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みんなの質問のこと・後編、あるいはせくしー無残のこと




86:名無しの戦闘員

 現状俺らからするとフィオナちゃんルート邁進中だし

 みそらちゃんがどう思っているのかはすっげー気になる


87:せくしー

 ……正直なところ私もすごく興味あります

 じっくり聞き出すので時間かかりますが


88:名無しの戦闘員

 そわそわくわく


89:せくしー

 お待たせしました~

 質問:他の娘をどう思うか


 みそら「え、えと。なんというか、みんないい人だけどやっぱり姉妹とは感じません。パパはママが大好きで、浮気なんてぜーったい有り得ないですから」(どやぁ


 みそらちゃんはオドオドした印象でしたが、パパママに関しては強いですね


 みそら「あ、でもアリスさんは頼りになるし、ユエちゃんは同い年だから仲いいですよ? 周りにはユエちゃんみたいな子あんまりいないから、友達になれてすごくうれしいです」


 姉妹ではなくても友達としては好き、と

 

 ユエ「オレもみそらのこと結構好きだぞ。なあ、オレんとこ来ない?」

アリス「……問題ありそうな誘いを軽々しくしないでほしいかな」


【悲報】花嵐のアリス、苦労人リーダー



90:名無しの戦闘員

 みそらちゃんいい子だなぁ

 ハカセの娘だから突飛な出来事に慣れてるのか、並行世界の異母姉妹をわりと健全に受け止めてるね


 


91:名無しの戦闘員

 そういや結婚したら家族が増えるんだよな

 あのポンコツ、義実家と上手くやれてんのかね


92:名無しの戦闘員

 エレスちゃんの弟には嫌われるらしいし、イケメン経営者でも家族からしたら娘を奪っていく男ってのは微妙なんだろうか


93:名無しの戦闘員

 アリスちゃんに聞いてみたい

 ハカセがルルンマッマとお付き合いor結婚するって親御さんに報告したときどんな反応やったか聞いたりしてる?


94:名無しの戦闘員

 ああ、そっか

 ルルンちゃん十代で妊娠してるんだっけ

 普通にクソ野郎じゃんハカセ


95:名無しの戦闘員

 問題ならネッコちゃん時空もそこそこ……

 ハカセと猫耳ちゃんは世間的には兄妹かつ夫婦ということになるんやけど、大丈夫やったんか?

 義理だからセーフか いやでも義理でもギリギリアウトラインかもしれん


96:名無しの戦闘員

 結構前だからあやふやだけど、確かハカセが引き取った義妹ってことになってんじゃ?


97:せくしー

 質問確認


98:せくしー

 戻りました

 まずはネッコちゃんの方ですね

 そもそもの話、現時点でも猫耳ちゃんは「兄とは血が繋がっていない。父親に虐待されいてた猫耳ちゃんを、ハカセ兄さんが助けて引き取ってくれた」ということになっています

 なので大きな問題にはなっていないようです


 ネッコ「それでもSNSでは色々書かれてるにゃん。まあパパは“だから? 外野になにを言われようと、私にとって猫耳は大切な人だ”って平然と言ってる。そのせいでアンチも一定数いるにゃん」


99:名無しの戦闘員

 えらいぞ、ハカセ


100:名無しの戦闘員

 企業の経営者としては悪評なんて致命的だろうに


101:せくしー

 ルルンちゃんとの結婚模様について


 アリス「普通に祖父に殴られたって聞いてるよ。“うちの娘を傷物にしやがって!”って」


 こちらは予想通りですね


102:名無しの戦闘員

 ですよね


103:名無しの戦闘員

 しゃーない


104:名無しの戦闘員

 残念でもないし当然


105:せくしー

 ルルン・首領時空について

 早い段階で自由婚姻制度が成ったおかげで、複数人で恋人になるケースは増えました

 しかし上の世代には認め辛かったようです

 十八歳でルルンちゃん妊娠・相手は三十歳を過ぎた経営者・しかも首領ちゃんの存在も発覚・加えて二人とも娶る

 それはもう大修羅場です


 ルルンちゃんのお父さんに殴られ、抵抗もしないハカセさん

 お母さんには泣かれ、お姉さんも大激怒

 

 ルルンちゃんが涙ながらに止めて「ハカセさんを責めるなら私も出ていく、縁を切ってもらってもかまわない」と頼み込まなければどうなっていたことか

 学校に関しては今のご時世フリースクール制度やネットワーク対応校があるので学歴的には問題はありませんが、そこでもひと悶着はあった模様

 

 アリス「ただ、うちには鎹が二つもあったからね」

ジュリア「そうそう。妾たちは春日井? だから」


 ですが最終的にはすくすく育つ孫のおかげで落ち着いたとのこと

 ハカセさんも十代の妻との結婚で世間に叩かれつつも成果を出して企業を育てた

 その努力を認め、今ではハカセさんとお義父さんでお酒を飲む機会もあるとか

 正直ルルンちゃんルートで一番のMVPは、大事に育ててきた娘を異次元からの侵略者に奪われながらも最終的には認めて和解したルルンちゃんのお父さんですよね


106:名無しの戦闘員

 うわぁ……


107:名無しの戦闘員

 俺は自分の娘がそんなことになったら相手の男許せんわ

 娘どころか嫁もおらんけどよぉ!


108:名無しの戦闘員

 さすが大天使ルルンちゃんを育てたパッパや

 大天使の上というと……?


109:名無しの戦闘員

 特天使


110:名無しの戦闘員

 並み・大・特って発想が牛丼じゃねえか


111:名無しの戦闘員

 フィオナちゃんは並みより下の皿天使


112:名無しの戦闘員

 なんで皿?


113:名無しの戦闘員

 平べったいから


114:名無しの戦闘員

 隙あらばフィオナちゃんをイジメるのやめません?


115:名無しの戦闘員

 むしろハカセから離れてせくしーちゃんとアニキの近況知りたくない?

 あれ、未来のことって近況でいいの?


116:名無しの戦闘員

 この状況でも質問はやめないんだなw


117:名無しの戦闘員

 アニキィ!


118:せくしー

  A子「アニキさん、少しお話があるので奥にいきませんか?」

 アニキ「いや、お客様がいるのにそれは」

 わたし「私達なら大丈夫ですから~」


 私の意図を読んだA子ちゃんがさり気なくアニキさんを離します

 万が一にもここからの回答を聞かせる訳にはいきません

 皆さんありがとうございます!

 次の質問はアニキさんの近況!

具体的には結婚とか! 子供とかそういうのです!


  ユエ「アニキのおっちゃん? 普通に結婚してるけど。せくしーおばちゃんとA子おばちゃんと」

 みそら「はい。それで、パパとも仲良しで家に来たり、喫茶店に行ったり」


 感 謝 重 婚 確 定

 いえ、確定ではありません

 あくまでもそういう未来もあるというだけ、喜ぶよりも希望が持てたと考えるべきでしょう


119:名無しの戦闘員

 せくしーちゃん、おめでとう!


120:名無しの戦闘員

 いや、まだ起こってない式でおめでとうは正しいの?

 

121:名無しの戦闘員

 今のアニキの態度なら、可能性があるだけでも十分喜ばしいやん


122:せくしー

 皆さん、ありがとうございます

 

123:名無しの戦闘員

 質問追加

 結婚記念日とか誕生日とかってどう過ごしてる?


124:せくしー

 しばしお待ちを


125:せくしー

 結婚記念日、誕生日等の回答


 みそら「結婚記念日、自宅で過ごしてますよ」

  ユエ「あ、オレんちも」

 アリス「まだ二人が小学生だからかもね。こちらでも私が幼い頃は、記念日でも娘を優先してくれてたよ。記念日にデートをするようになったのは私達が大きくなって、留守番ができるようになってからだね」


 基本的には娘さんを優先するご夫婦のようです


 みそら「あと、誕生日には後夜祭があります」

 アリス「それは私達のところも」

ジュリア「妾たちは誕生日イヴがもあるよ~」


126:名無しの戦闘員

 誕生日イヴってなんだ、後夜祭ってなんだ


127:名無しの戦闘員

 未来のハカセも意味不明だ……


128:せくしー

 みそら「私達の誕生日は、ちょっとしたイベントなんです。特に弟は後継者ですから。だから、会社関連の人を招く誕生日パーティ。その後に後夜祭、家族と仲のいい人たちだけで誕生日会をやります」


 仕事としての誕生日と、家族で祝う誕生日を分けているみたいですね


 アリス「私はジュリアと誕生日が同じだけど、一緒にして一回では済ませたくないらしくて」

ジュリア「だから、誕生日の前日は『誕生日イヴ』で妾だけのお祝い。当日は妾とアリス、二人のお祝い」

 アリス「そして翌日は、私だけのお祝い。誕生日は計三日間。父さん曰く、“嬉しいことは何度お祝いしたっていい”。……まあつまり、それだけ私達が産まれて嬉しい、らしいね」


 おやおや、クールに見せていますがちょっと頬が赤いですねぇ


129:名無しの戦闘員

 なんだよ、アリスちゃんもちゃんとハカセがスク水なんじゃん


130:名無しの戦闘員

 ハカセのスク水?


131:名無しの戦闘員

 129です、すみません

 ×スク水

 〇好き

 誤字です、大変申し訳ございませんでした


132:名無しの戦闘員

 129が普段どんなことを調べているのかは分かったw


133:名無しの戦闘員

 さてそろそろ時間も経ちました

 お茶会も終わりが近付いたので、最後の質問タイムとしましょう


134:名無しの戦闘員

 ハカセはコチラに来る時それとなくだけどなにか言われてない?


135:名無しの戦闘員

 いまならお父さんと結婚する!が可能ですがどうしますか?


136:せくしー

 質問していないところでは、普通に娘同士のバトルがあります


 みそら「やっぱり、パパにはママが一番お似合いだから。前もタキシードとドレスで、ダンスとか踊れるんだよ」

  ユエ「はぁ? うちの父ちゃんと母ちゃんだって毎年縁日の盆踊りに出てるもんね!」

 アリス「相性というなら、神霊工学者のルルン母さんが一番になるんじゃないかな。ちなみに研究で疲れて寝落ちした父さんにキスするのが母さん趣味だよ」


 パパは私のママが大好き!  皆さん譲りません


137:名無しの戦闘員

 みんなハカセパッパが好きなんやなぁw


138:せくしー

 その流れで「今の若いパパとなら結婚できるんじゃない?」と聞いてみました


 みそら「もうパパと結婚する、なんて言うほど子供じゃありませんよ。若い頃でもパパはパパですし」

  ユエ「小っちゃい頃はお嫁さんになる、とか言ったけどさぁ。さすがにね」


 って、すごく冷静に返されました

 まあそれはそうですよね


 ネッコ「そもそも、若くても血の繋がり消えていないにゃん」


 ごもっとも

 パパは大好きでも、結婚等の分別はあります


139:名無しの戦闘員

 ハカセは泣いていい


140:名無しの戦闘員

 女の子って成長が早いから……


141:せくしー

 そして最後の質問


『ハカセはコチラに来る時それとなくだけどなにか言われてない?』


 これに関しては、タイムトラベルを主導したアリスさんが答えました


 アリス「もちろん、何も言われてないよ。それに父さんがこちらに来ることもない。私達が絶対に安全だと分かっているし、なによりすぐに会えるしね」

 アリス「父さんが私達の心配をしない。それが、タイムトラベルのからくりだよ」


 何か含みのある言い回しでしたね


142:名無しの戦闘員

 すぐに会えるっていうのは戻る時間を調節すればいいだけの話

 でも絶対に安全? タイムトラベルなのに?


143:名無しの戦闘員

 どういうことだ?

 ルルンちゃん製のタイムマシンはそこまで完成度が高いのかな


144:せくしー

 正直、私もよく分かりません

 これだけはハカセさんの耳に入れておいた方がいいかもしれませんね

 さて、最後は締まらない感じになってしまいましたが、お茶会はお開き


 みそら「今日はありがとうございました、アニキおじさん」

  ユエ「またな、おっちゃん!」

 アニキ「いやいや、また気軽に来てくれると嬉しい」


 12歳児たちは元気に帰っていきました

 ネッコちゃん達もそれぞれお礼を言い解散

 私も色々ネタを仕入れられて満足のいく休日でした(むふー


145:名無しの戦闘員

 おつかれさーん


146:名無しの戦闘員

 ところどころ、というかアリスちゃんとネッコちゃんかな?

 この二人、意図的に情報を隠してる感があったけど、色々未来をしれて楽しかった


147:名無しの戦闘員

 とりあえず未来でもハカセはハカセってことだな


148:名無しの戦闘員

 質問!

 未来でもハカセはにゃんjにスレ立てしてバカやってる?

 あと、それぞれのお母さんや娘ちゃん自身はにゃんjに関わったりしてる?


149:名無しの戦闘員

 おせーよホセw


150:名無しの戦闘員

 しまった、出遅れたぁ……


151:名無しの戦闘員

 でもそれはちょっと聞いておきたかったかも


153:名無しの戦闘員

 未来でもハカセは俺らと馬鹿やってんのかな?


154:花嵐のアリス

 ならそれは私が答えておこうか?

 父さんは今でもにゃんj民だよ

 掲示板については、みそらやユエは知らない

 ネッコは知っていてもおかしくない


155:名無しの戦闘員

 えっ


156:名無しの戦闘員

 なにこの書き込み


157:名無しの戦闘員

 悪ふざけいくない

 いや、このスレ自体悪ふざけの塊だけど


158:花嵐のアリス

 そして私ことアリス、ジュリアは普通ににゃんjを知っているよ?

 なにせ私の二人の母は、かつてにゃんj民に救われたことがあるんだ


159:名無しの戦闘員

 は?


160:せくしー

 今、店の外でアリスさんに会いました

 遠くから驚いている私に笑顔で視線を送ってきています

 ……十中八九、本物の書き込みです


161:名無しの戦闘員

 マジかよ……


162:花嵐のアリス

 私が本物かどうかはどうでもいいことじゃないかな

 ただ、ちょっとせくしーさんにはペナルティが必要だと思う


163:名無しの戦闘員

 ペナルティ……?


164:花嵐のアリス

 父さんに気遣って、直接私達の情報を知らせないようにしたのは評価する

 でも私達のいた未来の話で盛り上がるのは悪趣味だよ

 だから罰として、私が一つの与太話をしよう


165:花嵐のアリス

 私のいた未来は既に確定されている

 けれどこの世界の確定されておらず、いくつもの未来に分岐する

 そして未来は、可能性の数だけある


 おそらくこの世界では、フィオナさんと結ばれる可能性が一番高いと思う

 でもね、ここからでも母さん達と結ばれる未来や

 エレスさんや猫耳さんと結ばれた未来に辿り着かないとも限らない

 もっと言えば、全員と結ばれるハーレムな未来だってある

 可能性の中ではあらゆる未来は等しい

 そして、どれだけ小さくても、可能性があるならその先に未来は存在しているんだ


166:花嵐のアリス

 だからこんな与太話もある

 私の世界ではアニキさんとせくしーさん、A子さんは結婚し家庭を築いた

 でもアニキさんが、A子さんだけを生涯の伴侶として選ぶ世界線だってあるよね


167:名無しの戦闘員

 あ……


168:名無しの戦闘員

 まあ、理論としては


169:せくしー

 まさか、そんな


170:花嵐のアリス

 否定はさせないよ

 それが「可能性上の未来」というものだ

 そして話には続きがある

 アニキさんとA子さんは結ばれた世界で貴女はどうなると思う?


171:名無しの戦闘員

 やべえ、すげえ精神攻撃にきやがった


172:名無しの戦闘員

 アリスちゃんこわひ……


173:花嵐のアリス

 ただ、安心してほしい

 その世界線ではね、失意に塗れた貴女の隣には父さんがいたんだ


 せくしー「ハカセ、さん」

  ハカセ「ああ、せくしー。やはり、私のような人間では、望んだ人には手が届かないのかな」


 そう、父さんはフィオナさんを想いながらも別れることになった

 悲嘆に暮れる父さんとせくしーさんは急速に仲を深めていく

 そしていつしか、胸にはほのかに宿るものがあった


 ハカセ「君の想いがアニキに向いているのは知っている。私のことを友人としか見ていないとも。私もまた、君にちゃんと心を注げているのかどうか……。しかし私にとって君が大切な人だということだけは嘘ではない。だからどうか、君を支えさせてはくれないだろうか」

 

 傷の舐め合いから、二人は結ばれた

 不思議だけど、そういう恋の始まりもあるんだね


174:せくしー

 はあああああああああああああああ!?


175:名無しの戦闘員

 まさかのせくしールート!?


176:名無しの戦闘員

 ハカセぇなにやっとんねん!?


177:花嵐のアリス

 もしかしたら、次に現れる新しい魔法少女は「せくしーママに会いに来ました」というかもしれないね


178:名無しの戦闘員

 ヤバい(確信


179:名無しの戦闘員

 いや、確かにハカセもせくしーちゃんのこと大事に思ってるだろうけどさぁ


180:名無しの戦闘員

 ハカセなら一人になったせくしーちゃんにマジで言いそうなのがね


181:名無しの戦闘員

 せくしーちゃん、大丈夫?


182:名無しの戦闘員

 おーい


183:名無しの戦闘員

 反応ないぞ


184:花嵐のアリス

 落ちたみたいだね

 ちょっとお仕置きが強すぎたかな?


185:名無しの戦闘員

 アリスちゃん、マジでそういう未来があるの?


186:名無しの戦闘員

 アニキ一筋だったからなぁ

 本気でダメージでかいだろ 


187:花嵐のアリス

 え? そんな未来は観測していないね 

 でも見たことがあろうが、なかろうが関係ない

 だってそれは先の話だから

 どれだけ小さい可能性でも、細い道だったとしても、先に進む限り辿り着けない場所はない

 私達の存在に引き摺られているけど本来「可能性上の未来」というのはそういうものだよ


 父さんが誰かに結ばれるのと同じように、結ばれない可能性もある

 私達の世界では母さんと仲がいいけれど、上手くいかずに別れる未来だって


 だから何億分の1の可能性だとしても、誰にも知覚されていなくても、それは確かに未来なんだ


188:名無しの戦闘員

 あれ?

 それじゃあ今のってアリスちゃんの知ってる未来の一つじゃなくて

「物凄い低い可能性だけど、こういう未来だってあるかもね」以上の話ではない?


189:花嵐のアリス

 そうだよ 

 言っただろう、与太話だって


190:名無しの戦闘員

 なんだ、よかったぁ

 ただの嘘ってことか


191:名無しの戦闘員

 ここまで来てフィオハカ破局からのせくしールートは見たくねえよ


192:花嵐のアリス

 そうだね

 なので君達もあまり私達に引き摺られないで、ここでの話も「そういう可能性上の未来だってある」程度に考えていてほしい

 私は父さんが大好きだけど、そうじゃない未来もきっとある

 結局どれだけ技術が進歩しても、今がどの未来に繋がるかなんて誰にも分からないままだよ


193:名無しの戦闘員

 そう言われるとちょっとあれだな

 なんというか、夢がない


194:花嵐のアリス

 なら未来の妖精姫から夢のある話も一つ

 私はルルン母さんの娘で、首領母さんの娘でもある

 母さん達がなんで一緒に父さんと結婚するくらい仲良くなったと思う?


 それは、ある時二人は不思議な部屋に閉じ込められた

 そこでの経験が父さんへの想いを強くした


 そして、そんな二人のために頑張ってくれたにゃんj民さんに、今でも母さん達は感謝している

 私がにゃんでも実況ジュピターを知っているのは、そういう理由だよ

 まあ、スレへの侵入には空音の妖精の力を借りているけどね


195:名無しの戦闘員

 ああ、ちょっと前の!


196:名無しの戦闘員

 首領ちゃんのたすけてたもれ!


197:花嵐のアリス

 貴方達の何気ない1レスが紡いだ未来だってあるということ

 だから夢がないなんて言わないでほしいかな 

 それじゃあ、私もここで落ちさせてもらうよ

 <(_ _)>


198:名無しの戦闘員

 顔文字まで使ってきおったw


265:名無しの戦闘員

 アリスちゃん、ばいばい!


199:名無しの戦闘員

 またなー!


200:名無しの戦闘員

 いい経験になったよ、ありがとう!


201:名無しの戦闘員

 悪の科学者の恋を応援して、首領ちゃんを説得して

 デルンケムを救うために工作して、未来からのお客様ともやりとりする

 もうこれわかんねぇな


202:名無しの戦闘員

 しかし今回ダメージくらったのせくしーちゃんだけw


203:名無しの戦闘員

 しゃーない

 悪ノリだからね




【にゃんj民でも戦闘員でもない一般社員が覗き見る第一秘書のこと】


 俺は有名大を卒業し、第一志望だった合同会社ディオスに勤めている。

 本当は秘書室を目指していたのだが残念なことに営業部の配属となった。

 第一秘書のレティシア・フローラム。

 第二秘書のリリア・ヴァシーリエヴァ。

 この二人の牙城は下せなかったのだ。


 ところで、我が社のトップである葉加瀬晴彦はとても変な人だ。

 だってたった三年で社を軌道に乗せた経営手腕を持ち、研究者としても脚光を浴びてるのに「彼女が望むなら、いずれはヴィラに社を任せようと思う」なんて言っている。

 はぁ? である。

 

『本来この社は、彼女がトップに立つべきだ。どこまでいっても私は代理だよ』


 いやいやいや、せっかくの社長の座を明け渡すとか意味が分からない。

 しかも理由が「彼女の父への恩義」とかどうよ?

 俺が社長代理なら、普通に経営権を自分のものにして邪魔者なんて追い出すね。……いや、ヴィラベリートちゃんを追い出すとかは無理か。

 てかあの人、専属モデルのヴィラベリートちゃんには妙に甘いんだよな。

 それに知り合いの女の子は皆可愛いけど年齢層低いし。神無月沙雪さんとは特別な関係みたいけど、それでも高校生だし。

 もしかして……いやいや、まさか。

 ちょっとよろしくない考えが頭をよぎったけど、それを振り払って真面目に仕事に戻る。

 しかし業務中、少し部署を離れると社長代理とレティシアさんが話しているところを見かけた。


「レティ、休日はどうだった」

「ごめんなさい、晴彦さん。許してください」

「なあ。いったいどうしたんだ?」

「やめてください……。本当に、今は優しくしないでください、お願いだから……」

「そうは言われても」

「私は、私は零助さんが好きなんです……」

「いや、君がアニキを想っているのは知っているが」


 !?!?!?!?!?!?!????!?

 俺はすぐに逃げ出した。

 あれは、見てはいけない場面だとすぐに察せた。

 断片的な情報だが、俺は状況をほぼ完ぺきに理解してしまった。

 

 間違いない、あれはNTRの現場だ。

 

 おそらくレティシア第一秘書は零助なる人物と恋人同士なのだろう。

 そしてその男は葉加瀬社長代理の兄。

 社長代理は……神無月さんを口説く傍ら、兄の恋人にも手を出そうとしていたのだ!

 しかも「今は優しくしないで」という言葉から、兄である零助とは今一つ上手くいっていないのかもしれない。

 その隙を突いて、レティシアさんを奪おうと……。


「やばい、こういう話って本当にあるのか」


 もっとも他言する気はない。

 社長代理の趣味がどうあれ、ディオスがホワイト企業であることは間違いないし。

 だから俺は何事もなかったような顔で仕事に戻る。

 そう言えば、以前SNSで社長代理と第一秘書が恋愛関係にある、みたいな話を見た。

 あれは嘘から出た真実なのかもしれなかった。









【現在のハカセの社内評価】

 敏腕経営者であり稀代の研究者

 美麗な容姿だが性格は穏やかで接しやすい

 カップラーメン好き

 ただし隠し子がいる(確認できたのは夕映と美空という二人の少女) 

 また計算高い一面があり、大手デパート社長の娘である神無月沙雪を手中に収めようとしている。

 ロリコン。


 New!

 第一秘書レティシアとは深い関係。

 レティシアは晴彦の兄・零助と恋人同士であるが、二人の間にある僅かな隙を突いて口説いている。

 寝取り趣味アリ。


※ハカせくルートはアリスの与太でそんな未来は存在していません


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