番外編③ 金属系銀髪美少女の冒険
金属系銀──黒髪ロング美少女の朝は早い。早くから起きて、家にあるスポーツジムと遜色ないような器具を使い軽めの運動をし、豪華な朝食をとる。
そして7時半。
「今日も完璧だね!」
身支度を整え、玄関から出る。
「行ってきます!」
「「「「行ってらっしゃいませお嬢様。」」」」
メイドや執事に見送られ、車に乗り込む。
「早くつかないかなぁ...。」
言われずとも分かるであろう。
──あやに会いたい!
その気持ちを胸に毎日頑張っているのだ。
(今日はあやに何しよっかなぁ!)
毎日、車に乗っている最中に考える
この瞬間、彩音は涼香に弄ばれることが確定したのであった。ちなみに当の本人はというと登校中にくしゃみをして「大丈夫?風邪??保健室いく???学校休む????」と偶然近くにいた超過保護なクラスメイトに心配されていたのである。
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──
「ログインっと...。」
昨日のレベル上げでは☆6まで行けたから今日はゆっくりとレベル上げかなぁ。
あと、今日は海には行かない。...だってもう飽きたしね...。もちろん景色は最高だったよ?透明度の高い海に真っ白な砂。でもずっといれば飽きるよね?
今日は西にある洞窟にいこうかなって思ってる。
洞窟は各地に結構あるけど、あそこの洞窟は結構有名だったりするんだよね。
そんな訳で、必需品を買いに行こう。
そうして宿を出ると、周りの人達...主にプレイヤーから視線を感じた。
昨日もログアウトする時に見られてたんだよ。まぁ、無理もない話だけどね。
だって銀髪とか金髪って初期設定に無かったもん。しかもこんなに金属光沢によってツヤッツヤな髪は多分他に誰もいないと思う。
沢山の視線を浴びながら食料やらポーションやらを買い漁る。特にポーション。私はポーションが無かったら死んじゃうからね。...堅すぎてそんな直ぐに死ねないけど。私って移動要塞型砲台なのでは...?
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───
「ふぅー買った買った〜!」
必要な物を買い、西の門から洞窟に向けて出発した。
「.......やっぱり凄く速くなってるなぁ。」
ただ歩いているだけで小走りと同じ位のスピード(涼香目線では)。小走りだと最早普通に走っているのと変わらない(涼香目線では)。走るともっと速くなってる(涼香目線では)。
「メタルすげぇ...。」
頭に浮かぶはメタルなスライム。ドラク○でもアイツってすぐ逃げるんだよねぇ。お陰で出会ったとしても直ぐに逃げられて倒せないってなるんだよ。...その存在になっちゃったんだねぇ...私...。
昔を思い出すかのような遠い目をしながら全力疾走(涼香目線では)する涼香。
「あ...。いっそのことAGIにも振っとこうかな。ステータス。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【名前】スズカLV.☆→☆6(上限解放済み)
【種族】メタルプリンセス
【職業】魔法使いLV.27
HP:240/2160→2400
MP:2600/2240→2600
STR:10
VIT:10
DEF:10
AGI:10
INT:100
DEX:45
MND:10
【スキル】《風魔法LV.☆2》《土魔法LV.4》《水魔法LV.7》《火魔法LV.3》《魔力操作LV.☆4》《魔力節約術LV.☆3》《メタルの底力LV.1》
SP:20→50
【装備】中級魔法使いのローブ、黒杖、セーフマジックブレスレット
【称号】『葉狼を撃破した者』『金属の体を持つ者』
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「どうせなら50は欲しいよねぇ。...いいや!振っちゃえ!!」
SP40を使い、AGIを50まで上げる。そして、残った10は5ずつINTとDEXに振り分ける。
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【名前】スズカLV.☆6(上限解放済み)
【種族】メタルプリンセス
【職業】魔法使いLV.27
HP:240/2400
MP:2600/2600
STR:10
VIT:10
DEF:10
AGI:10→50
INT:100→105
DEX:45→50
MND:10
【スキル】《風魔法LV.☆2》《土魔法LV.4》《水魔法LV.7》《火魔法LV.3》《魔力操作LV.☆4》《魔力節約術LV.☆3》《メタルの底力LV.1》
SP:50→0
【装備】中級魔法使いのローブ、黒杖、セーフマジックブレスレット
【称号】『葉狼を撃破した者』『金属の体を持つ者』
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振り終わり、走る姿勢になる。そして...
「よし!5倍の走力見せてや──」
──ビュゥゥゥゥン...!
「るぁぁぁぁぁぁあ!?!?!?」
単純計算で5倍。急に走るとそりゃそうなりますよね。
まぁ、そのお陰もあって予定よりもずっと早く洞窟に着くことができた。...途中通行人にめっちゃガン見されたけどね...!
もうヤケになっている涼香は洞窟に入る前から満身創痍になっているのだった。
メタルなスライムさん「これでまた1歩こちら側に近づいたな...。ククク...。」