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二日目の夜

「うぅぅぅ…もうちょっと居たいぃ…でも委員会があるからこれでお別れだぁ~……またねぇ八雲ちゃ~ん!!」

「あぁ、また会えるのを楽しみにしているよ♪」

「楽しかったぞ、二人共!次は学校で会おう!」

「またなー!二人共ー!」

「…………」

「ご友人、開いた口が塞がってないねぇ」


八雲がとんでもねぇ活躍をしたその30分後。

当初の予定通り、レベリングはとても捗……らなかった。まぁ、理由はお察しだよね?


八雲が放った、あのインパクト絶大な必殺光線を目の当たりにした稲葉は、ショックで動かなくなってしまった。

なので俺と仮面セイバー1号で、トラベラーにまで運ぶ事に。


その後、質問攻めにあった。まぁ当然だよね…。


まぁ別に隠すようなことでもないので、分かる範囲で回答をしていたら、二人が明日の委員会出席に響くからという事で、今回はお別れをした。


さて、先に二人はログアウトしたし……稲葉はどうしようかな。


「はっ!?あ、あれ?ここは…?」

「あ、気が付いた」

「あ、そうだお前!!さっきのアレは何なんだよ!?びっくりしすぎてフリーズしたわ!!」


うーん、さっきも見た反応。正直面白味が無い!


「まぁ詳細はまた後日という事で…それじゃ!!」

「あれ、行くのかい?待ってくれよぉ我等が王ー!」

「あ、逃げるなよ!?ちょ、待て!」


フハハハハハ!今の時間はログインしてくる人が多いからな!人を撒く事なんざ容易だぜぇー!!


「よし、撒けたな。まぁ、明日になったら話そう。今日はもう説明する気力が湧かん」

「お疲れ様だよ、我等が王。この後はどうするんだい?」

「そうだなぁ……ちょっと買い物するか」


実は、別れる前にクマ先輩達から、教官からドロップした素材を何個かプレゼントされたのだ。

「珍しいものを見せてくれたお礼!」と言ってきたので、俺が活躍したという訳じゃあないが…好意はありがたく受け取るのが俺だ、ちゃんと貰っておいた。


また、帰る道中にも、ラビット先輩とかが襲ってきたので、それらを撃退しつつ帰ったので、ドロップアイテムもそれなりにある。


で、だ。そのラビット先輩の方の素材を売って買い物をしつつ、教官のドロップアイテムでなんか作ろう!という結論にしたのだ。


てことで、早速アイテム屋に出向いて、ラビット先輩の素材を売却。角とか皮、そして余りの魔石が売れて、計2400A。まぁボチボチと言ったところか。魔石は低ランクでも最低500は売れるから、かなりお得だねぇ。


そしてそのままアイテム屋にて、とあるアイテムを購入した。


「俺は、鍛冶師セットを手に入れた!」

「おぉ~。そういえば我等が王は、鍛冶師もやっていたね」

「そう!そしてこれで何をするのかというと……鍛冶をする!まぁ素材とかが全っ然だし、今回の出費で素寒貧だからね!やるのは多分、明日か明後日だ!」


これで買い物は終了。あとは……そうだな、魔石錬成して、次なる召喚石の準備でもしておくか。


「そうだな…また噴水広場に行くか。そろそろ稲葉もログアウトしている頃だろ」


アイテム屋の前で棒立ちなんかしてたら、営業妨害もいいとこだ。さっさと移動して、そこでゆっくりとボックスの中を確認しよう。



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よし到着。やっぱり夜だと人の数が多いなぁ~。


お、都合よく噴水の一角が空いてる。丁度いい、そこでボックス確認だ!


「仮面セイバー1号とクマ先輩には、俺が倒した判定になってる魔石はくださいってお願いしといたから、ある程度はゲット出来てると思うけど~…」

「我等に後輩が出来ると考えると、とても楽しみだねぇ♪」

「まだ先と言えば先なんだけどな…」


二人で噴水に腰かけて、整理開始。


毛皮とか角、あとちょっとだけ魔石を売ったりもしたから、少しスッキリしている。

さて、魔石はっと…


『・魔石×5  モンスターのもう一つの心臓とも言える存在。ここから魔力を生み出して、魔法を使ったり、全身に魔力ドーピングを施して、自身を強化している。召喚士限定で、魔石を触媒に召喚石を生み出す事が出来る。また、魔石は召喚獣にとってはおやつにもなる』


「……おやつになるの?」

「へぇ、そうなの?初めて知ったよ」

「次はそれも試してみようか…取り合えずこの魔石は、次の召喚石の為に取っておこう」


あとは、教官の毛皮と爪と魔石、ゴブリン先生の短剣やラビット先輩の角。それと少量の薬草だな。

さっきの鍛冶師セットの他にも、初心者セットや回復薬なんかがあり……あとは鉱石が欲しいな。鉱石があれば、武器とか防具も作れるし、尚且つモンスターの素材と組み合わせて、強力な防具になるんだけど…。


ま、慌てる事はない。俺は俺なりに、のんびりゆったりまったりと、百鬼夜行を造り上げる『野望』を実現するために進めばいいのだ。その為なら、多少の道草も楽しもう。


「っと…もうそろそろ時間か。今日はここまで!また明日!」

「あぁ、我等が王よ。よい夢を」


そろそろ良い時間なので、今日のゲームはここまで。八雲に別れを告げてログアウトをし、現実世界に戻ってくる。


「…そういえば、八雲は俺がログアウトしている時って、何をしているんだろ?」


少し気になったが、それよりも明日の授業の為に寝ないとだ。さて、歯ぁー磨いて寝よ…。










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・イベント情報!


皆様、【Alternative Online】をご利用いただき、誠にありがとうございます。

下記の日程より、メンテナンスを行います。


メンテナンスが終わりましたら、イベント【天使と悪魔の天獄戦争】を開催します!

プレイヤーの皆様には、『天使陣営』か『悪魔陣営』のどちらかの陣営となって、互いと戦ってください!


イベント期間には、『特殊召喚石』をプレイヤー全員に配布します。『特殊召喚石』を使用して、天使か悪魔を召喚し、共に戦ってください!


詳細は後日、発表していきます。


【Alternative Online】を、これからもお楽しみください。



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