180.コマンドー　～副業勇者～ ☆

[作者]

高田　田‬ 様

[あらすじ]

　あの日、あの時、トラックと出会って居なければ……いや、今の俺ならば解る！！

　避けられなかった俺が悪い！！

「よ～し、蛆虫！！　考え事をするほど暇があるようだな？　では、その暇な時間を使って腕立て百回！！」

「サー！　イエス！　サー！」

　即座に腕立てを開始する自分。そう、『己の身は己で守る』その大原則すら守れなった俺はいま、ここで訓練を受けている。

　ここは地獄より深い地獄、勇者訓練基礎過程教練ブートキャンプ。

　訓練はＡＭ００：００時から始まり、ＡＭ００：００に終了する２４時間メビウスリング式の過酷なキャンプだ。

　チート能力を与えて放り出して異世界勇者生活？

　では、チートが使えない状況になればただのボンクラだな。

　敵が想定外の方角から攻めて来たならばただのボンクラだな。

　だが、自分の教官である軍曹殿はいつ如何なる状況下でも戦えるように御指導くださるお優しい方でありました！！　サー！！

　例え眼球を抉られ失明しても戦えるように御指導してくださるお優しい方でありました！！　サー！！

　感動で物理的に抉られた眼球から血の涙が止まりません！！　サー！！

　そして、迎えた卒業、異世界への旅立ちの日、勇者として俺は異世界に降り立ったはずだった。

　ステータス表示

　職業：コマンドー。副業：勇者。

　あるぇ？　勇者として訓練を受けたはずなのに、勇者じゃないよ俺？

　そう俺はワンマンアーミである特殊部隊兵コマンドー、副業で勇者をやっているものだった。

[感想]

あんまりこういうあらすじの作品は読まないのですけど、なんとなく手を出してみたらついつい面白くて読破してしまいました 笑

内容のまとめとしては、死んでしまった主人公が異世界にすぐ転生するのではなく、地獄の特訓を教官としていろいろな意味で廃スペックとなってから転生し、異世界ではっちゃける作品です。特訓のせいで副業が勇者になってしまうところとかで笑ってしまいます。最初の部分でもそうですし、ところどころに出てくる教官との思い出というか教訓が面白すぎました。

個人的にドラゴンを倒す方法がゲスいのがよかったです。でもよくよく思い返すとドラゴンのことに限らず全体的にゲスいですね 笑

私はそれほど意識せずスルーしてしまったのですが、冷静に考えると『戦果報告』の最初の部分でいきなり和解っぽくなった流れがわからないんですよね。あれ理由わかる人いますかね 笑

展開もサクサク進みますし、文字数もあまり多くないのですぐ読み終わると思います。

異常なまでの特訓をしていたら副業が勇者となってしまった主人公の異世界譚、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。

[評価]

総合評価:7.5

恋愛:3

ハーレム:4

無双:6

教官の教え:プライスレス

[その他]

完結済み作品

文字数:15万文字

読了時間:5時間程度

作品URL:https://ncode.syosetu.com/n3599dd/