第1話 日本一の鍛冶師の一人娘
初めて書いた小説です。
見にくいとかあるかもしれませんがよろしくお願いします。
──カンカンッ......カンカンッ
これから暑くなってくるだろう夏の前のある日、山の麓にある工房にて金属を打ち付ける音が響く。
「......ふぅ...。」
「...終わったぁ?」
「あぁ。ところで学校の宿題はもう終わったのか?」
「うぐっ!ま、まだ、だけど...。」
「見てる暇があったら宿題やってこい。そしたらやらせてやる。」
「!わかった!」
こんにちは。今年、高校2年生になった
私の目の前にいるのは鍛冶師のお父さん。お母さんは私が物心付く前に亡くなってしまったそう。
で、お父さんは日本一の鍛冶師なんだって。
メインは刀なんだけど、高級品な包丁とかもたまにつくってるんだよね。
そして私はそんなお父さんに憧れて小さい頃からずっと邪魔にならない場所から鍛冶をするところを見てきたんだ。
「...彩音?どうしたそんなぼーっとして。」
「な、なんでもないよ!宿題して来るね!」
「......あぁ。」
「あっ!お昼ご飯机に置いてあるから食べてね!」
「分かった。」
一言だけ言ってお父さんはそのまま台所へ向かった。
私はついさっき食べたばっかりだから早く宿題やろ。
それで、さっきの続きなんだけど小学生の頃からずっと見てたから友達もなかなか出来なくてお父さんに心配されたんだよね。
学校から帰って来てはすぐ様お父さんのところに行って眺めるといった生活を送っていたら「...鍛冶...やってみるか?」って中1になりたての頃だったかな?そう言われたの。
それからお父さんの依頼の品を作り終わった後とかにやらせてもらう事になったんだぁ。
そう言って初めて作ったのはただの棒だった。あの頃はそれでも楽しくって毎日お父さんに止められるまで鉄を打ってたな。
それから5年経った今。
私はお父さんの仕事の手伝いを任されてる。たった5年でここまできた私をお父さんは凄いと褒めてくれた。
『彩音。お前は鍛冶の天才かもしれんな。』
そう言われた時、私は嬉しかった。いつか私はお父さんの跡継ぎになりたいってそう思えた言葉だった。
「よし!宿題終わり!さぁて早速..──」
『♪。.:*・゜♪。.:*・゜』
「おっと。...もしもし?」
電話の相手は小学校からの親友である
「あっ、もしもしあや?」
「なぁにすず?」
「最近出たVRMMOの《セカンダリア・オンライン》やろ〜?」
「ど、どうしてまた急に...?っていうかそのセカンダ...なんちゃらって私知らないんだけど?」
「え!?...まぁ詳しいことはまた後でにして...送っといたからやろうね!多分もうそろそろ着くはずだけど。カセットは入れといたからそのまま着けちゃっていいよ!」
「...ちなみにだけど拒否け──」
「ないよ?」
「あっ、はい。」
そんな食い気味に可愛く言われたらやるしかないよぉ...。これから鍛冶するつもりだったのにぃ。
ピンポーン
ほらもう〜...。
「来たみたいだね。じゃあまた明日聞くからね!じゃあね!」
「分かったよぉ。じゃあね。」
で、これがそのセカン...なんちゃらの装置ですか。
え〜と?どれどれ?
頭に装着して?
寝転がって?
スタート?
ほんとにそれだけで出来ちゃうの?
まぁやるしかないよね...。
じゃあスター......ト...。