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龍人武闘大会に参加する2

( ・´ω・`)さてぇ予選開始でございますー

翌日、3人は受付嬢から言われたとおり、闘技場へと足を運ぶ。

闘技場は円形で中央にはステージがあり、そこで戦うそしてステージを囲むように観客席がある建物だった。


「ほぁー大きいですねぇマスター」


「大きいねぇ」


「さぁ、予選開始まで中で待ってましょう」


アルシャはそう言って闘技場の中へと入っていった、その後を追うようにニールとグラルも闘技場の中へと入っていった。

闘技場内はかなり広くとても豪奢だった。

3人は待合室で待つ事となり待合室の扉を開く、そこには屈強な戦士やローブを羽織った魔術師、瞑想している半裸のモンクや斧を磨いている獣人などが居た、それらの視線が一斉に此方に向きそして元の位置にもどる。


「なんだかピリピリしてるですねマスター」


「そうだね、何だか帰りたくなってきたよ」


「ここまで来て、帰るなんていわないでくれ」


「冗談だよ、流石におじさんもそんな事はしないよ」


そんな話をしていると待合室にアナウンスが流れる。


『武闘大会参加の皆様闘技場中央のステージにお集まりください』


そのアナウンスを聞き待合室に居た人がゾロゾロと移動し中央のステージへと集まっていく、その中にアルシャとグラルを肩車しているニールも居た。

そして中央に参加者がすべてそろったところで、観客席の一角にある貴賓席そこから1人の男が出てきた。


「では!予選開始の前に国王から一言いただきましょう!」


司会の男がそう言って貴賓席から出てきた男にマイクを渡す。


「今日は存分に自身の武力を発揮し全力を出してくれたまえ!」


国王の言葉に観客、参加者が一斉に歓声を上げるがニールだけは気だるそうな表情をしていた。


「国王様有り難うございました!それでは、予選を開始いたしましょう、今回は人数がかなり多かったので2つのグループに分けそのグループごとに5人になるまでバトルロワイヤルで戦っていただきましょう!」


その言葉に歓声が上がり、そして司会の男が「お願いします」と言うとスクリーンの魔法が使用され、闘技場の上空に巨大なスクリーンが二つ現れそこにAとBが表記されそこに参加者の名前が現れる。

ニールの名前はAのスクリーンにアルシャの名前はBのスクリーンに表示されていた。


「おじさんはAかアルシャ嬢とはうまい事別れたようだね」


「お前とあたる時が楽しみだ」


「え?おじさんアルシャ嬢と当たると棄権するよ?」


「ダメだ!お前のそこを絶対に見てやる!」


「いやいや、アルシャ嬢本気出すとめんどくさいからねぇ」


「煩い!棄権は許さないからな!」


そんなはなしをしていると。


「ではBのスクリーンに名前が映った方はステージから降りてください!」


司会の男がそういうとステージ上にはAのグループが残った。


「では空間魔法によりステージを草原へと変えます!」


ステージが光気がつくとAグループの参加者達は草原に立っていた。


「では5人になるまで戦ってください!予選Aグループ開始です!!」


司会のその言葉に一斉に歓声が起こる。

ニールはグラルを肩車したままだった事に気づく。


「あー・・・グラル」


「はい?」


「しっかりつかまってるんだよ?」


「分かりましたマスター!」


予選が開始されお荷物グラルを背負ったニールを狙いに定めた複数人が駆け寄ってくる。


「そんな子供を肩車したままでは戦えないだろう!」


そういってフードを深くかぶった盗賊がニールの背後を取りナイフを振り下ろす、だがそのナイフがニールに届く前にバスン!と大きな音が鳴り盗賊の身体が地面にめり込んでいた。

ニールの羽織っていたローブの裾から白と黒が螺旋状になっている太い尾が蛇のようにうねりながら姿を現していた。

ニールに向かってきていた複数人が驚きに動きを少し止めていた。


「なんだい?掛かって来ないのかい?」


そういいながらニールはゆっくりと歩き始める、1人がはっと立ち直りニールに向かって駆けショートソードを振り下ろすが刀身をニールに掴まれそのままへし折られた。


「すまんねぇ、こんな玩具じゃぁおじさんは切れないのよ」


そう言ってニールはその男を殴り飛ばす、ここからはニールの蹂躙劇といっても良かった。

龍人の身体能力を存分に発揮しグラルを肩車したまま参加者を次々と殴り飛ばす。


「あはははー!すごいすごい!マスターはやーい!」


「女の子を肩車しているニールさんが凄い勢いで他の参加者を倒しております!あれはいったいなんなのでしょうかぁ!」


観客は歓声を上げる、王は口の端を少し吊り上げる。

そうこうしてるうちに、ニールは大半の参加者を殴り飛ばしたり尾でなぎ払ったりしていた。


「そこまで!予選Aグループ勝ちぬけの5名決まりましたぁ!皆様勝ち残った5名に多大な歓声をお願いします!」


草原はステージにもどっておりニールを含む5名だけが立っていた、そしていっそう大きな歓声が5名を包んでいた。

そして5名はステージから降り、Bグループの面々がステージに上がる。

そしてBグループの予選が開始されるのだった。

( ・´ω・`)武闘大会まだ続くますー、本戦からはグラルさんを降ろすかもしれませんねー( ・´ω・`)

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