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異世界生活とうとう半年!

ランクは五級を超えて四級になった。

四級に慣れた理由は「強化グロウ」と「覚醒ブルーム」の魔術を覚えたからだ。


前回から1週間後のことだ。

他のハンター達と協力して集団発生したゴブリン達を狩る依頼をうけた。

その時一緒に魔術部隊として戦ったハンターが「強化」と「覚醒」の魔術を使えたので、使ってる様子をひたすら観察して一週間程集中して練習したら不格好ながら出来るようになった。

多分普通はもっと、かなりの期間練習して修得するものっぽいのだが、「発生」は大分習熟出来ていたおかげか割とあっさり使えるようになった。

とは言え、まだイマイチ安定せず操作が殆ど出来ないので最低限出来る、といったレベルだけれど。

そして僕が真似した魔術師は「合成グラフト」が使えなかったのか使う気がなかったのか分からないが、そっちは観察出来なかったのでまだ使えない。


ちなみに「強化」と「覚醒」の効果は「強化」の場合は規模と程度が幅広くなる。

今だと「発生」させた魔術は体積は五メートルの球状分、火力は青色になるレベルだった。

それを「強化」するとサイズは二十メートル程、更にそれを野球ボール位まで圧縮することでちょっと意味の分からない火力になる。

具体的には木に当ててみたら当たった部分が消え去って、消えた部分と残った部分の境目は灰になった。

「発生」させただけなら周囲に影響は出るが、「強化」の魔術には周囲への影響を無くす効果があるようで、そうじゃなかったら近くにいるだけでも火傷どころか蒸発しそうな感じだった。


その「強化」した魔術を更に「覚醒」させると今度は真っ黒になった。

これはどの属性でも共通だが効果は異なる。

まず火属性では魔術を当てたものは燃えて、また燃えてるものに当てると鎮火した。

水属性なら溶けるか逆に硬化した。

風属性だと圧縮と拡大。

土属性は分解と結合した。

といった感じで属性に関する効果とその逆を強制するらしい。


ぶっちゃけ感想はヤバイとコワイだった。

あの魔術師も使う際は結構扱いに気を付けてたし、僕も完璧に操作出来るようになるまでは人前で使わないようにしている。

とは言え魔物の退治では練習も兼ねて何度か使ってみて、そのお陰で四級までこれた。

でもまだ安定してないのでもっと練習しなくては。


そういえば五級を超えたので伝言板を使えるようになり友人とも連絡が取れたのだが、友人が拠点にしている召喚された王城及び王都は今いる町から数ヶ月の距離なのでなるべく早く、迷わず行ける移動方法が得られるまで再会はお預けになっている。

だがお互いにお互いの現状を把握して元気そうだと確認出来て良かったと思う。

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