第57話 今度は50人でバトルロイヤルです...。
『お疲れ様でした!!次の開始は今から30分後となります!』
状況をみて時間が加速したり、していなかったりなのでほぼ同時に終わった予選。
すず曰く、有名所はほとんど突破して来ているらしい。ちなみにヨイチマルさんも有名なプレイヤーなんだとか...。...私は知らなかったけど...。
30分あるので広場をすずと一緒にウロウロすることに。
ウロウロしていると、周りからの視線を沢山感じる。...好意的な視線だったり、畏怖の視線だったりと多岐にわたる。
『残り後1分で開始します!!』
「...もう時間か〜。」
「うん。すず頑張ってね!」
「そっちこそ!」
30分後、次の戦いの為、私たちは一旦別れた。
──────
───
さっきと同じく真っ白な光に包まれ、転移した。
「今度は屋内...?」
転移した場所はどこかの建物の中だった。辺りはとても煌びやかなタスペトリーで飾られていた。
「...どこかで見たような?」
長い長い廊下にポツンと1人。廊下には沢山のドアがあり、赤い絨毯で敷かれているここはどこかで見たような感じがする。
「あ、試練の塔か。」
試練の塔の入口がこんな感じだったのを思い出した。試練の塔の方が綺麗だったけどこっちも負けず劣らずである。まぁ、試練の塔にはドアなんてでっかいやつの一つだけしか無かったけどね。
「てかもう始まってるんだったね。」
もう既に始まっていることを思い出し、直ぐに周りを警戒する。
「まずは突き当たりが近い方からかな。」
ここから突き当たりまで50m程。
もし、反対側の方を歩いていたら後ろから来た時に対処出来ないからね。念の為。
「うわっ!この絨毯ふっかふかじゃん!」
踏み出すと毛が5cmはあるんじゃないかという赤い絨毯の感触がした。
「んー。でも戦えるかどうか...。まぁその時になったら考えるか。」
私は考えるのをやめた。
────
突き当たりまで来て、まずは後ろを確認し、角からチラッと曲がった先を見る。
「.........いる...。」
90度曲がった先にはこっち側の廊下と同じ廊下が伸びている。そして、30m先に丁度後ろを確認していた女の人がいた。ちなみに武器は片手剣に大盾。
すぐさま隠れて、女の人がここに来るまでの時間を計算する。
(4...3...2...1...今!)
「ごめん!」
「うひゃ───!?」
──ガァァンッッ!!!
「ぐ...ぬぅ!!」
「あ、危なかった...って」
咄嗟に構えられた大盾に思いっきり斬りかかってしまい、反動が手まできてビリビリする。
だが、相手も内心驚いていたのか、片手剣による反撃は無かった。
「あぁ!!アヤネたんじゃないですかぁぁぁ!!!」
「へ?」
「大ファンなんです!握手しても良いですか!?」
「え、あの...え??」
理解が追いつかない。何故この人はあったことも無い私のことを知っているのか。何故この人は私の大ファンなのか。何故この人は戦闘中に握手を求めるのか...。
まぁ。日本人の悪いところって断りきれない所だよね。
──ガシッ...!
「え」
相手の勢いに負け、まんまと握手をしてしまった。
そして、相手の方へと引き寄せられる。
(これは罠d───)
──ギュウッ!
相手の2つの豊満な胸が顔に当たる。
「はぅ...。尊い...。私もう死んじゃうかもぉ...。」
「......。」
何これ。
罠かと思ったらただ抱きしめられただけであった。
「また会おうね!」
「......。」
そして、呆然としているうちに、女の人はいなくなっており、私は今更ながら羞恥に顔を赤らめたのだった。
────
「......次は近くの部屋かな」
さっきの事は忘れ、通路の確認を終えた後、次は沢山ある部屋の確認をする。まぁ、沢山といっても曲がり角付近の部屋だけだけどね。
──ガチャ...
「綺麗...──じゃなくて!...よし!誰もいないね!」
これまた煌びやかな部屋を見て一瞬惚けてしまう。誰もいないことを確認し、次の部屋へ。...ちゃんと廊下側も警戒してますよ?
──ガチャ...
ハズレ
──ガチャ...
ハズレ
──ガチャ...
ハズレ
──────
───
合計10箇所を覗いて見て、誰もいないことを確認。そして、曲がり角付近でじっと待つ事にした。
───
──────
「来ないなぁ...。」
あれから来たのは1人だけだった。
その人は鞭を使ってきたけど、室内で戦ったせいか、凄い荒ぶっていた。
刀...と言うよりは近接武器の相性が悪かったので全て避けて、倒した。普通に弾こうとすると絡め取られちゃうからね...。
『残り20名となりました。』
後少しだ。
3人目のアヤネたんファンとの邂逅。
・お知らせ的な何か。
今新しく書いている小説がありましてですね。夏休み中(8月中)に投稿するかもです。
ちなみに魔法少女ものです。え?百合はあるのか...だって?...あるに決まってるだろぉぉお!?
(...魔法少女ものにハマったから書いたなんて言えない。)