<< 前へ次へ >>  更新
64/271

第49話 イベント説明と予選




今いる所はイベント限定の特別な会場の広場。

広場があり、広場を抜けた先にあるのがPVPとやらをする為にあるコロシアム。

もはや1つのマップよりも大きくて、数万数十万の人が余裕で歩けるような場所だった。

私達は広場のど真ん中にいるので目立っているからちょっと離れようかとすずに話しかけようとしたら...



「ルェディーースエェーーンドジェントゥメェーン!!」



突如、空の至る所に現れる画面。そこには1人の男の人が映し出されていた。



「皆さんお待ちかねのぉーー!!!!イベントがやって参りましたぁぁぁ!!!」


「「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉお!!!!」」」」」」



男の声に歓声が上がる。


「それでは!今回のイベント内容を説明したいと思いまぁす!!」

「本イベントはPVPとなっておりまぁぁす!!勝利条件は相手のHPが全損または相手の投降の2つのみ!!それ以外は何をやっても大丈夫!!自由!!最高だよね!!!」


「...今回大丈夫かなぁ...?」

「さぁね...。」


「そしてそして!生産職である人達は今回のイベントでは多大なハンデを負っているとお思いでしょう!で・す・が!!今回は特別に、生産職且つ武器の無い人は一時的にランダムで中位の武器支給!生産職且つ戦闘能力の無い人には一時的にランダムで戦闘能力系のスキルを付与します!!」


「「「「「「「おぉぉぉぉぉおぉおぉお!!!!」」」」」」」



「絶対全部生産職の声じゃん...。」

「そうだね...。」



「参加人数はなんとなんと!100213人!!今いる人達は20万人を超えますが、半数でも10万人もいるんですよ!!信じられませんが!流石にこの数で1回ずつ戦っていくのはキツいので!サーバーを100個!とりあえず作りました!!ですので、予選で1000人がバトルロイヤル形式で戦っていただき!残った上位2人...要するに合計200人が進出!そこでさらに4サーバーに分け!50人がバトルロイヤル形式で戦っていただきます!そこで残った上位3人...合計で12人がトーナメント方式で戦っていただきます!」



「ひゃ...100のサーバー...。」

「それってすごいの?」

「凄いも何も...絶対重くなるでしょ...。」



「重くなるか不安なそこの貴方!!本社では最近開発された処理機構があるので問題ないです!!好きなだけ、自由に戦ってください!!それでは!準備はよろしいですか!?」


「「「「「「「「「「「イェェェェェェェェェェェェェエ!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」



「...うるさいね...。」

「初イベだからね...。仕方ないね.....。」



あまりの声の大きさに驚いた私達は若干引き気味であった...。



その後、司会のミスによってカットされた説明を他の運営の方が説明してくれた。



その内容は1000人の内の2人が決まるまで続き、時間の加速や減速はサーバーによって常に変化し続けるということ。さらに、公式サイトから生放送で見どころのある所が映されるというのもあった。私には関係ないことだね。


「それでは気を取り直して!転送します!!5!4─!3──!2───!1───!──」

「「「「「「「5!4!3!2!1!」」」」」」」



「じゃあアヤ。また会おうね!」

「うん!」



カウントダウンが始まり、ゼロと同時に視界が真っ白になった。




─────


──



「んっ.....。」



目が覚めるとそこは真っ暗な砂漠地帯だった。



「さ、寒っ!!」



毛皮のマントをもってしても防ぎきれない夜の砂漠の寒さ。HPまでは減らないだけマシなのかな...?



「で...ここからどうしようか...。」



見渡す限りの砂漠。砂山、砂山、砂山砂山砂山砂山砂山砂山砂山砂山人砂山砂山砂山砂山...。ん?人?



「PVPってやつだから多分敵...だよね...。あ...目が合った...。」



遠目から見ると男性のようだ。武器...は...長剣かな?

その男は私と目が合うと一目散に走り出した。



「.........ぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!《剣術・ダブルスラッシュ》!!」


──ジュンッジュンッ!!


飛来する2つの可視化された刃が交差しながら向かってくる。なかなかのスピードだ。が、



「せええい!!」



──スパパンッ!


「なっ..!?」



彩音は一瞬で寸分のズレなく2つの刃をほぼ同時に斬り裂き、相手の元へ走り出す。


「け、《剣術・クロー=ゼット》!」



まるで重さを感じないような動きで近づいた彩音にZの軌道を描くように斬り付ける。

本来、《剣術》とはアーツと呼ばれる技を所持者に与えるスキルである。彩音はその事に気づかず...。




ちなみに彩音がまだ知らない《刀術》というスキルもあってだなぁ...。とこの話はまたいつか...。





その全てを彩音は最低限の動きでいなす。


「なにぃ!?」

「りゃあ!」



──グサッ...!



「かっ...は...。」



長剣を外側に弾かれ、無防備になった内に鎧に守られていないその首に刀を突き刺す。

突き刺された男はそのまま光となって消えていった。




○今日のスキル○



今日は初期の頃から出てきていた《剣術》です。


■■■■■■■■■■

【名前】《剣術》 消費MP:技による。

【効果①(LV.1)】剣専用のアーツをレベル上昇する時に付与する。


【効果②(LV.5)】アーツの消費MP減少(小)。


【効果③(LV.☆)】剣による通常攻撃のダメージ上昇(中)。


LV.1:STR+25

■■■■■■■■■■

【名前】《剣術》:ダブルスラッシュ 消費MP:30

【効果①(LV.1)】2つの光の刃を飛ばす事ができる。


【効果②(LV.5)】同時に飛ばす事ができるようになる。


【効果③(LV.☆)】自分の剣から自由に飛ばす事ができるようになる。



■■■■■■■■■■

【名前】《剣術》:クロー=ゼット 消費MP:45

【効果①(LV.1)】3度の斬撃をZの形で斬ることができる。


【効果②(LV.5)】攻撃速度上昇(中)。


【効果③(LV.☆)】Zの形ならば形を崩せるようになる。



■■■■■■■■■■





<< 前へ次へ >>目次  更新