48 清水FCに拉致されました(その1)
「一緒にサッカーをしよう」
そう言ってオレの両肩をガシッと掴んでくる清水FCの監督
なんとか逃げようと左を見ると
「勝ち逃げは許さないぞ!明日もPKだ!」
笑顔で話しかけてくる清水FCのGK
右を見るとオレをここまで連れてきた清水FCの武田がいた
両手を合わせて謝っている
でも監督やGKのキャプテンから助け出すつもりはないようだ
助けが無い状態
「うん」というまで逃がさないように囲まれた
どこのキャッチセールスだよ!
そう言いたい
オレは新年早々、途方に暮れた
どうしてこうなった・・・
今なら確信して断言できるわ
神様、絶対オレのこと嫌いだよね
(いえ、好きですよ)
話しは数時間まえ、いや年末まで戻る
小学校が冬休みになったので炬燵に入ってうつぶせに寝転がりながら本を読んでいた
え?
サッカー?
何ソレ?
美味しいの?
・・・ではなくって、北風が吹いてクソ寒いからやりませんよ
部活なら、小学校の授業が終わってからなら、できるんですがね
なんででしょう(笑)
もちろん夕方に走ってますよ
そんでもって帰ってきた父親と一緒にお風呂に入って、冷えまくった身体を温めます
あと、昼間に柔軟(体操)をしっかりします
それだけ
歳とると億劫になるんですわ
寒いと特にね
身体は子供(小4)、頭脳は大人、めいたん、いえすみません、遊びすぎました
そんなわけで図書館から借りてきたホームズを読んでました
なぜか?
コナン君のせいだよ!
あそこまで言いまくっていたから洗脳されちゃいました(笑)
そんな感じでぐーたらな生活をしていたら電話がありました
「レ~ン~、武田くんから電話よ~」
母親から呼ばれて台所までいきました
電話に出ると
「お~、オレオレ!」
オレオレ詐欺でした
「オレなんてやつは知らん!切るぞっ!」
「ち、ちょっとまってっ!オレ!俺っ!武田だよ!」
ちょっと前に試合で対戦した竹田小の武田でした
清水FCって、この辺じゃ有名なチームに入っているヤツ
なんで番号知っているだよ!
聞くと、友達に聞いたら簡単に教えてくれた、だと!
さすが昭和!
個人情報ダダ漏れすぎ
電話、ろくな理由じゃなさそう
ガチャ切りしていいかな?