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53 清水FCに拉致されました(その6)

<清水FC監督サイド>


はじめまして、清水FCで監督やらせてもらっている八巻です




自分、小学校と中学校時代、清水FCに所属していました


当時の監督と先輩たちの指導もあり、高校、大学とサッカーの名門にスカウトされるまでに成長しました




もっとも実業団に入るまではいけなかったです


少なくて限られた枠を全国で獲りあうのですから当然です





そんなわけで地元に戻って就職しました


そして土日にFCの監督をやってます





選手としては大成しませんでしたが、指導者としては結構いけていると思います


昔からの大会の優勝の常連やれてますから





結構有名なFCなので入りたい子供は一杯います


あ、子供を入れたい親もです





しかし現時点で100人くらいいるので人数的に限界です


監督と数名のコーチとではそれくらいしか見れません





大体毎年3月くらいにFCを卒業する人数分くらい補充するため入団テストをしています


まあ才能があれば飛び入りで入団を許しますけど、数年に一人いるかどうかです





ある日、6年の武田くんが練習前に駆け寄ってきて言いました


「監督!凄いヤツ見つけた!」






はなしを聞いてみるとこの前の大会でVS(1対1)ならば手も足も出なかったそうです


武田くんだけでなく他のFCのメンバーも





興味があるので新年早々の蹴り初めに誘うように言いました


楽しみだな










<1/3 蹴り初め当日>



「何しに来たんだよ!」


思わず怒鳴りました





いやね、期待の新人(予定)が着ぶくれた上に風をよけるようにしてベンチのところで蹲っていたんだよ


感情的に怒鳴るってやらないって決めていたんだけど、つい怒鳴っちゃったよ


ウチ(FC)の子、いい子ばかりだから怒鳴る必要がなかったから久しぶり


指導者として反省しました(汗)






そうするとノロノロと着ているものを脱いでジャージになりました


屈伸したり足首廻したりと柔軟をしてました


動く前に身体を動かすところまではできているな


そう思いました


いや、平和だったのはそこまででした





その後に悪夢が始まりました・・・

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