第50話 弓使いとの前哨戦
祝50話！っといってもとっくの昔に本当の50話は迎えてるんですけどね...。
「ふっ...！」
──ザシュッ...！
「ッ...！？」
1人の男が首を飛ばされて光となる。今、彩音は砂漠を抜けてサバンナ地帯にいる。そして、今の男で2人目のキルだ。ちなみに武器は片手剣に小盾だった。
「見通し良いからやりやすいねぇ。」
目を細め、辺りを見渡し、歩き出す。それだけを繰り返し、砂漠を抜けたのだ。
目指す先などどこにもない。ただ歩く。それだけである。
「ここってただ戦うだけのマップなのかなぁ...？」
彩音は疑問に思う。これだけ広大なマップでただただ戦わせるだけなのはちょっとおかしいと...。何か隠されたモノがあるかもしれないと...。
そんなことを疑いながら沢山の山が連なるエリアに入ろうとする。
すると...
──キランッ...！
彩音の向かって左側の2つほど離れた山の頂上に何か光る物が。
──ヒュッ...ギィンッ！
数秒も置かずに飛んできたのは矢だった。それを慌てずに刀で弾いて、1km以上離れた山へと進路方向を変更したのだった。
──────
───
──ヒュヒュヒュヒュヒュヒュンッ！！
──ダダダダダガキッダダダガキッガキンッガキンッダダダダダ！！！！
矢が放たれた山に近づけば近づく程
一体どんなスキルを持っているのかを聞きたい所である。
──ゴォウッ！！
激しく風を切る矢の立てる音。今までとは比べ物にならない程強い一撃が飛んできた。
「こりゃ無理。」
すぐさま矢の直撃予想地点から5m離れ、地面に当たるのを見ずに進み出す。
直後...
──ドゴォォォォォン！！！
一瞬にして彩音の後ろ...矢が当たった場所に大きなクレーターができた。
「爆撃みたい...。」
ボソッと呟き、進む。山の麓まであと100mを切った。
「どうやって飛ばしてるのか見てみたいな。」
気になる所はそこであった...。
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待ち伏せ中だった弓使いside
「なんなんだあいつは！！」
一度に数十、数百を超える矢を一度に放ちながら文句を垂れる1人の弓使い。
「《エンチャント:硬質化》《ハンドレッド・アロー》！！」
自分の持つ矢をスキルによって硬質化し、それをもうひとつのスキルで100倍にして飛ばす。
──ビビビビビビビビュッ！！！
一斉に放たれた矢は真っ直ぐに1人の竜人美少女へと向かって飛んでいく。が、当たるものだけを的確に弾かれる。
「クソッ！！」
遂に麓まで来られ、木が疎らに生える山へ侵入してきた。
「......場所変えるか。」
当たらなすぎて、逆に冷静になった男はスっと立ち上がり、数秒で準備を整え、下山する。...置き土産を残して...。
「《エンチャント:炎》《サウザンド・アロー》」
自分に燃え移らない炎の矢を、今度は1000倍にして竜人美少女の元へ飛ばす。
「そんじゃ、またな。...まぁ生きてたらだけどな。」
吐き捨てるように呟き、反対側へと下山していった。
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彩音side
──ビュォォォォオオオオ！！！！
──ダダダダダダガキッガキンッキンッガキンッガキンッダダダダダンッ！
山の山頂から1000本程度の炎の矢が飛んできた。彩音はというと咄嗟にインベントリに入れていた瑞斬丸を取り出し、迎撃する。
──ボォウッ！！
「《水刃》」
──バシュッ...。ジュゥゥゥゥ....。
辺りに燃え広がり、進路を塞ぐ炎は水刃を飛ばして消していく。
「山火事になっちゃう...。」
必死になって消してったが、山頂に着いた頃にはもう既に誰も居なかった。
「次は倒すからね。」
弓使いに対するヘイトが上がった所で彩音はそこから適当な方向へと歩き出した。
一部始終をカメラに撮られたことに気付かぬまま...。
○今日のスキル○
今日は《エンチャント》とそれに追随する硬質化と炎。そして《弓術》に《弓術・ハンドレッド・アロー》、《弓術・サウザンド・アロー》の6つです！
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【名前】《エンチャント》 消費MP:付与する特殊効果による。
【効果①(LV.1)】ランダムで特殊効果を付与することができる。ただし、他のスキルと併用不可。
【効果②(LV.5)】他のスキルと併用が可能になる。
【効果③(LV.☆)】付与する特殊効果を重ねがけする事ができるようになる(最大で5つまで)。
LV.1:付与する特殊効果に属するステータス＋20
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【名前】《エンチャント》:硬質化 消費MP:50
【効果①(LV.1)】対象に防御力、または耐久力が上がる特殊効果を付与する。
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【名前】《エンチャント》:炎 消費MP:25～
【効果①(LV.1)】対象に発動者に燃え移らない炎を付与する。なお、消費MPを増加させることによって炎の強さが変わる。
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【名前】《弓術》 消費MP:技による。
【効果①(LV.1)】弓専用のアーツをレベル上昇する時に付与する。
【効果②(LV.5)】数による攻撃のアーツが手に入りやすくなる。
【効果③(LV.☆)】矢が真っ直ぐに飛ぶようになる。
LV.1:STR＋15、DEX＋10
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【名前】《弓術》:ハンドレッド・アロー 消費MP:100
【効果①(LV.1)】一度に100本の矢をランダムな方向へ飛ばすことができる。
【効果②(LV.5)】矢の威力が強くなり、速さをある程度自由に決定できるようになる。
【効果③(LV.☆)】ある程度飛ばす矢の方向を決めることができるようになる。
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【名前】《弓術》:サウザンド・アロー 消費MP:1000
【効果①(LV.1)】一度に1000本の矢をランダムな方向へ飛ばすことができる。
【効果②(LV.5)】矢の威力が強くなり、速さをある程度自由に決定できるようになる。
【効果③(LV.☆)】ある程度飛ばす矢の方向を決めることができるようになる。
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