17、TS(物理)
「うわぁ、これは酷いな」
吸血鬼は通路に飛び散った肉片を見て思い切り顔を顰める。
よく観察しなければわからないほどだが、肉片は微かに蠢きながら少しずつ移動をしていた。恐らくこれから一ヵ所に集まって体を再生するのだろうが、これでは完全な形になるまでかなりの時間を要するだろう。
「なんでこんなことになったんだ?」
「そ、それが、俺も理由は良く分からないんだけど――」
俺はさきほどまでの事を思い出しながら吸血鬼に経緯を話していった。
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その冒険者はまるでゾンビのようにしぶとかった。
スケルトンの剣を受けてもなかなか倒れず、体に何本矢が刺さってもその足は止まらない。眼鏡をかけた学者風の見た目によらない、かなりのタフガイである。
スケルトンの攻撃力では埒が明かないと判断した俺は下のフロアにいたゾンビちゃんを呼び、彼と交戦するよう差し向けた。
ところが冒険者はゾンビちゃんを見るや、剣を投げ捨ててゾンビちゃんに突進していったのである。まるで自殺志願者の様な行為だったが、彼は本当に自殺志願者だったのかもしれない。彼の腹には大量の爆弾が巻かれており、ゾンビちゃんに抱きつくや彼の身体はゾンビちゃんごと爆発してしまったのだ。
「――と、いうワケ」
「なんだソイツは。一体何がしたかったんだ?」
「こっちが聞きたいよ。本当、爆発した時はビックリして死にそうになったんだから。ねぇみんな」
同じく惨事の目撃者であるスケルトンたちも骨を鳴らしながらウンウン頷く。珍しい出来事に彼らも少々興奮気味だ。こんなところで爆発を起こせばダンジョンが崩落する危険があるため、ただでさえ爆弾を武器に戦う冒険者は少ない。その上、自爆だなんて前代未聞だ。
吸血鬼は呆れたようにため息を吐きながら目を回す。
「死にたいなら上階でゾンビの餌にでもなってくれれば良いのに、余計な事をしてくれた」
「本当、これは回復にかなり時間がかかるよ」
「肉片をバケツか何かに集めて温泉にでも浸しておけ。そのまま放置するよりは多少マシだろう」
吸血鬼の指示を受け、スケルトンたちが四散した肉片を集め始める。こんなに細かくなってしまっても再生するのだから、アンデッドの再生力というのは本当に凄い。
バケツに集められたゾンビちゃんは通路の隅に置かれ、その回復を待たれた――
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次の日。
バケツに入ったゾンビちゃんの様子を見に通路へ行った俺を待ち受けていたのは、たくさんのスケルトンたちであった。彼らは何かを囲むように壁を作ってザワザワ骨を鳴らしてる。
「どうしたのみんな、ゾンビちゃん復活した?」
数体のスケルトンがこちらを振り返ったが、誰も紙とペンを取り出そうとはしない。ただ困惑したようにその暗い眼窩をあちこちに向けている。
「な、なに? なんかマズいこと?」
スケルトンたちは一斉に頷き、人垣が割れて目の前に道が作られた。その先にあるのはゾンビちゃんが入った大きなポリバケツ。特に昨日と変わった箇所は見られない。
「ゾンビちゃーん……?」
俺は恐る恐るポリバケツに近付き、中を覗き込む。中にはギッチリとゾンビちゃんが詰まっていた。
ゾンビちゃんはバケツの中から俺を見上げ、そして俺の体を掴むように手を伸ばす。
「レイスー、お腹ヘッタ」
「……ゾンビ、ちゃん……だよね?」
ツギハギだらけの皮膚、青白い顔……確かにゾンビちゃんの特徴は捉えている。だが昨日までのゾンビちゃんとは明らかに変わった点が多々見受けられた。
「ええと……髪、切った?」
「ん? あーホントだー」
ゾンビちゃんは自分の髪を撫でつけながら呑気な声を上げる。ゾンビちゃんの腰まである長い髪がベリーショートと言えるほどの長さにまで切られていたのだ。まぁ髪はそのうち伸びるだろうから良いとして、問題はまだまだあった。
「な、なんかデカくない?」
その怪力に似合わず、ゾンビちゃんはなかなか華奢な体付きをしている。なのに今のゾンビちゃんはどうだろう。下手すると俺より広い肩幅を持っているではないか。
「ソウ?」
ゾンビちゃんは首を傾げながらバケツの中で立ち上がる。俺は思わず叫んだ。
「デカッ!!」
もはや気のせいなどという言葉では誤魔化しきれないほどゾンビちゃんは変わってしまっていた。その身長は190センチはあろうかというほど伸びており、少し背伸びをすれば天井にその手がついてしまいそうである。
しかし驚くのはまだこれからだった。肉体を再生できても服までは再生できない。俺は徐々に視線を下に下に下ろし、あるところで釘付けになった。
「うわああああああ!? なんでええええええ!?」
「うるさいなぁ、何の騒ぎ――」
騒ぎを聞きつけたらしい吸血鬼がスケルトンたちの隙間からひょっこり顔をのぞかせる。そしてゾンビちゃんを見るやその目を見開いた。
「うわあああああ!! デカアアアアアアッ!?」
吸血鬼がどこを見てそう言ったかは定かではないが、どうやら俺の目がおかしくなったわけではないらしい。「ゾンビちゃん」は「ゾンビくん」になっていた。
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「ど、どうするんだコレ」
「どうするったって…」
俺と吸血鬼、そしてスケルトンたちで額を突き合わせてこの難題を解決すべく話し合いをするもなかなか良い案は浮かばない。ゾンビちゃんはというと、いつものようにその辺で砂の山を作っていた。しかし小柄な少女だったゾンビちゃんならまだしも、今の大きなゾンビちゃんが砂遊びをしている様は非常にシュールだ。しかも今まで着ていたワンピースが入らず、未だに全裸である。
「とりあえず服を着せないと」
「そうだな……仕方ない、僕のを貸そう」
そう言って吸血鬼はどこからか白いシャツと黒いズボンを持ってきてゾンビちゃんに渡したが、彼のものですら今のゾンビちゃんには十分な大きさとは言い難かった。
「ズボンつんつるてん~」
「黙れ、殺すぞ」
吸血鬼だってそこそこの身長があり、決して小柄ではない。しかし今のゾンビちゃんと並ぶと否応なしに小さく見えてしまう。あの体格だけは普通の少女だったゾンビちゃんがいきなり大きくなって性別まで変わったのだから戸惑いもあるが、その恵まれた身長は実戦で大いに役立つかもしれない。
「……とりあえず、ゾンビちゃんも気にしてないみたいだし放っておくしかないんじゃない?」
俺の言葉に異議を唱える者はいない。
最善の方法ではないかもしれないが他にやりようがないのだ。消極的選択により、俺たちはゾンビちゃんを見守っていくことにした。
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それからのゾンビちゃんは絶好調だった。
予想通りそのリーチの長さは大きな武器になったようで、今まで以上に冒険者を殲滅していく。しかし変わったのはリーチの長さだけではない。
「スケルトン大丈夫? 俺持つよ」
ゾンビちゃんは爽やかな笑みを浮かべながらスケルトンの荷物を軽々と持ち上げる。彼女――いや、彼はもはや砂遊びもしないしその口調も以前のような舌足らずなものではない。ずっと前から男だったかのように男言葉を操り、その言動もすっかり好青年だ。
「ゾンビちゃん、変わったねぇ」
「変わりすぎだろう。まるで別人だ」
「本当にね」
吸血鬼は眉間に皺を寄せながらせっせと働くゾンビちゃんを見つめる。その表情はどこか面白くなさそうだ。
「なんだあの爽やかな好青年っぷり。僕とキャラが被るじゃないか」
「別に被ってないよ」
「いいや、被ってる!」
「……だったらゾンビちゃんに負けないようにしないとね。勝率もうなぎ上り、うかうかしてるとダンジョンボスの座をとられるかもよ」
少々脅かしすぎただろうか。
彼は引きつった笑みを俺に向けた。
「はは、そんなまさか! いや……まさかな?」
「ははは、冗談冗談……まぁ少なくともゾンビちゃんが望まなければそうはならないでしょ」
「しかしボスになりたいと言ってきたらどうする。その場合はやはり選挙で決めるんだろうか。君はもちろん僕の味方をしてくれるよな? な?」
吸血鬼はすがる様に俺の身体に手を伸ばす。その手は当然のことながら俺の身体をすり抜けた。
やはり少し脅かし過ぎたらしい。俺は彼を励ますように声を上げる。
「見た目は変わったけどゾンビちゃんはゾンビちゃんでしょ、ボスになんて興味ないよ。見てて、きっと昔みたいな笑顔で飛んでくるから……ゾンビちゃーん、お肉あげるよー!」
ゾンビちゃんは俺の言葉に反応してくるりと振り返り、微笑みをこちらに向けた。
「ありがとうレイス、この仕事が終わったら貰うよ」
「……えっ」
俺たちは言葉を失った。
肉というワードだけですっ飛んできたゾンビちゃんが、「仕事が終わったら貰う」だって?
「ねぇ、吸血鬼。前言撤回するよ、やっぱり変だ」
「ああ、仕方ない。あの人たちを呼ぶしかないみたいだな――」
*******
「ハーイ、ゾンビちゃん久しぶり」
医療従事者とは思えぬ胸元のザックリ開いたセクシーなナース服を身に纏い、真っ赤なハイヒールを鳴らしながら臆することなくゾンビちゃんに近付いていく。その少し後ろからドクターコートを羽織った寡黙なスケルトンがその暗い眼窩をじっとゾンビちゃんに向ける。
「なーんか感じ変わったわね。髪切った?」
「は、はい……」
ゾンビちゃんは少々困惑した様にそのセクシーなゾンビナースの質問に答えていく。
吸血鬼が伝書コウモリで呼んだのは、過激な治療でお馴染みのナースさんとドクターだ。ナースさんは椅子に座ったゾンビちゃんの周りをお喋りしながらグルグル回る。一方、ドクターはゾンビちゃんの真正面からナースさんの質問に答えるゾンビちゃんをじっと観察する。
雑談をしているように見えるが、恐らく診察は始まっているのだろう。しばらく質問を続けた後、ナースさんはゾンビちゃんに少し待つよう伝え、離れたところでそれを見ていた我々の元へドクターと共にやって来た。その顔は雑談や健康診断の時に見せていたものとは違い、非常に真剣で深刻な表情を浮かべている。
「これはマズいわ、随分進んでる」
ナースさんの言葉にドクターも頷く。その声は非常に低く、落ち着いた物であった。
「すぐに処置しないと大変な事になるわ」
「ちょ、ちょっと待って。一体何がどうなってるの? 進んでるって何が」
「彼女は寄生されているの。早くしないと完全に脳を乗っ取られる」
俺と吸血鬼、そして集まっていた数体のスケルトンで互いにその蒼い顔を見合わせる。事態は思っていた以上に深刻だった。
「彼女、一度爆発で体がバラバラになったのよね? 恐らくその時、冒険者の細胞がゾンビちゃんの肉片に交じって、巻き込まれたまま再生しちゃったのよ。その冒険者、妙に体が頑丈じゃなかった?」
「た、確かに。スケルトンたちの攻撃を受けてもなかなか倒れなくて――」
「きっとそいつ、不完全なアンデッドだわ。自分の力だけじゃ完全な不死身になれないからゾンビの力を借りようって魂胆ね。妙な術を使った錬金術師か何かかしら」
「そ、それで、小娘は元に戻るのか? いったいどうやって男を追い出すんだ」
吸血鬼の言葉に、ナースさんは不敵な笑みを浮かべる。
「感染症や寄生虫にも言えることだけど、寄生された場合は宿主と『違いのある部分』を叩くのが鉄則よ。つまりゾンビちゃんには効かなくて、寄生した男にだけ効く攻撃をするの」
「男にだけ効く攻撃――」
なんと怪しげな響き。
しかしナースさんのその言葉は何故だか非常に心強く感じられた。
彼女は様々な恐ろしい器具の入ったバッグを肩に背負い、軽い足取りでゾンビちゃんの元へ向かう。
「じゃあゾンビちゃん、早速だけど治療するわね? えいっ」
ナースさんは素早い動きで手慣れたようにゾンビちゃんの手足をベルトで縛り、椅子から蹴落として地面に転がした。もちろんゾンビちゃんは抗議の声を上げる。
「なっ、なにするんです!」
「黙れデキソコナイ」
急にナースさんの声色が変わった。
寄生虫でも見るような目つきでゾンビちゃんを見下ろし、唾でも吐くみたいにして言葉を投げる。
「あんたの正体は分かってんのよ。本当に卑怯で卑劣な寄生虫だわ」
「なんのことですか、あなた何か誤解して――」
「他人の口使って喋ってんじゃないわよ!」
ナースさんは鞄から取り出した鞭で容赦なくゾンビちゃんの身体を打つ。鞭の先端はタコの足のように枝分かれしていて、その細い足の一本一本がゾンビちゃんの身体にみみず腫れを作った。見ているこっちまで体が痛くなるようだ。
だがゾンビちゃんは痛がるどころか、むしろくつくつと笑って見せる。とうとう寄生男がその正体を現したのだ。
「無駄だ。もうすぐこの体は俺のものとなる」
「させないわよ」
ナースさんはその高いピンヒールをゾンビちゃん――いや、男の胸に当ててグリグリと押し付ける。だが男はどこ吹く風だ。
「そんなもので俺が追い出せると思っているのか」
「もちろん思っていないわ。本番はこれから」
そう言ってナースさんが取り出したのは淡いピンク色をした一冊の本であった。
「何だそれは、魔導書か?」
「いいえ、恋愛小説よ。朗読するわね」
ナースさんは右手で鞭をふるい、左手で本を開いて小説を朗読していく。
その内容はただカップルが様々な方法でいちゃつくだけの山もオチもない小説で、聞いているこちらが恥ずかしさのあまり発狂してしまいそうであった。
「ううっ、これは確かにキツイ」
「これが『男に効いて女に効かない攻撃』? でもこれ、女性でもかなり人を選ぶ内容じゃ……」
「しかしヤツにはかなり有効な攻撃のようだぞ、見ろ」
吸血鬼の言うとおり男は苦しそうに眉間に皺を刻んでいた。しかし気丈にもその口角は上がっており、無理矢理笑みを浮かべている。
「こ、こんなのは朝飯前さ」
「そう?」
ナースさんは顔色一つ変えず小説の朗読をしながら男の顔を踏みつけた。男は小さく悲鳴を上げる。さすがに余裕がなくなったのか、ナースさんが靴をどかした後の男の顔からは笑みが消えていた。
「さて、そろそろかしらね」
ナースさんはそう言って恋愛小説と鞭を投げ捨てた。
まさかこれで治療はお終い? そう思った次の瞬間――
「ッ!?」
男は言葉にならない声を上げ、口から泡を吹いた。
ナースさんのヒールが男の股間を踏み抜いたのである。もうずいぶん痛みを感じていない俺ですら、その残虐な行為から目を逸らさずにはいられなかった。
「うわぁ……これが」
「小娘に効かなくて男に効く攻撃か……」
ナースさんは何度も何度も執拗に男の股間を踏みにじる。そして満足げにため息を吐いた後、鞄からある物を取り出した。細長い筒状の赤い物体――ダイナマイトだろうか。
ナースさんはそれに火をつけ、やはりというかなんというか、男の下腹部に置いた。
「さよならね」
白目を剥いて泡を吹く男にそう言うと、ナースさんは軽やかに男から飛び退く。その瞬間、男の身体はダンジョンを揺らすような轟音と共にはじけ飛んだ。
「ど、どうだったんですか?」
「うーん、多分大丈夫よ。男の細胞を滅茶苦茶に叩いたから」
「あのう、今の治療っていったい何の意味が……」
そう聞くと、ナースさんは妖艶な笑みを浮かべながらどこか楽しそうに口を開いた。
「男の細胞とゾンビちゃんの体はかなり混じっていたけれど、一つだけほぼ男の細胞で占められている場所があったでしょう?」
「ああ……」
確かにあそこはゾンビちゃんのもともとの身体にはなかったものだ。あの残虐な行為にはきちんと意味があったのか。
しかしそうなると、初めの方にやっていた鞭や小説の説明がつかない。
「だったら最初からそこをダイナマイトで吹っ飛ばせば良かったんじゃ」
「まぁそれでも良かったんだけど、体に散らばった細胞もできるだけ多く確実に破壊したかったのね。鞭で『その場所を除く』全身を叩くことによって細胞はダメージを避けるため無意識のうちに『鞭で叩かれていない場所』に移動するし、ゲロ甘な恋愛小説を読むことで脳にいた男の細胞は耳から入る恋愛小説を感じずに済む場所へと移動する。所詮はデキソコナイのアンデッドだから、さすがにあそこまでのダメージを受ければ多くの細胞は死滅するわ。虚勢を張ってはいたけど、最初の爆発で大なり小なり細胞にダメージは負っていたでしょうし。多少細胞が残っていたとしても、その程度ならあとはゾンビちゃん自身の免疫が退治してくれる」
「な、なるほど」
ナースさんは足元で蠢く黒っぽい肉片を踏みにじり、ようやくナースらしい穏やかな笑みを浮かべた。
「あとは自然にゾンビちゃんの体が回復するのを待ちましょう」
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一晩おいて、ゾンビちゃんは無事元のゾンビちゃんに戻ることができた。
当時の事はあまり覚えていないとゾンビちゃんは舌足らずな口調で説明し、差し出した肉に元気よく食らいついた。寄生されていたのはたった数日なのに、元のゾンビちゃんが酷く懐かしく感じる。
ゾンビちゃんが回復した後に残された黒焦げの「死んだ細胞」はスケルトンたちによって丁寧に集められ、厳重に処理された。
これにて一件落着――そう思っていたのだが、入り口近くで見張りをしていたスケルトンからこんな報告が入った。
『夜中、一体の知能無きゾンビがダンジョンを抜け出した。ゾンビにしては妙に素早い動きで、こちらを見るとニヤリと笑った』
「それ、まさか」
「生き残った細胞が小娘を諦めて雑魚ゾンビに寄生したか」
俺たちは顔を強張らせ、互いに視線を絡ませた。
ヤツの生への執着は想像以上なのかもしれない。もしかしたらいずれまた顔を合わせる日が来るのだろうか――