<< 前へ次へ >>  更新
30/270

番外編① カインの目的

番外編。なんと全5話...!彩音視点は6日後に...。長々と申し訳ないです...。


あと、感想等はちゃんと見てます!私が泣いて勉強しますので是非感想を!...ついでにブックマークとかも...|´-`)チラッ



アヤネからクラーガンソードを貰った翌日。俺は集合場所であるゲイザル山の麓まで来ていた。



「よぉカイン。早いな。」

「おぉマルマル。お前も来たか。」

「お二人さん早いですねぇ。」

「リョーカか。今日の俺は違うぜ?」

「お?遂にカインにも春が?」

「そうだな俺にも遂に──じゃねぇよ!!これだよこれ!!」



そういって俺が見せたのはアヤネ作ガンソード。


「うぉぉお!?なんじゃこの武器!?」

「つ、強すぎないですか??」

「俺も思ったぜ。」

「ど、どこでこれを...?」

「掲示板でちょっと話題になったあの美少女鍛冶師だ。」

「今の話詳しく!!!」



割って入ってきたのはアヤネの大ファンであるUDONだ。

UDON曰く、初めて鍛冶師ギルドで見てから広めたのは自分だとのこと。


「名前は!?」

「秘密だぜ。」

「そ、そこをなんとかぁぁあ!!!」

「ふっ。断る。」

「うわぁぁぁあ!!!」



アヤネの熱狂的大ファンなUDONは叫んだ後走り去っていった。...戻ってくるよな?




その心配は無用だった。

50人程が集まった頃にUDONは戻ってきた。


「これで全員か。じゃあ早速行くか!」

「「「「「「おぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」



集まった50人はいずれもトップ100に入る程の実力者だ。今日集まったのはある事をする為だ。

俺がセルカディアに来たのはアヤネに作ってもらうだけでなく、これも来た理由だったりする。



ある事というのはこのエリアのボスの討伐だ。このでっかい火山の火口の中にそいつはいる。

はじまりの街付近にある森のフィールドボスである狼は普通のボスだったが、今回戦うのはレイドボスだ。

普通のフィールドボスが1~5人が推奨なのにレイドボスはその10倍以上である50~100人推奨。

本当だったら100人集めたかったが、個人の時間の都合で集まったのは50人弱。


推奨の最低限の人数しか集まれなかったが、勝機はある。──そう、このガンソードだ。

当然ながら今回のレイドボスは火属性。アヤネに渡した素材は水属性のクラーガン。水属性の武器を造ってほしいなと思ってあげたが期待以上の武器が帰ってきた。それも1日で。他の鍛冶師だと良い武器を造ろうとするとせいぜい2、3日以内が限界だろう。普通はそれ以上はかかる。それを1日。アヤネと出逢えて良かったと心から思うわ。うん。



─────


──


所変わって現在ゲイザル山の頂上辺り。

50人で移動しているからか、襲いかかってくる魔物は少なかった。



「もうすぐ頂上だ。気を引き締めろよ!」

「「「「「「イェッサァァーー!!!」」」」」」

「...みんなノリノリだな。」



そんなこんなで火口まで来た。

直径100メートル以上はある火口に俺たちはちょっとだけ散開する。前衛が前衛職である剣士と大盾、中衛が弓使い、後衛が魔法使いだ。



レイドボスと戦う為には、火口に水を入れた物を投げ入れればいい。

以前何も知らない者がここで落としたからな。水を飲もうとインベントリから出したら突風が吹いたらしい。落ちてきた水に怒って飛び出てきたレイドボスに為す術もなくやられたそうだ。ちなみにそれはマグマの手だったそうだ。



っともう準備は出来たようだ。




「よぅし!投げるぞ!!」



──ヒュン.....



....ゴゴゴゴゴゴゴゴ...



「来るぞぉぉ!!」

「「「「「うおぉぉぉお!!」」」」」



大きな音が響いた後、火口ギリギリまでマグマの高さが上がった。ちょっと刺激があると溢れ出てきそうだ。





──そうしてレイドボスとの戦いが始まった。







<< 前へ次へ >>目次  更新