69 学校崩壊(その9)
いったい何やっているんだろうな・・・
部活のために学校に向かう途中でふと思った
朝、ごはんを食べる
かずにいちゃんの家に行って勉強を教える
昼は小学校に行って給食を食べる
その後、校庭で遊ぶ
もう一度かずにいちゃんの家に行って勉強
その後、一人で部活に行く ←今ココ
歩いていると急に寂寥感に満たされた
やっぱり夕暮れ近くになって日が斜めってくると気分が落ち込む
なんていったって孤立無援
四面楚歌
そんな中、世界中を敵に回して戦っているようなものだからな
オレの親やかずにいちゃんの親が
「もうそろそろ、ね・・・」
とか言い出したよ
やっぱり自分の子供が学校にもいかないってのは耐えられないみたいだ
「イジメがまた起きるからもう少し・・・」
って情理両面から説得してもう少しだけやらして貰っているのが現状だ
「いじめっ子達があやまりたそうにしているから・・・」
と嘘までついたよ
だってそう言わないと親達の心が折れそうだったから!
同じサッカー部の仲間から相談されたからってここまでやらなくてもいいんじゃないか?
ついそう思ってしまう
でもすぐに、ここでやめたらイジメが酷くなるとも思う
誰かに代わって欲しいけど、誰も代ってはくれない
だからやるしかない
某黄金鎧の氷使いが言っていた
「戦い始めたら最後までつらぬけ」
ある槍使いは言っていた
「人生で何人の人の涙を止めることができるんだろう」
あるアメリカのドラマの主人公は言っていた
「俺が勝っていると、俺自身が判っていればいい」
思いだしたらちょっとだけ気分が軽くなった
前世?では適当に流されて生きてきた
一度くらい真剣に本気の全力を出してもみろよ!
なんのためにもう一度やり直しているんだよ!
ひょっとしたら胡蝶の夢で、目が覚めたらサッカーができない身体のままかもしれないぞ!
心臓が動いている限り走れ!
思い付くかぎりの励ましの言葉を自分にかけてみる
うん、大分テンションが上がってきたぞ
<パンパン>
最後に両ほほを叩いて気合いを入れる
さあ、楽しいサッカーの時間の始まりだ
きばっていこうぜ(笑)