分もありますが、基本はラブコメ要素の強い作品です。最初は恋愛とは違いますがヒロインのぐいぐいくる姿がめっちゃ可愛かった。
あと仮に自分がヒロインのことを好きになったらこういう感じの悩みを抱えそうだなあっていうところがちゃんと描かれていて共感できました。お互いにいろいろと葛藤があるんですが、少しずつ良い方向に変わっていくところも良かったです。
個人的に番外編もめっちゃ良かった。イチャラブ度全開なので糖度高めです。
ちなみに吸血鬼は都市伝説的なあれではなく、普通に社会に認められている存在です。ただまあ全員に受け入れられている訳ではないのですが。
人とは少し変わった二人の共依存生活、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:7.5
恋愛:5
ハーレム:0
無双:0
[その他]
完結済み作品
文字数:17万文字
読了時間:5時間程度
作品URL: https://ncode.syosetu.com/n6517hi/
【次回予告】
王子たちが好きな人と結ばれるために暗躍する、そんなお話。
【追記】
次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。