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 久しぶりのベッドで眠り、回復魔法と食事を取ったおかげで、魔法使いの容態はかなり良くなった。


 村長から近くの街までの距離を聞く。

 次の街まで早くて十日。今の私たちには絶望的な距離だ。

 勇者と戦士と私の三人で相談し、魔法使いには話さないでおこうという事になった。



     ◆



 山道を黙々と進む。魔法使いの顔色はかなり悪い。

 大丈夫と微笑む彼女を見ていると、涙が出そうになる。



     ◆



 小さな泉を見つけた。

 子供のようにはしゃいで、水を思いきり飲んだ。


 幸せだ。神よ、感謝いたします。



     ◆



 しばらくの間、この泉を拠点として行動する事になった。


 魔法使いは休ませ、二人一組の行動で周囲の散策を行う。

 心の余裕が出てきたのか、勇者はずっと笑顔だ。

 彼が笑顔だと私も笑顔になる。



     ◆



 ある程度の食料を集め、水も補給した。

 計算したところ、次の街までは後六日ほどか。


 魔法使いの回復を待ち、出発する事にする。



     ◆



 旅は順調。最近は魔物の味にも慣れてきた。



     ◆



 遠くに街が見えた。あと少しだ。

 残った食料を使い、少しだけ豪勢な食事をした。

 みんな笑顔だ。

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