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一話【孤高の狼少年】
今回は凄く短いです
一話だと思って見逃してください。
今日から月曜日。学校へ向かうしかない日だ。
あー……全然歓迎会の疲れがとれてねーよ。
俺は軽く憂鬱になりながらも玄関の扉を開けると、
美玖が待っていてくれた。
「おぉ美玖! 待ってくれてたのか」
「違う違う。大和を待ってた訳じゃない」
「そ、そうか?」
俺が進もうとすると美玖も着いて来る。
「美玖……俺を待って」
「待ってない!」
じゃあ何なんだよ? 他に答えがあるんだったら俺に教えてくれ! 美玖よ。
美玖は怪訝な顔を言いながら俺に着いて来る。
全く……素直じゃねーな。
なんやかんやで俺は、学校へ到着した。
俺が教室の中に入ると静けさが漂っていた。
な、何だ?
誰一人として教室の中で声を発している者はいない。
仕方が無いので祐二に話しかけてみた。
説明をし忘れたが祐二の彼女の……えーと誰だっけ?
桜さんは他校の生徒です。
「祐二……この異様な教室の静けさは何だ?」
「あぁ大和。あいつの停学が解けたんだよ」
「あいつってまさか……革巻の事か?」
革巻と言うのは、この学校では有名だ。あいつは、
凶暴だと噂され危険な奴だと言われている。
あいつはしかも他校の生徒を殴ったとして停学処分を受けていた。
そんな事から彼----革巻杭一は危険人物となっているという事だ。
……革巻が来るから皆こんな怯えてるわけね。
すると静かな教室に扉を開ける音が聞こえた。
耳にピアス。ズボンからはみ出しているワイシャツ。
そして短い茶色の髪の毛。
来訪者は他でもない----革巻杭一だった。