067 そーぷぷれい
いやあ、お腹一杯。
この肉を使って色々な鶏肉料理を試してみたい。うむ。
なんて考えながら親子丼をおかわりして打ち上げられたトドのようになってる二人にお風呂に入るように声を掛けたんだけど、何故か私も一緒に入ることに。
うちのお風呂、湯船大きめに作ったから三人くらい一緒に入っても余裕だけど、何でこの二人はそんなに鼻息荒いんでしょうか。念願のきゃっきゃうふふができるというのに、ちょっと怖いんだけど……一緒に入るの止めてもいい? だめ?
と言うわけで現在脱衣中。
浴室大きめに取った関係上、脱衣所はちょっと狭かったりする。とは言っても私の場合は【ストレージ】に収納するだけなので一瞬で全裸になれるんだけど……
「レンさん、おっぱい大きいですね」
「そうですか?」
「リリーは小さいもんねー」
「アリサ、ちょっと黙ろうか」
ちっぱいは希少価値……いえ、何でもありません。
一気に全裸になるのもなんだかあれなので、まずは服のみ脱いで下着姿に。ええ、いつもどおりに大人下着ですよ。その効果たるや絶大だったようで二人の目付きが怖いです。
「その肌着、凄いですね……そんなデザインのものは初めて見ました」
「どこで買ったのー?」
「自作です。こういう形状だと形が崩れにくいし、体型も維持出来るらしいです」
前世で風俗嬢に聞いた話なので実際の所どうなのかはよく分からないけどね。おっさん暦が三十年以上、女の子暦は十一年だしおっぱい大きくなってきたのはここ一年位だもの。効果が実感できるのはまだまだ先だよ。
「……ちょっと欲しいかも」
「ダメだよリリー、私達じゃあの色気は出せないよー」
何かこそこそ話し合ってるけど、もう気にしないでさっさと全裸になって浴室に移動することにしよう。お先ー。
自分以外の人もいるのでまずは身体を洗わないといけないんだけど、湯船のスペースを大きく取った関係で洗い場も狭かったりする。と言うわけでお湯が汚れても入れ替えると言うことにして先に二人には湯船に浸かってて貰う事にする。
つまり私が身体を洗う姿を観賞されるわけだけど……もう諦めた。
シャンプーもボディソープもポンプ式容器に入って備え付けられてる。容器の素材は流石にプラスチックではなく、木とかガラスとかだったりする。
シャワーは流石にないので、私が水魔法でお湯を出して泡を流すことになってる。シャワーもそのうち取り付けよう。魔道具的な何かで。
と言うわけで頭をわしゃわしゃ洗う。わしゃわしゃー。
「あの液体、石鹸? 凄い泡立ってる」
「レンさんの艶々の髪の秘訣はあれと見たー!」
うん、正解。この世界の石鹸って泡立ち悪いんだよね。と言うか、なんかゲル状で固形じゃない。固形の石鹸はリリーさんの家で初めて見たけど、質が微妙で……しかも髪もそれで洗うらしく、艶がなくなってぱさぱさになってしまうのだ。だから髪の艶を出すのには香油を塗ったりするらしい。べたべたになりそうなので私はパス。と言うかコンディショナーもちゃんと用意してるので問題ない。トリートメント? 流石にそこまで用意するのは面倒だからパス。ほどほどでいいよ。
髪を洗ったらアップにしてヘアクリップで固定。次は身体を洗うよ。わしゃわしゃ洗うよ。
「……髪を洗う時とは別の石鹸みたいだね」
「レンさんのぷにぷに肌の秘訣はあれと見たー!」
はいはい、そーですね。観賞するのは良いけど頼むから静かにしてください。
私が身体を洗い終わると二人と交代。二人は一緒に洗うらしいので、お湯を入れ替えて私がお湯に浸かり、二人の泡踊りを観賞することに。眼福眼福。だってほら、私も見られたし? ……揉んだりしたら怒られるかな? うーん、まだ我慢しとこうかな……? ってあれ? もしかして洗いっこできた? しまった、チャンス逃した!? ちくしょーめ!
え? ヘタレの癖にそんなこと出来るのかって? どさくさにまぎれて触るくらいはできるよ! 失礼な!
「これで私も艶々の髪に!」
「私だってぷにぷにだよー!」
……使えるの今日だけってわかってるのかな? こういうのは継続して使わないとダメなんだよ?
等と心の中で突っ込みを入れつつ、二人の裸体をじっくりと観察。背はリリーさんのほうが大きいけど、胸はアリサさんのほうが大きい。お尻はリリーさんのほうが若干大きいかな? 腕や足はアリサさんのほうがやや太いかな。剣士だしね。
リリーさんはスレンダーで引き締まった感じ。アリサさんは健康的なエロスですね。どっちもむらむらします。今夜は捗るね!
ちなみに二人とも髪が長いんだけど、いつもポニーテールにしてるリリーさんのほうが長い。肩甲骨に掛かる位はある。ツインテールのアリサさんは肩口にかかるくらいの長さ。
私? 腰に掛かる位の長さだよ。ついでに前髪も長い。キタローヘアーだよ。お陰でお風呂に入ると普通に頭が重い。別に切ってもいいんだけど、何となく伸ばしてる。主に切るのが面倒くさい的な理由で。
二人も身体を洗い終わり、三人並んで膝を抱えて湯船に浸かる。
本来は足を伸ばしてゆったりするために湯船を大きくしたんだけどね……やはり他の人と一緒に入るのは何か違う。何をするにもゆっくりするならソロプレイがベストだわー。ぼっちじゃないよ、ソロプレイだよ。
「森の奥に薬草を取りに来た筈なのに凄い美味しいご飯食べてー」
「今、野営中なのにゆっくりお風呂に入ってる……」
「しかもこの後、不寝番も無くぐっすり寝れるとかー」
「私達、今、依頼受けてるんだよね? 森の奥に居るんだよね?」
「いいじゃないですか、緊張しっぱなしだと疲れますよ?」
疲れを取る為にお風呂に入ってるのに、二人とも疲れきった顔するのは止めてくれませんかね?
「「誰のせいですか!?」」
誰のせいでしょうね?