マヤ遺跡〜サメの秘宝
「どうやらサメが居るな、お前、やるか?」
「俺は蜘蛛に賭けるね」
「サメは殴る、これは義務だ」
「じゃあ任せたぞ、グリーンスパイダ」
「義務は、果たせるとは限らん」
この珍妙な三人組はトレジャーハンターで現在はマヤに隠された遺跡の中にいる、当然だが空中を浮遊するスケルトンサメが守護している。
サメを殴る専門家のグリーンスパイダ、遺跡にサメはつきものだ、考古学者くずれのトランスアルコール、トレジャーハントをする上で考古学者は必要不可欠だ、傭兵のニンジャであるリョウテサメ、傭兵かニンジャが居なくては不測の自体に対応できないのだ、胡乱で構成されたこの三人組フリーランスは裏社会で知らぬ者はモグリとまで言われるブイアイピーである。
今回は3Sと呼ばれる日本マフィアから先祖の秘宝であるシャークトパスアイズという宝石を回収する依頼をうけマヤに隠された遺跡に不法侵入している。
サメは骨のない鼻が弱いのでスケルトンサメの鼻を殴る、感触はないのだがこれでスケルトンサメは無力化できる、一般常識だ。
次に待ち受けるはゾンビシャーク、グリーンスパイダがゾンビシャークに対処する間にスネークシャークが扉の穴からグリーンスパイダを狙う! ポイズンアゴ!
「ぐうっ!」
「俺はもうダメだ、スネークシャークの毒は魂を削るゾンビシャークはなんとかしよう」
ゾンビシャークを殴る!殴る!殴る!殴る!殴る!殴る! ゾンビシャークは骨と筋肉が断裂したようで動かなくなった。
「それがしに任せよ」
ここで飛び出すリョウテサメ、彼はサメニンジャ一族の末裔でサメ技術をマスタリしているのだ。
「ハイヤッ!」
シャークスネークの頭を切断! そしてその牙を自らの腕に突き刺す、スーサイド行為だ!
「何をしている狂ったかリョウテサメ!」
「拙者の一族にはサメの毒の抗体を作る技術がござる、間に合えばグリーンスパイダ殿を救えるにござる」
血流を常人の10倍の速度に加速させる、グリーンスパイダの命がかかっているのだ! 苦悶の表情を浮かべるリョウテサメ、彼はO型であり血管への負担、そして毒がまわる速度も実質10倍、いや、その表情は穏やかな物へと変わっていった、成功したのだ、彼はO型である。
「ヌゥゥッ! 血管針操術!」
血管を針のように硬くしてグリーンスパイダの静脈と接続する、彼もまたO型である。
「ふぅ、助かったぜ、リョウテサメさん」
「仲間の命は自分の命の次に大事ござる」
慎重にマヤ遺跡を進む、その後はスケルトンサメやゾンビシャーク、そしてサメスケルトン(スケルトンサメと違い手で武器を使ってくる)が出てきたがピンチには陥らず順当に進んでいった。
「待て!グリーンスパイダさん、リョウテサメさん罠だ」
トランスアルコールのストップがかかる、トランスアルコールは持っていた木の棒を遺跡の一角に投げ込む、落とし穴トラップだ、おそらくあの下には大量の古代ドワーフマシーンサメが待ち受けているのだろう、生きては帰れまい。
トランスアルコールはこんな事もあろうかと持ってきていたフラスコを取り出し台座に置いた、すると扉が倒れ古代ドワーフマシーンシャーク爆弾が現れる、ここが佳境だ!
「あれは古代ドワーフマシーンシャーク爆弾だ!捕まると爆発するぞ!鷲に任せろ」
トランスアルコールが叫びバックからタバスコ瓶を取り出し投げつける、マシーンは酢に弱いのだ。
「ピーガガガ」
古代ドワーフマシーンシャーク爆弾は動きを止めた、扉の奥にはシャークトパスアイズが光り輝いている。
「おお、これはまさしくシャークトパスアイズじゃ」
「綺麗なもんだな、これで大金が、ウヘヘ」
「早くいこう、嫌な予感がする」
リョウテサメが促す、彼の予感はあたるのだ。
グリーンスパイダが大事なもの入れにシャークトパスアイズをしまい込む。
「その宝石を渡してもらおうか!」
遺跡を出ると3Sが大勢で銃を構え待ち構えていた。
「なんと卑怯な!グリーンスパイダ、早く出してくれ、頼む!」
「まぁまぁ落ち着けって、今出すからよぉ」
「リョウテサメ、その二人を殺せ! リョウテサメは実はウチのニンジャでな、傭兵をやらせて金を稼がせていたのだが、こんなところで役に立つとはな!フハハ」
「御意、マフィアドン、口寄せの術 顕れよリヴァイアサメ!」
「なんじゃあこりゃあ伝説にもないぞい」
「裏切りやがったのかリョウテサメ!」
リョウテサメは二人を指差したリヴァイアサメは二人を飲み込む、そして……3Sのメンバー、そしてマフィアドンを締め上げ絞殺する! リョウテサメは一体何を⁉︎ リョウテサメはリヴァイアサメに謝意を述べると帰還を促す、リヴァイアサメは二人を吐き出す、二人は意識を失っているが無事だ、リョウテサメは日本マフィアより二人を選んだのだ。
後にグリーンスパイダからぐちぐちらと文句を言われるが彼がO型だった為に命を救われた事をトランスアルコールから指摘されてグリーンスパイダはなにも言えなくなるのだでた。