チャーター

作者: アンマンマン


僕は暑いのが苦手だ。


だから夏の間はクーラーが利いた部屋でゴロゴロしているか、室内プールに1日中浸かっていたい。


それなのに父に尻を蹴っ飛ばされ、お得意様のところに暑中御見舞の品を持って挨拶に行かされる。


新幹線でお得意様の住む街に向かったら台風で新幹線が止まり、蒸し風呂のような車内で5時間運行が再開されるのを待たされた。


お得意様に挨拶が終わり今日は遅いからと高級ホテルへ泊まる。


超一流の高級ホテルに泊まったのに、また台風の影響で街全体が停電になって涼しさとは無縁の宿泊になった。


だから帰りは早く帰りたいとの思いから、飛行機をチャーターする。


お陰で身も心も凍ってます。


「お客さん安くしとくよ」


って言葉に釣られた、チャーターしたときの僕を殴りたい。


エンジンが咳き込み、何処かから隙間風が入って来て機内の気温はマイナス。


今パイロットからパラシュートを手渡された。