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(………side)
この会社で働くのは今年で20年目だ…
20歳くらいのときに入社して…だから
今年で40歳になるわけだけど…
もうそんなに経つのか…なんて
仕事をしながら昔のことを思い出す
大きな仕事もいくつか任せてもらっていて
やる気は倍増だ
そんな中、社長に呼ばれた
「何でしょうか」
「君にはマネージャーの仕事をやってもらいたい」
「マネージャーですか?」
昔、マネージャーの仕事をしたことは
あるがここ何年か他の仕事もあり
やっていなかった
「新人が突然辞めてしまってね…その新人に
任せようと思っていたんだが…
参ったよ」
社長は頭を掻きながら
困ったような感じでそう言った
「全然それは大丈夫ですけど、
誰につけば宜しいですか?」
「今から探すんだよ」
「え?」
「君に見つけてきて欲しいんだ。
次なる原石を。スカウトして来てくれ」
「スカウトですか?」
「そうだ!頼んだぞ!」
社長はそう言うと会議があるらしく、俺の肩に軽く
手を置いて出ていった
社長が出ていった後、俺も自分の仕事場に戻り
これからどうするか考える
スカウトの仕事をしたことはあるが
ずいぶんと昔のことだ
どうやってやってたっけな…
うちは音楽事務所だから
未来の歌手を見つけなきゃいけないんだが…
今は昔と違って自分で配信できる場が
いくつもある
彼はパソコンで色んな人の曲を一つずつ
聴いていくがいまいちピンと来ていないようだった
路上で歌っている人も結構いるからなぁ…
外に足を運んでみるかと上着を羽織って
鞄を持って出かける準備をする
彼の名は………伊藤康平
彼女と出会うことにより、彼の人生もまた
大きく変わることとなる………のか?
それはまだ断言できない・・・・・