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十傑裁判

シャンフロのコミカライズ2話目っすよ!!!!!!!!!!!!!


楽しみっすね!!!!!!!!!!!

タカ:このまま裁くのは流石に公平性に欠けるので、一応罪状などを述べます


鳩貴族:砂漠で裁く


タカ:鳩貴族、懲役三ヶ月


ほっぴー:容赦なさすぎ


ジーク:割と手加減してくれてね?


スペルマン:その反応が一番失礼なんじゃないかなぁ


鳩貴族:私は百点だと思いますけどね


ガッテン:自我が強すぎる


七色の悪魔:良いと思いますよ


紅羽:自己肯定の怪物しかいねぇんだよな、ここ



タカ:じゃあ本題に戻る。

   スペルマン被告。てめぇは初回ガチャで神引きをした挙句に育成を怠った罪で死刑。何か弁明はあるか?


ガッテン:さっきと大して変わってねぇじゃねぇか!


ほっぴー:激ヤバ裁判官すぎる


タカ:ないならお前の命もないですが


スペルマン:待ってください、ぼくにも弁護人を呼ぶ権利はあるはずです


タカ:ほう


スペルマン:お代官さん!


お代官:え?


砂漠の女王:そこでお代官様に頼りますか、まったく卑しい獣ですこと


スペルマン:人類は皆、卑しい獣ですよ


砂漠の女王:BANしても?


スペルマン:高潔に生きます


お代官:あー、うむ。構わんぞ。一応私がスペルマン君側に立てばまだ公平にできそうだからな


スペルマン:っっっしゃ!


タカ:まぁ俺の勝ちはゆるがないが


ジーク:裁判を勝ち負けで捉えてる時点で裁判官失格なんですよね


ほっぴー:それはそう


紅羽:心配してくれてる家族にろくに会いにいかねぇし、人間としても失格だぞ


ガッテン:基本ブーイングしか飛びかわないなこの法廷



鳩貴族:スペルマンさん


スペルマン:はい?


鳩貴族:少々、お出ししたい考察が一点


スペルマン:お、俺が有利になるやつ? 第二の弁護人?


鳩貴族:かもしれませんね。保証はしませんが


お代官:ほほう。是非とも聞きたい


スペルマン:なんかまずい気がする


タカ:何がまずい? 言ってみろ


ジーク:レジェンドパワハラ上司さん!?!!??


ほっぴー:自滅が得意という点ではかなり似てるな


鳩貴族:とりあえず貼ります


鳩貴族:GMの日記より、スペルマンのドルイドのジョブには呪術の可能性が与えられている。

    その初期魔物が時の「呪術師」であるのはあまりに出来すぎなのでは?

    呪術の可能性を与える、というのは魔物込みでの話である可能性。

    他の十傑にも同じことが言える?→そうは思えない、ジョブと相性が良い例もあるが基本バラバラ


    話を聞く限り、呪術は我々にとって重要視すべきパーツだった可能性が高い。

    スペルマンだけが確定ガチャだった?

    

鳩貴族:以上です


タカ:神引き確定ガチャ!!?!?!?!?!?!?!?!?!??


紅羽:おい


ガッテン:そこ?


ほっぴー:真っ先に嫉妬から入れるの、才能だろ


ジーク:最終的に七つの大罪全部背負いそう


お代官:ふむ……


七色の悪魔:呪術ですか


Mortal:でもスペルマンって呪術使えてないよね


タカ:え、そういうのわかるの?


Mortal:いや


Mortal:でも弱いから、そうでしょ?


スペルマン:直球すぎません?


タカ:弱さは罪


ほっぴー:どんどん罪盛るやん


ジーク:異世界出張脳筋タッグこわすぎ



お代官:スペルマン君。何かこう、目覚める兆しは


スペルマン:なんもないです


鳩貴族:研究しろ、と書いていましたから勝手に目覚めるものではないと思いますが


スペルマン:研究ってどうやって……カメラアングルの研究ならしてるけど


ジーク:笑う


ガッテン:あのさぁ


ほっぴー:それは良いこと


タカ:情状酌量の余地出てきたな


紅羽:は?


七色の悪魔:まぁ、その研究は実際人助けになってますから……


お代官:私としては何とも言い難いが、そうだな。研究か


タカ:呪術の研究なー。レオノラに聞いてみるか


スペルマン:あのぅ、結局、判決のほどは……


タカ:研究が終わるまで執行猶予にしてやる


スペルマン:やったぁ!


ジーク:こいつ一生終わらせない気ですよ


タカ:そうなったら一生を終わらせてやる


スペルマン:皆、なんか厳しくない????


紅羽:あたしだってめちゃくちゃ痛ぇけど龍人回路使って身体慣らす努力してんだからお前もしっかりやれ


スペルマン:それはもう、本当にすいません……


タカ:いいぞ、もっと言ってやれ


紅羽:お前は妹のとこに行け


タカ:よし


ほっぴー:よし(?)


ガッテン:どういうコミュニケーション?


ジーク:(よし、楽しく話せたな)





 掲示板魔法を閉じて、身体を伸ばす。

 うーん。妹に会いたいが、一旦お昼寝的なアレだな。


 バンシーに腹枕をしてもらいつつ、一般の方の掲示板をチェック。


 エリーさんが用意したお茶をすすりながら眺める一般人どものレスバはたまらねぇなぁ。


 しばらくそうやって睡魔を待っていると、扉が軽く叩かれる音がした。


「誰だー?」


「入るよ」


「あ……うーっす」


 妹の薫だ。

 ノックをちゃんとする辺り、流石の常識人振りを発揮している。


「数えきれないくらい死にかけたって?」


「いや、頑張れば数え切れる」


「そういう事じゃないよね?」


 分かってる。

 俺と薫の立場がもしも逆だったなら、めちゃくちゃにキレてたと思うし。


 いや、薫だったならこんな状況になってないか……?


「お兄ちゃんさ」


「ああ」


「最終的に、どうなりたいの?」


 どうなりたい、ときたか。


 しばらく悩んだ後、口を開く。


「復興かな。日常を取り戻したいよ」


「……そっか。今回のことは、復興のために絶対必要?」


 魔女の殺害。

 復興の為に——必要、だろうな。

 あんな化け物に目を付けられた状態で復興なんてしようものなら、良いように玩具にされるのがオチだ。


「必要だし、俺がやるしかねぇ」


「そっか。わかった」


 意外に物分かりがいいな。


「父さんと母さんにもさ、具体的な話は出さないけど、伝えてて良い?」


 え? いやー、親はちょっと。


 そんな曖昧な思考は、薫の真剣な眼差しを見てかき消えた。

 俺は……


「帰ったらたまには自分で連絡するよ。米軍使ってそっちにお土産送るから楽しみにしてろって伝えとけ」


 口の端を釣り上げてそう言った。

 辛気臭いのは無しで行こう。笑って叩き潰してやる。

 いつだってそうしてきた。


 しばらくすると、薫が僅かに微笑みながら言った。

 

「そうだね。わかった」


 わはは。

 それでいい。


「ところでさ」


「ん?」


「その……枕にしてる子は知ってるけど、そこの普通に生活してるっぽい女の人は……?」


 あっ。

 振り返った先でエリーさんと目が合う。

 手を振ってる場合じゃないっすよエリーさん。


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