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6 使い魔
「林檎、ご飯だよ」
可愛い可愛い林檎のために毎日朝夕ご飯をあげる
林檎の好物は勿論リンゴ・・・ではなくて普通のドッグフードだったりする
林檎は犬、本当は狼、なのだけど
それだけでは無くて
私の使い魔でもあるのだ
「くぅーん」
真っ黒でつややかな毛並み
鮮やかな赤い目
掌にもまだのる小ささ
ふさふさした尻尾
何処を取っても可愛らしい
「今日は夕飯のお肉もちょっとあげるからね」
魔女の使い魔は普通の動物だ
気に入ったこ、相性のあったこと仲良くなって
何となく心が通じていると思えば正解
名前を付けて名前を教えて一緒に居る
其のうち会話が交わせるように成れば
立派な使い魔
「おいしい?」
林檎の声は時々しか聞こえない
でも
時々聞こえるから使い魔
使い魔で無くても
可愛いけど
ちなみにアンリの使い魔は黒猫のキャロル
真っ黒で片目が銀、片目が蒼の長毛種
猫叉になる寸前で使い魔になったほどだから
とても賢い
魔法使いの使い魔は魔女の使い魔と全然違う
魔法使いが自身が造りだす
おみ の 使い魔は大きな黒い鳥
そして林檎と御揃いの真赤な目
鷹にも烏にも梟にも
似てる
ようで
似てない
本人は別に何でもよかったとか言ってる
わりに
その羽を弄ったり染めようとしたら
猛烈に怒ったから
多分
大好きなんだと思う
名前は 氷雨
その師匠のネルの使い魔は狼の姿をしている
真っ黒に金の瞳
ゲイル という名前をしている
実はその子供が林檎
林檎は だから 自然の生き物なのかは微妙
でも
私は 林檎をみて
このこだ
って思ったから
アンリも何も言わないし
だから
あんまり関係無いんじゃないかな
「おいしい。ありがと、はるひ」