2120年の引きこもりライフ

作者:銅大
 今から100年後の2120年。
 日本は各地に疎開用アーコロジーを建設し、災害に備えていた。
 中国地方にある吉備2号アーコロジーもその一つだ。
 人付き合いが苦手な古谷聡子は、今は使われていないアーコロジーで暮らしている。
 体に埋め込んだ化学プラントによる抗老化剤の薬液生産が聡子の仕事だ。心身の健康が、化学プラントの安定稼働には不可欠だ。22世紀の引きこもりは、健康第一なのだ。
 しかし、聡子の願いとは裏腹に、地球文明は大きな転機を迎えようとしていた。
プロローグ:2120年12月31日
2020/01/01 13:23